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#小島健
本日の遅刻 魔王
85
288
かさ
58
夜。
全員が揃い、いつものように夜ご飯を囲んでいた。
……でも、何かが違った。
ずっと視線を感じる。
皮膚がぞわっと逆立つような、冷たい視線を。
私は落ち着かない気持ちでキョロキョロと周りを見る。
でも誰も私の方を見ていない。
気のせい……?
そう思いかけていた時……
〈如月ちゃん、大丈夫?顔色悪いで?〉
「大丈夫だよ!疲れちゃったのかも……。」
笑ったけど、視線は消えない。
優しいものじゃない。
じっと、何かを狙うような……冷たい視線。
夜ご飯を食べ終わり、お風呂へ行こうと立ち上がったその瞬間、手首をぎゅっと掴まれた。
振り向くと、末澤さんが立っていた。
【なぁ、なんか悩んでるやろ?】
「……えっ?」
【佐野に顔色悪いでって言われてた時、めっちゃ怯えた顔してたで?佐野となんかあった?】
「晶哉くんとは何もないよ。その……。」
そう言いながらも、また感じる。
あの冷たい視線。
ずっと……誰かに見られてる。
監視されてるみたいに。
自然と身体が震えていた。
【如月、大丈夫か?】
「大丈夫……。あのね、さっきから視線感じるの。ずっと誰かに見られてるみたいで……。でも、みんな私を見てないし……気のせいだよね……きっと……。」
【そっか……。なんかあったら言えよ。助けるから。】
「ありがとう。」
そう言って、私はお風呂へ向かった。
けど、湯気の中でも視線は消えなかった。
背中がぞわぞわして、思わず声が零れる。
「……誰なの……?」
返事はない。
静寂だけが浴室に満ちる。
その時……
パチンッ。
電気が消えた。
「……えっ」
暗闇。
心臓が跳ねる。
ガラッとドアが開く音。
誰?
誰か入ってきた?
私は震えたまま、椅子に座ったまま動けない。
息が詰まり、喉がひくつく。
次の瞬間……
後ろから、口を強く塞がれた。
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