自作SCP

アイテム番号: SCP-XXXX

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXXXは､サイト-XXにある標準的な収容室（5m x 5m x 5m）に収容されます。収容室には監視カメラや強化スチール製ドア（生体認証ロック付き）などの標準的なセキュリティ装置を備え付ける必要があります。SCP-XXXXへのアクセスはレベル3以上の職員に制限されており、SCP-XXXXとのいかなる接触もサイトディレクターの事前承認が必要です。

説明: SCP-XXXXは､人間の男性に類似した外見を持つ身長約2.1メートルのヒューマノイド実体です｡SCP-XXXXの皮膚は完全に黒く､可視光の99.9%を吸収し､ほとんどの照明条件でシルエットのように見えます｡SCP-XXXXには明瞭な顔の特徴がないが、通常の人間と同様に視覚や聴覚を持っています。

SCP-XXXXは､直接観察する個体に対して軽度から重度のパラノイアを引き起こすミーム効果を持っています。長時間の暴露（10分以上）により､幻覚や極端な場合には重度の精神病を引き起こす可能性があります｡テストの結果､SCP-XXXXの効果は写真やビデオ記録にも及びますが､その強度は減少します。

SCP-XXXXは､小さな町で「透明人間」が広範なパニックを引き起こしたという報告を受けて発見されました。機動部隊イータ-10（「見ざる者」）が派遣され、最小限の被害でSCP-XXXXを収容しました。SCP-XXXXは、放棄された家の地下室で発見され、周囲には様々なオカルトのシンボルや道具があり､儀式的な起源が示唆されました。

背景ストーリー: SCP-XXXXが発見された町､レイヴンズウッドは､18世紀に遡る奇妙な出来事の歴史があります｡住民は､影のような人物の目撃や説明のつかない失踪を報告していました｡歴史的な記録によれば､レイヴンズウッドはオカルト活動の中心地であり､いくつかの秘密結社が活動していたとされています。これらの結社は､暗黒の存在を召喚または制御する儀式を行ったと考えられています。

地元の伝承では、「シャドウマン」と呼ばれる存在が語られており､これはSCP-XXXXに類似しています｡この存在は､村人の恐怖を餌にして彼らを狂気に追いやると言われていました｡レイヴンズウッド図書館で見つかった古い原稿には、「シャドウマン」を召喚する儀式が詳細に記されており､SCP-XXXXが収容された家で見つかったシンボルと一致します。

民話的な文書：レイヴンズウッドの伝承

「影の男」についての記録

序文

レイヴンズウッドの歴史には、影のような存在にまつわる数多くの話が語り継がれています。以下の文書は、地元の伝承や民話を収集する過程で発見されたものであり、この町の不気味な過去を詳述しています。

付記ファイル01：18世紀のレイヴンズウッド

この手記は、18世紀に遡るもので、レイヴンズウッドの初期の入植者たちによって書かれたとされています｡

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ある夜、私たちは村の外れで奇妙な儀式が行われているのを目撃した。儀式は、闇の中で秘密裏に行われ、村の者はその場に近づくことを禁じられていた。だが、私は好奇心に勝てず、隠れてその儀式を見守ることにした。

そこでは、黒いローブを纏った者たちが集まり、彼らの中心には奇妙なシンボルが描かれていた。彼らは呪文のようなものを唱え始め、やがて影が一つの形を取り始めた。それは「影の男」だった。

「影の男」は、見る者に恐怖を与え、彼らの最も深い恐れを引き出す力を持っていた。彼の存在は、村人たちの間に広がる恐怖と狂気の種を蒔いた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

この手記は、レイヴンズウッドの歴史の一部であり、町の暗い過去と「影の男」の存在を証言しています。

インタビュー記録

インタビュアー: Dr. ██████（偽名: Dr. John Smith, 民俗学者）

インタビュイー: レイヴンズウッドの住民数名

インタビュー1

インタビュイー: サラ・ミラー（60歳）

Dr. Smith: こんにちは、サラさん｡今日はレイヴンズウッドの古い伝承についてお話を聞かせていただけますか？

サラ: もちろんです。私の祖母がよく話してくれたんです。影の男のことを。

Dr. Smith: その影の男について詳しく教えてください。

サラ: 影の男は、暗闇から現れるとされる存在で､彼を見ると誰もが恐怖に囚われると言われていました｡彼は人々の最も深い恐れを操り､それを現実のものにする力を持っているんです。

Dr. Smith: それは非常に興味深いですね｡最近でも影の男を見たという話を聞いたことがありますか？

サラ: 最近では聞いたことがありません｡でも､昔はよく影の男が現れた場所で不思議なことが起こっていました。

インタビュー2

インタビュイー: ジョン・ブラックウッド（45歳）

Dr. Smith: こんにちは、ジョンさん｡影の男について何か知っていることはありますか？

ジョン: 影の男の話は子供の頃から聞いていました｡彼は人々の恐れを食べて生きていると言われていました。

Dr. Smith: 具体的にはどのような話ですか？

ジョン: 例えば､ある男が影の男を見た後､家族全員が夜中にいなくなったという話です｡それ以来､その家は呪われた場所として避けられるようになりました。

Dr. Smith: 他にも似たような話はありますか？

ジョン: ええ、たくさんあります。特に古い家や森の近くで影の男を見たという報告が多いですね。

インタビュー3

インタビュイー: メアリー・グリーン（72歳）

Dr. Smith: メアリーさん､こんにちは。影の男に関する伝承についてお聞かせいただけますか？

メアリー: ああ､影の男ね｡彼はとても怖い存在でした｡私の母が言うには､彼を見たら決して目を離してはいけないそうです。

Dr. Smith: なぜですか？

メアリー: 彼を見た人は､目を離した瞬間に何か悪いことが起こると言われていました｡だから､皆彼を恐れていました。

Dr. Smith: 最後に､影の男を実際に見たという人を知っていますか？

メアリー: ええ、私の叔母がそうでした。彼女は影の男を見て以来、夜は決して一人で外に出なくなりました。

これらのインタビューは､レイヴンズウッドにおけるSCP-XXXXの影響を示す貴重な証言です｡住民たちの話から､影の男の存在がこの町に深く根付いていることが分かります｡また､SCP-XXXXの影響が歴史的にどのように伝承として残されてきたかを示すものでもあります｡これらの証言は､SCP-XXXXの理解を深めるための重要な手掛かりとなるでしょう。

