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「先生、すみませんお話いいですか?」
「なんだ。御神か」
「相模奏舞、テストの結果が最悪でした」
「なんだと!?またアイツは…」
「でも、怒らないであげてください」
「友達を庇う友情には拍手するが、それには頷けないな」
「でも、しっかり叱ってください」
先生は目を見開いた。
「怒る」と「叱る」は意味が違う。教える側の人間はそれを間違えることが多々あるから、私はそう言った。
「相模奏舞を叱ってください」
先生が首を縦に振ったのを確認して、私はその場を後にした。少し見守っていたけど、ちゃんと叱られたようだ。奏舞を見ると、まだ困惑してるようだったので、グッとポーズをして安心させた。これでダメージは少ないだろう。
でも、これだけ悪い点を取るのはよくないので、奏舞のお母さんには何も助言はしないつもりだ。しっかり怒られるといい。
久しぶりに帰り道を一人で歩いていると、東屋にレヴィがいた。
「レヴィ、空舞から聞いてないの?」
「聞いた。けど一緒に帰りたいと思ったから」
「そっか」
「愛楽、俺たちこれからどうしようか」
「どうするって?」
聞き返したけど、何となくその意味は分かってた。
「御神さんたちは正直引退させたほうがいい。お前と、海斗のためにも」
「…うん」
「でも、そしたら事務所の主戦力が消える。それはボスが望まないことなんだ」
「うん」
「だから、俺たちが後を継がないといけないんだ」
「…」
お母さんたちの代わりにならないといけない。それはいずれ来る運命だと思っていた。けどまさかこんなに早く来るとは。
「愛楽はどうしたい?」
「え…? 」
「俺はいつでも継げる。そういう教育をされてきたからだ。でもお前は違う。特別運動ができるわけでも、パソコンで裏の情報を入手できるわけでもないんだ」
「でも、教わればすぐにできる」
「違う。俺だけが継げばいいんじゃないかって話だ」
「なんで、だって私とレヴィはペアなんでしょ?」
「なにも2人同時に継ぐ必要はない」
確かにそうだ。それが一番合理的だ。でも、それでも私はそれを望みたくない。
「レヴィが危険な目に遭う時は、私もついてるから」
「…そっか。じゃあ御神さん達にはもうちょっと頑張ってもらうか」
「私も、すぐに継げるように力つける」
「頑張ろうな」
「うん」
レヴィは拳を出てきた。私はそれに私の拳をコツンと当てた。
「私、レヴィとペアでよかった」
「それは…どういう」
「だって、私1人だったらお母さんたちの役に立てないからね。それに、レヴィの前なら私は年下でいられる」
「そっちかぁ…」
「そっちってどっち?」
「んー…青春?」
「なにそれw」
意味はわからないけど、レヴィは少し顔が赤かった。
輝瀬黒(ペア画中
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コメント
1件
**はる。:** 御神くんが「怒る」と「叱る」をちゃんと使い分けて先生に頼むとこ…優しさと芯の強さが滲み出ててグッときたわ。レヴィとの帰り道の会話も、ペアの絆とそれぞれの覚悟がじんわり伝わってきて最高だった。拳コツンするシーン、めっちゃ好き。青春って感じだね🔥