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◇ワンクッション◇
キャプション必読。
こちらはとある戦/争.屋実況者様のキャラをお借りした二次創作です。
ご本人様とは一切関係ございません。
・作品内に登場するすべては誹謗中傷/政治的プロパガンダの目的で作られたものではありません。
・YES腐向け/BLです。(R18シーン有)
・濁点喘ぎもあります。
・公共機関では読まないようにご配慮下さい。
・あくまで一つの読み物としての世界観をお楽しみください。
・作品/注意書きを読んだ上での内容や解釈違いなどといった誹謗中傷は受け付けません。
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R18です。
結腸責め、濁点喘ぎ、♡喘ぎ、その他諸々があります。
オメガバースです。
ut × shaです。
オメガバースを知らない方の為に、今作に出てくる設定のみ記載しておきます。
ですが、基本は普通のオメガバースと同じですので、オメガバースをご存知の方は素通りしてもらっても結構です。
一応極めて簡潔な説明は本編にも記載しておきますのでご安心ください。
では、説明は以下の通りです。
オメガバース
オメガバースにおける特徴的な設定として「 男性 / 女性 」の他に、「 アルファ / ベータ / オメガ 」という第2の性、3種類の性別がある。
α(アルファ)
数が少なく、生まれつきエリートでボス的な気質を持ち、社会的地位や職業的地位の高い者が多い。総攻めであり、特にオメガ性に対しては絶対的な攻め手である。
強引で支配的だが、「持てる者の苦悩」も受け持っている。
発情中のオメガとの接触は、どんなに理性的なアルファであっても抗しきれない強烈な発情状態を引き起こし、時に暴力的なまでの性交に及びかねないため、この性質を嫌悪するアルファもいる。
β(ベータ)
最も人口が多く、身体的特徴や行動等も現実の人間とほぼ変わらないとされる。
発情期も存在せず、オメガ性の発情に誘惑される事もあるが、アルファ性ほどの激しい反応は起こらず、自制も可能。
中にはオメガ性のフェロモンがまったく効かない設定も存在し、そこでのベータ性からすれば発情オメガは「体調が悪そう」くらいにしか見えない。
結婚もベータ性同士の男女でする事が当たり前と捉えており、その子供も高確率でベータ性となるので同様の家庭が再生産されてゆく。
Ω(オメガ)
数はアルファ性よりも少なく、絶滅危惧種。
大きく育たなかったり、誘惑や妊娠に特化した成長をしたりと、身体構造自体が生存競争に不利。
オメガ性の人間は発情期になると性欲が向上して身体に力が入らなくなり、更にはフェロモンを発して社会的に有能なアルファ性の人間を誘引・興奮させてしまう体質を持っている。
これが定期的にまたは不定期に一週間程続くため社会での扱いが悪い。(基本的に発情期の頻度は三ヶ月に一回。)
「番」や「抑制剤」と言った回避手段もあるが完全ではないとされる。
発情期中に頂き(首筋)を噛まれると番になってしまう。
オメガの歴史
オメガ性の特性上、発情期になると周囲とのトラブルを引き起こし、本人もまともな労働力として使えなくなることから、繁殖(主に産む側)に関することのみが仕事とされていた歴史がある。
番(つがい)
アルファとオメガの間にのみ発生する特別な繋がりを「番(つがい)」と呼ぶ。
フリーのオメガはフェロモンを発してフリーのアルファを誘い、番になったオメガは以後フェロモンを発さなくなる。
