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俺たちも急いで戦闘態勢に入る。
剣を構えて、銃を持って、ナイフを持って。
ついに本気の戦いが始まった。
彼女は俺たちが動き出すのをその場で待っていた。
彼女の強さも技も特色も何も知らない。
無知であるからこそ、とりあえず試しに斬りかかってみることにした。
🌙「そんな程度なの?」
彼女は全て剣で弾き返してきた。
ほのかに嘲笑し、余裕そうな顔をしてこちらを見てくる。
剣での攻撃が全く追いつかないのは恐らく素早さの違いだろう。
明らかに彼女の素早さの方が速い。
それでもとにかく剣を当てようと、必死に振りかざし続けた。
彼女はもちろん、俺に相手しているわけだから正面以外はガラ空きの状態。
🍯「こっちガラ空きだよ〜!!」
隙だらけの背面に気づいたはにけーきが、バレずに後ろ側に回り込み、背後からレーザーガンを発砲する。
🌙「うわっいった?!なに!?」
余程こちらに集中していたのか、背後から発砲されたことに驚き散らかしていた。
はにけーきはそんなことお構い無しに、容赦なく打ち続ける。
🌙「こっちはもういい、まずは君から行くか。」
彼女は、標的を俺からはにけーきに変え、剣を突き出し、勢いよく前に突っ込んで行った。
はにけーきは恐怖で立ちすくんでしまっていた。
このままでは危ない、刺されてしまう。
🫘「そうはさせないぜ…、ウォール!」
その途端、はにけーきの前に9㎡程の1枚の壁が生成された。
彼女は勢い余ってそのまま壁に激突した。
🌙「いった〜…。」
彼女はぶつかった衝撃で尻もちをついてしまった。
渋々、立ち上がった。
🌙「そろそろ本気出すかぁ…。」
どうやら彼女も俺と同様にこちらの動きを様子見していたようだ。
ある程度分かったのか、本気を出すらしい。
少し怖い。
🌙「降り注げ!流星群!」
💭「え、なになになに。」
彼女が剣を振り下ろし、言葉を発して数秒後。
頭上から大量の星が流れ落ちて来た。
🍯「痛い!!痛いってば!!」
🫘「あぁ、もう終わりだ。」
💭「めっちゃ刺さるんだけど!!なにこれ!!」
全員、降り注ぐ星がぶつかったり刺さったりして痛がっている。
恐ろしい技だ。
この攻撃だけで各々大ダメージを負った。
しかし、やられてばかりではいけない。
俺も最近新しい魔法を覚えたんだ。
👾「ごまめ!ユメ!2人一気に攻め込め!!」
🫘「おっけー、任せろ。」
💭「はーい。」
まず、誰かに攻撃をさせ、自分以外に標的を定める。
そして彼女の背後にまわる。
これはさっきはにけーきがやった手法と同じものだ。
👾「2人とも下がれ!!くらえ、レイニーサンダー!!」
縦一直線に、雷の雨が降り注ぐ。
そう、さっき星が降り注ぐ技をくらって思い出したのだ。
見事、彼女に命中した。
⚡️「お前、魔法使えたのか。」
👾「さっき覚えた、んははは。」
⚡️「そ、そうか。」
彼女は未だに倒れない。
再び立ち上がった。
🌙「やられてばっかじゃ気に食わない。」
どうやら、力を溜め始めたようだ。
その隙を突こうとユメがダガーナイフを構えて突っ走って行く。
ちょうど目の前まで来た瞬間、
🌙「はやぶさ斬り!」
物凄いスピードで斬りつけられた。
💭「うっ、うぅ…痛い。」
とんでもない大ダメージを負ったユメはもうほぼ瀕死状態だった。
⚡️「おいはるー、俺がユメを回復して来るから、ヤツのおとりになってくれ。」
👾「えぇ、仕方ないなぁ。」
俺は彼女の近くまで行って剣を振りかざす。
🌙「当たらないのになんでまた同じことするの?」
👾「諦めなかったらいつか当たるかもしれないだろ。」
🌙「諦めが悪いんだね。私が終わらせてあげるよ、くらえ、まじん斬り!」
剣と剣で交戦していたのにも関わらず、腹部を思い切り斬りこまれた。
こちらも大ダメージを負ってしまった。
痛すぎて立ち上がれない。
🌙「諦めておいた方が良かったんじゃない?」
👾「俺の事心配してる暇があるなら後ろに気をつけた方がいいぞ…。」
後ろからはにけーきがショットガンを撃った。
彼女に命中し、回復もせず戦い続けていた彼女は倒れた。
彼女は終始ずっと背後の注意が足りていなかった。
それにしても、さっきはにけーきが使っていたショットガンは一体いつどこで手に入れたんだ?
サブマシンガンとレーザーガンしか持っていなかったはずじゃ…。
⚡️「大丈夫か、はるー!ベチユ!!」
マナトが駆けつけて回復してくれた。
👾「あぁ、ありがとう。ベチユって何。」
さりげなく聞き流しそうになったが、なんだその気持ち悪い魔法。
⚡️「チユの上位互換だよ、気持ち悪いとか言うなよ。」
👾「気持ち悪。」
⚡️「おい。」
全員無事で戦いを終えた。
話がしたいと思い、彼女を回復して起こすことにした。
👾「大丈夫?」
🌙「あぁ…ごめんね、大丈夫。」
彼女は起き上がり、椅子に戻って座る。
🌙「君たちの強さは本物、間違いない。私はずっと、君たちのような強き者が現れるのを待ってた。本気でやり合える力を持った者が現れるのを待ってた。今回は私の負け、想像の遥か何倍もの実力だったよ。」
👾「ありがとう、俺たち、チームワークだけは得意なんだよ。長い旅を経て、強い友情が結ばれたからこその力なんだ。」
そう、この戦いもこいつらと上手く息を合わせられたからこそ勝てた。
強い友情があったからこその力だった。
🌙「私も君たちのような人と旅がしたい。図々しいかもだけど良かったら、私もついて行っていいかな。」
👾「もちろん、良い戦いをありがとう、よろしくね。」
頼もしい戦士が仲間になった。
俺たちは塔を出て岩山を抜けることにした。
今日は疲れたから早く休もうと提案したかったが、みんなが仲良く話し合ってるのを見て、なかなか言い出せそうになかった。