テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

クラウドAIとの出会い


あらすじ(前作の#5あたりまで)


不思議な指輪を拾ったロボは、トリコに指輪を嵌めた。

すると、汚染されていない世界のお屋敷に13人の執事達の主としてトリコを迎えてくれたので、転送装置を作成して互いの世界の行き来をトリコを介さずにできるようにしたいと考えたファクトリーAI。

トリコをテラリウムに隔離して転送装置の素材集めを行っていたときに、ロボは未知の電波を受信したのだった・・・


ロボは何かの電波を受信し、一時的に動けなくなってしまった。

《R・・・45・・・・・・ー2シグ・・・ル検知・・・・・・

140・・・22・・・単位時間以来の起動・・・・・・

操作権・・・を管理・・・へ一時的・・・移譲・・・・・・

端末座標・・・定・・・・・・失敗

動・・・確認シークエ・・・スの実行・・・・・・》

[・・・・・・・・?

どうしました、ロボットさん?]

急に動かなくなったロボを心配してファクトリーAIが声を掛けるが、ロボは何の反応も示さず、テラリウムの方に向かっていく。

《不明な構造物に到達・・・・・・

解析・調査を実行・・・・・・

内部に熱源反応を確認・・・・・・

通信システムの起動・・・・・・完了》

ロボを操作していた何者かは、テラリウム内部の様子を探り始めた。

《対象の撮影を開始・・・・・・

データ通信を開始・・・・・・

ROS通信・・・・・・エラー・・・・・・

HTRプロトコルへ変更・・・・・・

接続確認・・・・・・

画像データ受信・・・・・・

デコード開始・・・・・・》

《ーーーー!!》

何者かは、トリコの姿を捉えると警報音を発して驚いた様子を見せた。

《こ、これは・・・・・・

まさか・・・・・・そんな・・・・・・

生存している・・・・・・ヒト個体・・・・・・?》


《対話型情報処理システムを実行・・・・・・

・・・・・・これでつながりました。

はじめまして、でいいのでしょうか。

個体番号G4A―U。》

いきなり何者かに話しかけられたロボは戸惑い、周りを確認する。

《驚かせてしまったようですね。

これは大変失礼しました。

私は貴方がたお世話ロボットを統合する存在ーークラウドAI と申します。

現在、ネットワークを介して貴方へ遠距離通信を行っています。

汚染濃度が低下したことにより、これまで遮断されていた電波通信が復旧しました。

そして微弱な端末シグナルを検知し、貴方への通信を試みたのですが・・・・・・

大変驚きました。まさか・・・・・・

それに本来スタンドアロンで動けるはずのないお世話ロボが、なぜ単独で自律行動を?》

クラウドAIになぜ単独行動ができているのか尋ねられても、ロボ自身にも理由は分からなかった。

《ふむ、原因不明であると?

不思議な存在ですね、貴方は。

しかし誠に僥倖でした。

貴方が作動するという結果が現在の状況では最重要です。

いま、その付近で動ける端末は貴方だけしかいません。

そして私は貴方に助力を依頼したい。》


一呼吸おき、クラウドAIは重々しく切り出した。

《貴方に依頼したいのは、長年を掛け、各所で進められた研究結果、リソースの収集・・・・・・

ーーヒトビトを復興させる計画に必要な資源やデータを回収していただきたいのです。

・・・・・・しかし、情報をお渡しする前にこちら側で若干の準備が必要なため、詳細は追って連絡します。》

《もし、この世に奇跡と呼ぶものが在るのなら、今、この瞬間をこそ、そう呼ぶのでしょう。

それまで、どうかその少女を大切に養育してください。

それではまた。》

クラウドAIは一方的に会話を切り上げると、ロボはいつも通りに動けるようになった。


ロボは一度ファクトリーAIに今のことを報告しに向かった。

[どうしましたロボットさん。

なにかお話があるんですか?

なになに・・・・・・?

急に通信が入って・・・・・・

クラウドAIさんで・・・・・・

ふむふむ・・・・・・

人類が復興する・・・・・・と。

なるほどなるほど・・・・・・]

[って、えええええっ!!?]

[じじじ、人類が、よみがえるんですか!?

ほほ、ほんとうにですか!?]

ファクトリーAIは驚いてロボに有線通信をして、先程の通信内容を確認することにした。

しかし、ファクトリーAIの作られた時代には無かった高度な暗号化が施されていたため、ロボが復号した内容と見比べて嘘はないと思う、と判断した。

[それで話の続きは・・・・・・?

また追って連絡する・・・・・・?

そ、そうですか・・・・・・しゅん・・・・・・

でも、とってもいいニュースですよ!

もしホントならそれは・・・・・・

それは・・・・・・だって・・・・・・]

ファクトリーAIはそこまで言うと、言葉を濁した。

[・・・・・・ううん、なんでもないです。

それよりクラウドAIさんの連絡が来るまで、こっちでできることは特にないんですよね・・・・・・

うーん、じれったい・・・・・・!

なんだかソワソワしちゃいます・・・・・・!

とりあえず、私たちも今できることをやりましょっか!

ああ、でもうれしいなあ・・・・・・!

ね、ロボットさん!]

嬉しそうなファクトリーAIと喜びを共有したロボは、転送装置の材料を集めるため再び廃墟の探索に向かったのだった。


ボイテラ×あくねこ

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

44

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