番になる基準は運命的なものであったり、性行為の際にアルファがオメガのフェロモン分泌腺があるうなじや喉元を噛むことでフェロモンが変質し、番になったことが周囲にも判別できるようになる。
なお、ベータとオメガで繁殖は出来るが、番関係にはならないと言われる。
この番は本能的なもので、通常の恋人関係や婚姻関係よりも強いものとされ、一旦番になるとどちらかが死ぬまで解除されないと言われる。
特にオメガは、生理的にも他の相手との性交がしにくくなる側面があり、以後は番とのみ行為に及ぶようになる。
しかしアルファの都合によっては、オメガ側が一方的に番を解除され引き剥がされる場合もある。
この状態のオメガは非常に強い精神的ストレスを負い、一定の期間身体の不調が続く。
※なお、一定の期間は個人に差がある。
以上です。
繰り返し言いますが、R18です。
ut × shaです。
注意書きは以上になります。
それでは、オメガバース(ut × shaR18)をごゆるりとお楽しみください。
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s h a 視点
暗くて、暗くて、明かりは小さな窓からはみ出る日光だけ。
地面はとっても冷たくて、コンクリートの鉄の床。
周りには灰色のコンクリート、硬い硬い鉱石で出来ている。
暗くてよく見えない視界の中で、ジャラ、鎖が鎖とぶつかる音がした。
左手を見てみると、ごつくて固くてヒヤリとしたとても頑丈にできた鉱石の鎖が着けられている。
左手首に着けてある手から順に腕を登っていき、自分の身体を見下ろす。
シャツ一枚すら身に着けてはおらず、裸だった。
だが、不思議と寒くはない。
恐らく、ゴォゴォとした生暖かい空気が、エアコンから吐き出しているからだろう。
その風が身体へ、顔へと当たり、髪が揺れ、睫毛がフルリと震える。
この部屋には部屋が二つあり、その内の一つには白いベッドが一つある。
白いベッドの他には、俺の恋人の服が掛けられたクローゼットが一つと、大きめの鏡が一つあった。
別の部屋には、ゆったりと足を伸ばせるくらいの大きさの浴槽があるお風呂に、トイレ。
左手に着けられている鎖には、もう一つの部屋へ歩いて行けるくらいの長さがあった。
その見慣れた殺風景の部屋で、今日も今日とて愛しい藍色の彼を待つ。
何も無い空間で、何も無い場所で、モノクロに映る視界の中でただ、ただ、待つ。
娯楽も、憂晴らしも、心行かしも、何も無い黒と白の中間で、待つ。
それが常人にとってどれだけ苦痛で痛ましい行為か、殆どの人間は知らないだろう。
だが、この男黄色い華奢な青年は、常人を帰した人物である。
故に、この空間でも精神を巣食われるず、保ち、生を真っ当する本能の狭間で生きるだけの生物に過ぎない。
では、なぜ彼はその地獄とも似つかわしい空間にいるか。
逃げないのか。
否。
否、否、否。
断じて否。
彼の脳裏に浮かぶは、彼を待つ、ただそれだけしか浮かんでいない。
目元には光が無く、物を見つめるだけの唯の無機物。
刹那、ガチャッ、ギィィ、と、戸が開く音がした。
恐らく、彼の待つ人間がこの場所へと帰途へと着いたのだろう。
「やっほー、シャオちゃん」
「今日もええ子にして待ってた?」
「……だいせんせ?」
幼児が、幼子が、まだ饒舌に回らぬ舌を精に動かした様な喋り方で、彼の主人の名前を発した。
そのまま、おもむろに彼は地べたからゆったりとした動きで立ち上がると、そのまま彼の元へと向いた。
歩く、その動作もゆったりとしていて、見ているだけでも心配になるほど下手くそだ。
「ふふ、シャオちゃんええ子ええ子、やねぇ」
「流石、僕の彼女やわ」
「……ほんと?おれ、いいこ?」
今まで目にハイライトが無かった彼が、ここに来ていきなり、彼のためだけに目を輝かせた。
