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私、愛されてたんだね。私だけが彼のことをわかっていると思ってたけど、違ったみたい。でも嬉しいわ。だってこんなにも愛されているんですもの。
だから私は、彼を許すわ。私が許さないなんてあり得ないもの。だってそうでしょう? 私を愛してくれる人を誰が責められるのかしら。そんな人間がいるはずがないじゃない。
え? それは違う? どういう意味かしら。私と彼との仲を邪魔するつもりなのかしら。……あらやだ、怖い顔しちゃって。冗談よ。そんなわけがないじゃない。でもね、私だって、ただで譲るつもりはないわ。それくらい分かってくれるでしょう? そうよね? じゃあ、ゲームをしましょう。私が勝ったら、あなたの持っているものをもらうわ。いいわね? もちろん、あなたにとっても悪い話ではないはずよ。
さぁ、まずは何をして遊ぼうかしら。……ふぅん、カード勝負をするのね。分かったわ。いいわよ。ルールを決めてちょうだい。それから始めることにしましょ。
さて、何を賭けるかだけど、やっぱりここは僕自身の命を賭すべきだと思うんだよね。だから僕は君の願いを聞き届けようと思う。君が望むものはなんでもあげよう。僕の全てをあげる。
あぁでも、そうだね。君がどうしても欲しいものっていうのがあるんだったら、そのひとつだけもらってもいいかな?それ以外なら全部あげるよ。それじゃダメ?そっか。残念だよ。
ねぇ、そんなに怯えた顔をしてどうかした?大丈夫だよ。痛くなんてしないし怖がることだって何もない。ただちょっとお願いしたいことがあるだけなんだ。えっとね……
「……ん?」
目が覚めるとそこは真っ白だった。いや正確には天井が白く壁が白い床が白い扉が白いベッドが白いカーテンが白いシーツが白い枕が白い椅子が白い机が白い洗面台が白い蛇口が白いタオルが白いゴミ箱が白い時計が白い鏡が白い窓枠が白いレースのカーテンが白い