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ぱたぱたと廊下を歩いていると、後ろから声を掛けられた。振り向けばそこにはセンゴク元帥がいた。
「こんにちは、元帥」
そう挨拶すれば、センゴク元帥も挨拶を返してくれる。
「今度はどこに行っていたんだ?」
「いろんな人に書類届けにですね~、えっとサカズキさんと、ボガードさんと、あとはドレークさんのところですね」
「……嫌なら断っていいんだぞ」
「え? ……あぁ、本部内を歩いて回るのが好きなので、全然苦じゃないですよ!」
そう言えば、センゴク元帥はそうか、と言って微笑んでくれた。俺もつられて笑みを浮かべる。
「そうだ、ボガードのところにはこれから行くから私が持っていこう」
「いいんですか? ではお言葉に甘えて、ありがとうございます」
と、書類を渡してから、センゴク元帥と別れる。
「ここからだとサカズキさんの部屋のが近いか」
俺はまた足を動かし始めた。
コンコン、とノックをする。中から了承の声が聞こえたので扉を開けた。
中ではサカズキさんが椅子に座っている。どうやら仕事中だったらしい。机の上には大量の資料がある。これ1人でやる量なのかなぁ、とかぼんやり思いつつ書類を渡した。
「……お茶、淹れますか?」
俺がそう尋ねると、サカズキさんは頼む、と一言言った。
お湯を沸かしながら茶葉を用意してお盆に乗せて運ぶ。ここに来てからコーヒーやら紅茶やら、はたまた緑茶やらを淹れるのが上手くなった気がする。
お茶を淹れた湯飲みをお盆を持ってサカズキさんのところへ戻る。
「お茶請けも持ってきましたよ、適度に休憩挟んでくださいね」
「あァ……」
「それでは俺はこれで。また何かあったら気軽に呼んでくださいね~」
そう言いながら部屋を出る。
サカズキさんのところは息が詰まるというか、すごく緊張してしまうな……。嫌いではないんだけど……。
「最後はドレークさんのところか。ちょっとお喋りとかしようかなぁ」