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 ハロウィンなんてリア充のイベントだろう。

 そう思ったので非リアな私は何も用意しなかった。そもそも会社の人達はみんな真面目だから興味すら持っていないはず。

 そう信じて疑っていなかったのだけど。

「トリック・オア・トリート!」

「えっと……?」

「だから、トリック・オア・トリートよ」

「お菓子くれなきゃいたずらってこと?」

「うん」

 昼休み、一緒に昼食をとっていた同僚が突然言った。私は少し迷った後にこう答える。

「……じゃあいたずらで」

 その瞬間、デコピンを喰らった。そして同僚から一言。

「お菓子食べたかったのに、残念」

「……なんかごめんね」

「いいわよ。誰よりも真面目なあなたは最初から用意しない気がしてたし」

「そうね。私非リアでもあるし」

「何言ってるのよ」

 相手は呆れたような顔をしている。

「非リアだからハロウィンを楽しんじゃいけないなんて、誰が決めたの?イベントはみんなで楽しむものよ。どんな人にも楽しむ権利はあるわ」

「そ、そうかも……」

 彼女の主張に圧倒された私は戸惑いながらも納得する。なんと言うか、説得力が凄かった。

「でしょう?ってことで一日遅れでもやるわよ、ハロウィン。だから明日はお菓子持ってきてね」

「ちょっと待って」

 勝手に話を片付けようとする彼女を止める。

「明日私がお菓子をあげたら、さっきのデコピンはどうなるのよ」

「覚えてたか。流れで無かったことにできると思ったのに」

「ちょっとぉ?」

「ごめんごめん。じゃあ普通の菓子パにしましょうか」

「まぁ、それならいいけど」

「あ、いいんだ」

「ちょっとそれどういう反応よ?」

 とりあえず、今日の帰りに寄り道することは確定になりそうだ。

五分でソウゾウした物語※一旦更新停止中

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