その光は、純粋な白の光を放ち、見ているだけでも心が浄化されそうなほどだ。
「ほら、ご飯持ってきたから一緒に食べよ?」
「お腹空いたでしょ?」
「うん」
「おなか、すいた」
ふふふ、と柔らかく深い微笑を浮かべ、色素の薄い肌色を見せ、彼は笑ふ。
彼はそれが、僕らのアイノカタチ、シアワセだ、とでも主張しているかのようだった。
そして、彼らは一緒に食事を取り始めた。
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⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎年。
この世界には、女男の他に、第二の性別というものがある。
その第二の性というのは三種類あり、β、α、Ωがある。
世界人口のおおよそ90%がβであり、残りの10%がα、Ωに当たる。
αは遺伝子的に優秀な人材が多くおり、αだとこの世の中、有利に物事を進めることができる。
逆に、αの突然変異体であるΩは、αとは真反対の生活を送っていた。
Ωは三ヶ月に一度という周期で発情期があり、発情期中のΩとの性行為は妊娠率100%に近い。
そして、Ωほど性欲処理に打って付けな生物はいなかった。
そのため、はるか昔、Ωと言うだけで乱獲されまくったせいで今や、Ωとは絶滅危惧種にもなっている。
Ω、αには番というものがあり、αがΩのフェロモン分泌線のある項を噛むと、番になる事ができる。
番のいないΩは、たくさんのαを誘ってしまうが、番のいるΩは番相手のαしか誘惑出来なくなる。
もちろん、番を解消する事も出来るが、番を解消するのはΩにとってのリスクが大きいので、Ωとαが番う、それは男女でいうと婚約する、そのイメージの方が近いかもしれない。
ここにいる藍色の青年はαであり、華奢な黄色い青年はΩである。
黄色い青年の項を見てみると、底には赤っぽく、桃色っぽく、黒っぽい噛み跡があった。
他にも視線を巡らせてみると、項や首筋、肩、太腿、色々なところに噛み跡がある。
彼の主人が、それだけ独占欲が強いという表れなのだろう。
おっと、少し語りすぎてしまったか。
では、続きをお楽しみあれ。
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s h a 視点
朝になると、大先生はいつもどこかへ行ってしまう。
さみしい。
でも、きちんとお利口さんで待っていれば、ご褒美も貰えるし、一緒に居る事が出来るから、待つ。
昨日はご飯を食べたあと一緒にお風呂に入って、一緒に寝た。
寝る時に、大先生が後ろから抱き締めて、項に噛んでくれた。
項を噛んでくれる時は、大先生が俺にご褒美をくれる時。
明日もお利口さんでいてね、っていうおまじない。
それだけで俺はただ待つだけでも頑張れる。
そのまま朝はゆっくり寝て、起きたら居ない。
ずっと感じていた温もりが消えるのは、辛い。
けど、起きると朝ごはんと、書き置きがいつもある。
『シャオちゃんへ
お仕事行ってきます。
僕も頑張るから、シャオちゃんも頑張ってね』
って。
だから、今日も今日とて俺の作業をこなしていく。
こんな退屈な、モノクロに映る灰色の中で、過ごすのはとても苦痛だ。
それでも俺は大先生を待ちわびる。
だって、記憶の無い俺を拾ってくれて、あまつさえ番にもなってくれた。
これくらい、へっちゃら。
早く、だいせんせー帰ってこないかなぁ。
「だいせんせぇ……」
「まだかなぁ…………」
一人、太陽が空を真上に通過した時、そう誰かが哀しく呟いた。
灰色の世界には誰もいない。
