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桜井 かな
8
38
君を忘れる練習
1話 「ないない笑」
高校2年の春。
のあは、じゃぱぱの隣の席だった。
じゃぱぱ「おはよー!」
のあ「うるさいです」
じゃぱぱ「ひどくない!?」
いつものやりとり。
クラスも二人を見て笑う。
「付き合ってるでしょ」
でも二人は否定する。
本当は。
どちらも好きなのに。
2話 壊れた日
文化祭準備。
のあは偶然聞いてしまう。
友達「じゃぱぱってのあのこと好きなの?」
じゃぱぱ「ないない笑」
その瞬間。
世界が止まる。
のあ(……そっか)
のあは笑えなくなった。
次の日から距離を置く。
じゃぱぱ「最近冷たくない?」
のあ「気のせいです」
じゃぱぱ「なんかした?」
のあ「してません」
でも目は合わせられない。
3章 転校生・ゆあん
そんな時。
転校生・ゆあんが来る。
ゆあん「隣、空いてる?」
のあ「……うん」
最初はそれだけ。
でもゆあんは気づく。
ゆあん「無理して笑ってる」
のあ「そんなことない」
ゆあん「あるよ」
その言葉に、少しだけ泣きそうになる。
4章 揺れる心
ゆあんはいつも静かにそばにいる。
じゃぱぱさんとは違う優しさ。
ゆあん「ちゃんと寝てる?」
のあ「大丈夫」
ゆあん「嘘」
のあ「……」
のあ(なんでこの人は分かるの)
のあ(じゃぱぱさんより、苦しいくらい優しい)
少しずつ。
心が傾いていく。
5章 じゃぱぱの後悔
じゃぱぱは気づく。
のあが遠い。
笑ってくれない。
友達「お前さ、のあのこと好きだろ」
じゃぱぱ「……あぁ」
やっと認める。
でももう遅い気がした。
6章 卒業式の告白
卒業式。
じゃぱぱはのあを呼び止める。
じゃぱぱ「好きだ」
のあ「……」
ずっと欲しかった言葉。
でものあは泣く。
のあ「遅いよ」
じゃぱぱ「ごめん」
のあ「ずっと待ってたのに」
でもそのまま。
返事はできなかった。
7章 噂
数年後。
同窓会の話が出る。
その中で聞こえた言葉。
「のあ、ゆあんと結婚したらしいよ」
じゃぱぱ「……え?」
スマホが手から落ちる。
じゃぱぱ(遅かったんだ)
じゃぱぱ(やっぱり俺じゃなかったんだ)
のあの名前が遠くなる。
8章 同窓会
数年後。
同窓会の日。
じゃぱぱは行くか迷う。
でも行った。
会場。
のあはいない。
友達「のあ?来てないよ」
じゃぱぱ「……そうなんだ」
帰り道。
駅。
後ろから声。
のあ「じゃぱぱさん」
振り返る。
そこにいた。
のあ「久しぶり」
じゃぱぱ「……」
じゃぱぱ「噂、聞いた」
のあ「噂?」
じゃぱぱ「ゆあんと結婚したって」
のあ「……それ」
のあ「嘘だよ」
空気が止まる。
のあ「そんな話、してない」
のあ「誰かが勝手に言ってただけ」
じゃぱぱ「……え?」
のあ「ゆあんくんとは付き合ったけど、。」
のあ「今は、、もう、、。」
沈黙。
のあ「もう」
のあ「終わったよ、」
じゃぱぱの目が揺れる。
じゃぱぱ「え?」
のあは少し笑って泣く。
のあ「今さら聞くの、ずるい」
じゃぱぱ「ごめん」
じゃぱぱ「好きだ」
のあ「……遅い」
じゃぱぱ「それでもいい」
じゃぱぱ「今、好きなんだ」
のあは一歩近づく。
のあ「、、。」
のあ「ごめんね」
じゃぱぱ「そっか、、。」
「でも俺は十年後でもずっと言うよ」
「君が好き、だって」
最終章
夜の駅。
電車の音。
のあ「じゃぱぱさんは、変な噂を聞いたね、、。」
じゃぱぱ「w、、。」
のあ「遅いよ、、。遅すぎるんだよ、、。」
のあ「、、。君を愛せる日は来ないかな、、。なぜなら、、。愛している人は他だから、、。」
じゃぱぱ「うん、、。」
「お相手とはいい感じ??」
のあ「いーや、、。全然w」
「でもね、もう後悔したくないの、、じゃぱぱさ んみたいに、、。」
「付き合ってもいないしね、」
じゃぱぱは
服を強く握る。
桜が舞う。
何年もすれ違った恋が、やっと今、忘れる練習ができた気がした。
コメント
1件
ああ、読み終えました…「ないない笑」の一言が刺さりすぎて、最初から胸が締め付けられました。のあが「遅いよ」って言いながらも、最後に「君を愛せる日は来ないかな」ってつぶやくところ、どっちに転んでも切なくて。でも「忘れる練習ができた」って締めくくられたことで、ようやく少しだけ救われた気がしました。いいお話だったなあ。