追記 XXXX-1: インシデントログ

[REDACTED]年[REDACTED]月[REDACTED]日､SCP-XXXXはサイト-XXでの停電によって収容違反を起こしました｡この違反中に､SCP-XXXXは影を操作し､暗所間をテレポートする以前には観察されなかった能力を示しました｡違反は[REDACTED]の死傷者を出し､SCP-XXXXが再収容されるまで続きました｡違反の原因およびSCP-XXXXの能力についての完全な調査が進行中です。

インシデントレポート:

-時間: 午前2時34分

-場所: サイト-XX

-インシデントの説明: サイト全体の停電によりSCP-XXXXが収容違反を起こしました｡バックアップジェネレーターが作動せず､約15分間完全な暗闇となりました。

-対応: 機動部隊イータ-10「見ざる者」が派遣され､SCP-XXXXを再収容しました。実体は管理棟で発見され､重大な損害と職員の死傷者を出しました。

-結果: SCP-XXXXは45分後に再収容されました｡停電の原因調査により、未知の人物による破壊行為が明らかになり､セキュリティ対策が強化されました。

追記 XXXX-2: インタビューログ

インタビュー対象: SCP-XXXX

インタビュアー: Dr. ██████

[記録開始]

Dr. ██████: 私の言葉が理解できますか？

SCP-XXXX: (うなずく)

Dr. ██████: あなたは何者ですか？

SCP-XXXX: (沈黙)

Dr. ██████: 名前はありますか？

SCP-XXXX: シャドウ…私はシャドウ。

Dr. ██████: どこから来たのですか？

SCP-XXXX: 闇から。人々の恐怖から。

Dr. ██████: 何が目的ですか？

SCP-XXXX: (沈黙)

Dr. ██████: あなたの能力について説明できますか？

SCP-XXXX: 私はあなたが恐れるもの。私はどこにもいて、どこにもいない。

[記録終了]

追記 XXXX-3: 実験ログ

実験1:

被験者: D-4532

手順: 被験者をSCP-XXXXに5分間さらす。

結果: 被験者は軽度のパラノイアを示し､監視されていると感じた。

実験2:

被験者: D-5678

手順: 被験者をSCP-XXXXに10分間さらす。

結果: 被験者は視覚的な幻覚を経験し､視野の端に影の人物が動くのを見たと報告｡パラノイアが著しく増加した。

実験3:

被験者: D-6789

手順: 被験者をSCP-XXXXに15分間さらす｡

結果: 被験者は重度の精神病状態に陥り､「闇が来る」「影が私を捕まえる」と叫び続けた｡被験者は鎮静剤を投与された。

実験4:

被験者:リモートカメラによる観察

手順: SCP-XXXXをリモートカメラフィードで10分間観察する。

結果: 観察者は不安感を報告したが､深刻な影響はなかった｡一部の観察者はフィードにわずかな視覚的歪みを感じた。

追記 XXXX-4: 関連SCPとの相互作用

SCP-XXXXは､SCP-017､SCP-106､SCP-1471といくつかの類似点を示しています｡これらの相互作用およびクロス効果を理解するための比較研究が開始されています。

クロス実験ログ:

SCP-017との実験:

目的: SCP-XXXXとSCP-017の相互作用を観察する。

手順: SCP-017の収容室を一時的に変更し､SCP-XXXXを導入する。

結果: 両者は導入後､攻撃的な行動を示した｡SCP-017はSCP-XXXXを取り込もうとし､SCP-XXXXは影を操作してSCP-017を避けた｡5分後､さらなるエスカレーションを防ぐためにSCP-XXXXを除去。

SCP-106との実験:

目的: SCP-XXXXとSCP-106の協調行動の可能性を観察する。

手順: SCP-106の収容室を調整し､SCP-XXXXを導入する。

結果: SCP-106とSCP-XXXXは直接的な相互作用を示さず､両者は収容室の別々の領域に留まった。SCP-106は通常の行動として環境の腐食を試みる一方、SCP-XXXXは影の中に留まった。

追記 XXXX-5: 財団内部メモ

サイトディレクターからのメモ:

宛先: 全サイト職員

件名: セキュリティプロトコルの更新

最近のSCP-XXXXの収容違反に伴い､全職員は新しいセキュリティプロトコルを厳守することを再確認してください｡バックアップ電源システムが強化され、追加のセキュリティ対策が実施されました。SCP-XXXXの収容室への無許可アクセスは厳禁です。

研究レポート:

発信者: Dr. ██████

宛先: O5評議会

件名: SCP-XXXX研究進捗報告

SCP-XXXXに関する継続的な研究により､そのミーム的および物理的特性に関する重要な洞察が得られました｡SCP-XXXXの影の操作能力とパラノイア誘発効果は､その複雑な心理的および次元外の性質を示唆しています｡これらの側面をさらに詳しく調査するための追加実験が計画されています。