明那side
不破くん、どうしたんだろう
カフェに2人で行って以来、不破くんは
一週間学校を休んでいる
風邪でも引いたのかな、心配だな
「不破また休みー?」
「不破がいねぇと学校つまんねーよなー」
クラス内もなんだか活気がない
みんなの中の不破くんの存在が大きかったことを
再認識する
「おい、このプリント、誰か不破に届けてやれ」
先生がプリントをまとめながらみんなに呼びかける
『 お、おれ!俺が届けます、』
咄嗟に手を挙げて答える
「おぉ助かるよ三枝。じゃあこの住所に届けてやってくれ」
そういうと先生が不破くんの
住所が書いてある紙を俺に渡した
…こんなに個人情報がばくていいのか?
なんて思いつつ俺は紙を受け取った
放課後
部活が終わり
俺は不破くんの家の近くまで来ていた
でも、肝心の勇気が出ない
プリントを届けるだけ!やましいことなんてない!
とはいっても!
本当に行っていいのか!?
ストーカーだと思われないか!?
ぐるぐると考えながら付近をうろうろする
部活終わりだから時間帯も時間帯で
時間は9時を回っている
こんな時間だと迷惑になるかもな…
、また明日にしよう
そう思い俺は家へと歩き始めた
50メートルほど歩いた時
ふと俺の視界にいきなり何かが飛び込んできた
『 うぉ!?』
なんだ!?猫か?
現れたのは
不破くんだった
月明かりでキラキラと輝く銀髪
綺麗な紫色の瞳から流れる涙
その様子に
思わず俺は見入ってしまった
数秒後ふと我に帰る
よく見ると不破くんの顔には大きな絆創膏や切り傷があり、体にはあざや包帯が巻き付いていた
…どう見ても誰かに故意につけられたものにしか見えない
不破くん。
どうしてそんなに震えているの
どうしてこんなに泣いているの
それに、何からそんなに必死に逃げようとしているの…
『 ふ、不破くん?それどうし、』
「お゛お゛い!湊ぉ゛!!
どこいぎやがったぁ?!!」
ビクッ
知らない人の怒鳴り声。
不破くんが怯えた表情をする
[ご、ごめ、さえぐさくん、お、おれ]
そういうと不破くんはまた走り出そうとする
俺は不破くんの手を掴んだ
[え、]
『 不破くん!こっち、!』
俺は不破くんの手を掴み
自分の家へと全走力で走った
コメント
2件
虐待からの匿い的な感じなのかなぁ?
途中に出てきた、人誰だ? 虐待…?