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「さとちゃん、おれと、付き合ってくれへんか・・・?」
バレンタインの日の放課後。俺は誰もいない屋上で初めて、女子ではなく男子に告白された。
1.「好き」て、なに?
「さとみくん!好きですっ!」
俺が初めて告白されたのは、小学生1年生の遠きだった。その時の俺は、「好き」ということがわからなかった。もちろん、小1のときの俺にも好きなものはあった。「電車」「猫」「ゲーム」とか。でも、「俺のことが好き」の意味がわからない。だって俺は「物」じゃないから。その時俺は「何いってんの?」って、自分が思ったことをそのまま言ってしまい、その告白してくれた女の子を泣かせてしまった。
「さとみくん、好きです。付き合ってください!」
次に告白されたのは、一回目から3年たった、小学4年生の時だった。その時も、「俺のことが好き」の意味がわからなかった。そして「付き合う」?「付き合う」ってなんだ??付き合ってなにするんだ・・・?そんなことが頭に巡った。でも今回の時の俺は段々と物心がついてきた頃なので、「今度は木津つけないようにしよう」と返事を考えてみた。ちゃんと、「ごめんなさい」と誤ってみたけど、その子も泣かせてしまった。
「好き」って何?「付き合う」って何?そんな疑問をずっと頭をめぐらしていた。小学5年生になった時、こんな事がわかった。人は誰かに「恋」をするらしい。それは、好きになった相手も好きになってくれるかも知れないし、好きになってくれないかも知れないらしい。相手が好きになってくれなかった時、多くの人は泣いてしまうらしい。俺はその意味もわからなかった。なんで「恋」するんだ?「恋」をしたら何になるんだ?今まで抱えていた疑問が解けたら、また疑問が生まれてしまった。
それから小学6年生になった時。俺は「誰かと付き合ったらなにかわかるかな」と思い、最近告白された子と付き合ってみた。告白されたときに「いいよ」って言ったら、その子は泣き出した。俺がびっくりしてなんで泣くのか聞いてみると、「嬉しいから」と答えていた。嬉しいのになく?嬉しいからなく?また新な疑問が生まれる。何回かその子と「デート」をしてみた。だけど、結果は変わらなかった。手を繋いだり、一緒に御飯を食べたり、映画を見たりしたけど、これの何が良いのかわからなかった。この子は、こんなことが俺としたかったから告白したのか?俺はただ相手に合わせるのに疲れてしまい、結局何もわからないままその子と別れてしまった。
「好き」の意味がわからないまま、あっという間に月日が流れ、俺は中学生になった。元々俺が通っていた小学校は人数が少ない学校だった。中学校はもっとたくさんの人がこの学校に通っていた。俺は中学生になった一日目に、2個上の先輩からいきなり告白された。初対面なのに。何度も話したことある人ならまだ俺もわかるが、なんでこの先輩は初対面の俺を「好き」だと思ったのか?なんで「付き合いたい」と思ったのか?それから俺は、一ヶ月に1回は女子から告白され、休み時間になると俺の机の周りに集まってきて、ある女子が手を振ってきたからフカエしたらみんなから騒がれていた。ある日俺の隣の席の男子が、「お前ってイケメンだからモテてていいよな〜」と言ってきた。その彼の言葉で俺は「イケメン」だということに気づいた。イケメンだから告白される?イケメンは良いことなのか?俺は女子からまとわりつかれて正直だるいと思った。そして毎年のバレンタインはホワイトデーにみんなに返すのが2日かかっても返しきれないほどのお菓子をもらい、他校にも俺の噂は広まっているくらい、俺はイケメンで有名らしい。他のやつらはそんな俺を見て羨ましがるが、俺に好意を抱いてくるやつは全員俺が「イケメン」だから。本当の俺のことを知らない人たちに告白されても、何も嬉しくはなかった。これからきっと高校生になっても、大学生になっても、社会人になっても、このままずっと意味のわからない「好き」を受け続けるのだろう。