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約1,500文字です。
侑の風邪です。
見方によっては治侑要素あり。
〚侑side〛
“ズキッ”
「っ……」
朝、激しい頭痛で目が覚めた。
いつもは目覚まし3重にしても起きられんのに、なんでなん?
少し痛む頭を抑えながら時計を見ると、時刻は5時半。
いつもより1時間も早い。
(最悪や……)
ぼやきながら俺は、下で呑気に寝とる片割れを起こさんように、ベッドを離れた。
なんでか寝る気になれんからな。
することがなくなった俺は、ロードワークに出た。
頭痛も治まったことやし、なにもしないよりもええやろ。
ある程度走って、日も昇ってきたから俺は家に帰った。
「ただいまー…っ、はぁッ……」
「どこ行ってたん、ツム。
俺もう飯食い終わったで?」
ドアを開けると、もうサムが起きとって、飯も食い終わったらしい。
時刻を見ると6時40分。
家を出てから1時間以上経っとる。
「ひとっ走りしてきたんや。
俺のおかずとっといてあるよな?」
「どうやろな」
「はぁ!?お前なぁっ!」
「ちゃんと取っといてあるけん、ケンカするんやない!
治ははよ支度せぇ!侑もとっとと食べ!」
「「ハーイ……」」
走ったのはいつもと同じ道だったはずやのに、いつもよりも時間が掛かっとったらしい。
そのことに疑問を感じたものの、サムが俺の飯食おうとしてるのを見て直ぐに忘れてもうた。
ここで、この違和感を少しでも気に留めておけばよかったのにな。
「____ツ厶!!」
「え?ぁ、!」
「なにボーっとしてん?置いてくで」
「なんでもないわ!」
「「行ってきます!」」
いつも通りサムと通学路を歩いていると、サムが話しかけてきた。
あんま頭働かないから、少しウザい。
「なぁツム。お前、体調でも悪いんか?」
「なんでや、」
「せやかて、さっき……」
「あぁ。あんなん考え事しとっただけや。」
「……なら、えぇけど」
大嘘や。 むっちゃ頭痛い。
頭がボーっとしとる。
でも、大丈夫やろ。
どっせ寝不足とかや。
部活できひんのは嫌やしな。
バレーがやりたいのただ一心で、俺は1日を送っていった。
どんどん重くなる体を無視しながら……
「10本終了。交代や、」
「アッス!」
部活の頃には、立ってるのがやっと程にまで、俺の体調は悪化しとった。
頭は割れそうやし、視界は歪むし、頭がふわふわする。
こんな状態でバレーやったら、絶対危ないのは分かっとる。
でも、バレーやりたいやん!!!
「10本終了。交代しぃ」
「アッス!」
我ながらバカな考えをしながら、レシーブ練の順番が回ってきたからコートに入る。
ボールを打っとるのは北さんやから、かなり前後に揺すってくるし、頭も使わなアカン。
それやのに、頭が機能しない。思考が回らない。
そんな状態やから、当然ミスるわけで………
「侑!危ない!」
「へ、?」
“バンッ”
「ッったぁッ……」
アランくんの声で気づいた時には、ボールが目の前にあって、見事に顔面レシーブを決めた。
その衝撃で床に倒れ込むと、床がやけに冷たくて……
(心地、えぇ………)
倒れ込んだのが引き金やな。
俺の脳は休息モードに入って、まるで気絶したかのように眠りに入った………
〚治side〛
朝から様子がおかしいと思ってた。
でも、まさか倒れるなんて……
「ツム……?おーい、なに寝とんじゃボケ、」
「え、侑寝てんの?」
「おん。ぐっすり……や、」
息が荒いからぐっすりと言ってええんか分からんけど、まぁえぇわ。
体を触ってみると、異様なまでに熱い。
やっぱり熱あったんやん。
「頭打ったとか、ないよな…?」
「縁起でもないこと言わんでえぇわ!」
「す、すまん……」
「体調不良で寝とるだけやと思います。
朝から様子おかしかったし、体むっちゃ熱いんで。」
「ほーか。とりあえず、隅っこに寝かしとくか。」
「ですね、」
まったく世話かけよって………
ほんま迷惑な片割れやな。
家に帰って熱を測ったら40度あってツムが絶望しとったのは、なかなかにおもろかったわ、w
オチなんてあるわけがないッ!
♡、コメント等もらえると嬉しいです!
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