独りぽっちのモノクロの中で、音が誰にも鼓膜を震わせず、認識されずその世界へと言ちた。
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s h a 視点
何時間か過ぎて、きれいな太陽も沈みかけている頃。
夕暮れているというのに、自分の身体は何処か熱かった。
じんじんとひりひりする熱に浮かされ、脳みそはまったく動かない。
ノロノロと、起上がるのも億劫に、立ち上がる。
立ち上がって、ヨテヨテと転んでしまいそうな程安定しない足取りで、ひとつの場所へと辿り着いた。
ゆっくりと、クローゼットの扉を開ける。
ガチャリ、この熱い身体とは反対に、涼しげに戸が開く振動がひとつ。
そのまま乱雑な手付きで服を出すと、ハンガーを引っ張り、服を地へと下ろす。
その作業を何回か続けていくと、こんもりと小さな服の山が出来上がっていた。
その服の山を中心に、ふわり、とした甘くて優しい香りが部屋中を包んだ。
香り慣れたその甘くて優しい匂いは、大先生の匂いがして、興奮した。
「ぁぅっ……ෆ」
「だいしぇんしぇのいいにおい……」
クフクフ、と手繰り寄せては口元へと持っていき、吸う。
服の中に一人、大先生を何ともまあ贅沢に独り占めしているんだと思うと、凄く凄く嬉しかった。
服の山に身体を沈めて、ただ大好きな人の匂いを吸って、自分は酷く幸せに囲まれて居るなとも思う。
服に当たって、掠れて、擦れて、それだけで、身体に触れる場所が熱を帯びているような気がした。
多分、大先生だから、というのもあるだろうが。
「だいしぇんしぇ……だいしぇんしぇぇ……ෆ」
熱く卑しく、色気を放ち、モノ欲しげに声を喘ぐ。
そう、シャオロンは今、番の子を孕むべく、種付けを待つだけのただの雌へと成り下がるのだ。
今か、今か、そう身体の中の奥底にある、子宮が寂しそうに熱を帯びて待っている。
それはそれは寂しそうに。
一人苦痛とも呼ばれるその快感をも与えられず、彼の服へと身を寄せるしかない。
みっともなく、彼は泣きそうになりながら帰りを待った。
その時になる、彼から贈られた黒色の鈴が着いたチョーカーが、チャリリ、と軽快な涼しい音を一人しかいない空間に、切なげに泣いた。
もう、寂しいのと、身体が熱いのと、番のモノが欲しいのと、色々な感情が混ざりあって、もうシャオロンの思考はまともに働かない。
そろそろ本格的に、辛くなり、塩っぽくて熱く鬱陶しい水が淡麗な瞳から数滴落とした。
「んっ、ひぐっ、だいっしぇんしぇ……」
「だいっしぇんしぇ……」
「はやく、かえってきてよぉ……」
ぐすり、ひくっ、と汚く下手くそに嗚咽を上げ、呼吸も上手く出来ず、瞳を涙で揺らす。
その姿に、とある物は加虐心が芽生えただろう。
もしくは庇護欲が出たのかもしれない。
瞬間、待ちわびた戸の開く音が一つと二つ、鼓膜を伝い脳に届いた。
────── αだ!!!αだ!!!優秀な遺伝子を持つ精子と受精し、今すぐに孕むのだ!!!孕め、孕め!!孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め孕め!!!!
内側から、そんな幻音が聞こえた。
脳みそという、真っ白なキャンバスは真っピンクの色に染まる。
お腹の奥底が、今まで以上にきゅうきゅうと切なげに揺れ、寂しそうに疼き、泣く。
早くこの中に熱くて甘くて暖かいザーメンをドピュドピュと打ち込んで欲しい。
そして、孕みたい、この者の精子が欲しい、そう子宮が話しかけてくる。
「やっほーシャオちゃん」
「ありゃ、発情期きちゃった?」
「そりゃ辛かったわなぁ」
「やからこんなに僕の服が出されてんの?」
「ほら、シャオちゃん。答えて?」
「だいしぇんしぇ……?」
