テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
だが、幸せの中に、微かな影も差し始めていた。
夢の中に、ときおり知らない男の影が現れるようになった。
目が合うと、氷のような眼差しでこちらを見つめてくる。
口元は笑っているのに、冷たく、恐ろしい感情が伝わってくる。
敬太は、その男の顔を……
なぜか知っていた……
『……あいつは、“あの時”俺たちを見ていた……監視してた……』
「なにそれ……“あの時”って……」
『“前世”の、最後の方』
何かが近づいている。
再び、2人を引き離そうとする”因縁”のような何かが。
けれど今回は、違う。
2人には……
もう……
あの時のような絶望も、迷いもない。
何があっても、今度こそ……
“一緒に、生きよう”