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〜日本side〜
中国が韓国に攻撃をしている間に私はある準備をしていた。
最初に見つけた睡眠薬をハンカチに染み込ませておいたのだ。
韓国を殺したのを見計らって私は奴の口にそのハンカチを当てた。
その時中国はすごい形相で私を殴ろうとしたが、この薬は即効性だったらしい。
途中で睡魔に抗えずに寝てしまった。
「ありがとうございました。中国。」
その言葉が静まり返った部屋に響き渡る。
さっきまで真っ白だったこの部屋は韓国の血液で赤く染まり上がっており、まるで赤いペンキで部屋を塗った様であった。
中国を殺すより先に韓国が本当に死んでいるか確認しなくては。
国の化身である我らは体が丈夫なお陰でしぶとく生きますからね。
確認しても呼吸をしていなく、胸に強く手を当てても心臓が動くのが分からない事から心肺停止に呼吸停止。
電気を遮る様に布で目の当たりを隠してから、布を取り目に光を当てても瞳孔が動かない事から瞳孔散大、対光反射停止。
そうしてしっかり死んでいる事が分かるとゆっくりと中国の方に目を向けた。
彼はほとんど音のしないこの部屋に小さな小さな呼吸音を立てている。
生きる為の行為を行なっている。
もう時期死ぬと言うのに。
私はずっと隠し持っていた包丁を取り出す。
両手で強く握りしめたそれは、ずっしりと重たく感じ今から自身の手で人を殺す事を嫌でも実感させられた。
韓国は自分の手で殺していないからか、そこまでなんとも思わなかったがいざ刃物を手に取ると妙に不快な冷や汗をかく。
緊張している場合ではない。急がなければ睡眠薬の効果が切れてしまうかも知れない。
そう思うと私は仰向けに寝そべっている中国に馬乗りになり、包丁を大きく振り上げた。
その振り上げた刃が彼に突き刺さる事はなかった。
私は突然の出来事に理解出来なかったが、数秒経って自身の首を強い力で締められていることが分かった。
左手で首を絞め、右手で包丁を受け止めている。
起きたのかと下を見ても目を一切開いてなくこの状況に一切驚いていない事から未だ夢の中であるのが分かる。
まずい、まずいまずいまずいまずい。
喉を圧迫され呼吸が出来ない。
脳に酸素が入ってないせいで思考がまとまらない。
ただ20秒必死に考えた結果出た答えは、無意識下なのにも関わらず防衛本能で身を守っているのではないかと言う事。
しかも私も油断していたのもあってこの手から抜け出す方法がないし、脳が上手く働かないこの状態では思いつく事も不可能だろう。
まさか中国がここまで強いとは思いませんでした。
相手が寝ているのにも関わらず勝てないとは…。
……最初から私が生きて出る選択肢など無かったのですね。
ただ薄れゆく意識の中視界に韓国が映る。
韓国は私に「ざまぁみろ」とでも言いたげな顔をしてこっちを見ている気がして。
私はただ心の中で謝る事しか出来なかった。
〜中国side〜
目が覚めるとそこは地獄絵図と化していた。
包丁が刺さったまま血だらけで倒れている韓国と、何故かよだれを垂らしながら我の上で死んでいる日本。
韓国は我がやったから分かるけど日本はなんでだ????
てか、さっき我を眠らせたの日本だよな?
なんで本人がこうなってるんだ?
訳がわからないがとりあえず起き上がって状況確認をしよう。
そう言って立ち上がると体が少し重い。
うっわ…我の服に韓国の血が染み込んで重さが増しているのか…。
なんかきもい。
日本をよく見ると手で首を絞めた跡があり、その跡が日本の手より大きい事から我が絞めたのだと分かった。
記憶が飛んでいるのか、無意識下だったのかは分からないが日本が何をしようとしていたか分からない以上、謝る事も貶す事も出来なかった。
あぁ、そうだ、韓国を殺したのは脱出する為だ。
ちゃんとドアが開くかどうか確認しなくては。
そうしてドアノブに手をかけ回すとしっかり開いた。
外からは眩い光が差し込み、その開放感に清々しさを覚える。
2人の死体は持って行こうか。
ここにあってはどんなふうに処理されてしまうか分かったものじゃない。
もう既に心臓の鼓動を感じる事が出来なくなった2人をそっと担ぎ出口へと歩き出す。
ずっと殺したいと憎んでいた2人を殺せたのに喜びを感じないのは…きっと気のせいに違いない。
あーあ。国連の奴らになんて言い訳しようかな。
コメント
86件
日本がァァァ
もう登場人物もストーリーも最高すぎるありがとうございます
無意識で首を絞める…???ぱらおつおいならぬちゅうごくつおいだなこれは、、あとタメ失礼します…!