虚ろな目をした彼が、ゆらりと振り向く。
その顔は、まだご褒美を与えていないにもかかわらず、快楽に染まり、頬は紅潮させ、目にはハートのマークが出来ている。
藍色の青年に気付くと、すぐさま彼は、肩まで着く長い髪をはためかせ、駆け寄り、押し倒した。
「だいしぇんしぇ……からだ、あっつくて、寂しくて、どうなってんのかわかんにゃい……」
「でも、だいしぇんしぇのおちんちんが欲しくて、ほしくて、たまんないの」
「俺、ええ子でまってたやろ?やから……その……」
「んふふ」
心底嬉しそうに、藍色はハラりと笑ふ。
藍色の彼は、愉悦に染まった表情で、頬を桃に入れ、目を細め、幼子を諭すようにこう言葉を放った。
「もちろん」
「シャオちゃんには我慢させ過ぎてもうたしね」
「とびきりのご褒美……」
手を拳に作り、人差し指を傲慢に口元へ当てる。
その仕草一つで、どこかの色気溢れる国の王子を連想しただろう。
もう反対の手で、琥珀の彼の頬に優しく触れ、冷たい体温が頬から伝わる。
火照った身体には、気持ちよかった。
「あげちゃうね?ෆ」
琥珀の華奢な身体を持ち上げ、ベッドへとやさしく下ろす。
ポフリ、と深い愛情を感じる優しげな布がかさなる音がした。
「んぁっ」
甘くてか細い声ひとつ。
彼の身体は、少し触れるだけでも堪らない電撃が走り、堪えるのだ。
彼の性器を見てみると、血管が浮き上がり、グロテスクな惨状になっている。
「んふふ……ෆ」
「先にこっちをなんとかしてあげるෆ」
人差し指をその性器にトントン、と当てると、彼はモノを口に加えた。
「だいしぇんしぇっෆおねがぁい、もうっ、あつくてあちゅくて、しんどぉい……ෆ」
一文を言葉にするだけでも息が乱れる。
はぁはぁ、と扇情的な二酸化炭素が空を切り、汗がだらりと出る。
汗が首筋を伝い、肩を動き、腕を這い、ベッドへと落ち、純白な白のシミを作る。
「らいひょーふ、おふあひほひよふひへあへうああえ」
ニコリ、と安心させるような笑みをすると、すぐさま彼は口の中の物を貪り喰うように味わった。
きっと、青臭くて、ヌメヌメとベタベタして、ぐちゃぐちゃして、そんな感じなんだろう。
そう快楽に犯されようとする体の中で、シャオロンは思った。
性器を舐められる舌の柔らかな感覚と、舌を構築するザラザラとした甘い毛の感触で、ビリビリとした雷鳴が骨を伝う。
先端をベロリと舐められ、唾液の生暖かさを感じる。
男性器の一番上にある亀頭を歯で甘噛みされると、フルリ、身体がそう震えた。
「ふぁっෆんんっ、うぁっ!ෆ」
「ひゃぁ……ෆらいしぇんしぇっ!ෆ」
「もうっෆイっちゃうがらっ!ෆ」
「はなしてぇっෆよごれぢゃうっෆ」
身体の中で、パチパチと馳せる光の何かが合間見えた。
気付くと、唾液が口から飛び出している。
目には塩っぽい大粒の水が表面張力を使って地へと落ちるのを耐えている。
たった今、達しました、そう言いたげな表装をしている琥珀色。
「んぁぁっ!!ෆෆෆ」
甲高い甘声ひとつ。
ゆっくりと、彼は嬉しそうに彼の精液を飲み込んだ。
真っピンクの、桃の中の桃のピンクのハートを瞳に灯し、いやらしく巧妙に、ひとつ。
左手でピースを作り、そのピースの間に顔を挟める。
「 あ ま い ෆ 」
光悦に満ちた表情で、妖艶に、綺麗な形を縁どり、赤っぽい桃色の熱い舌で、不健康な上唇を舐めとった。
そのまま目をゆっくりと伏せ、パチッ、と瞬きをひとつ。
彼の上に覆いかぶさり、胸の頂きを高級レストランで物を食べるように、味わうように、舌を這わせる。
赤ん坊が母の乳を授乳しようと口をはむはむさせるように、唇でちゅぱちゅぱと吸われる。
「んぁっෆうぁっ、ふぁぁෆ」
「らいしぇんしぇっおっぱいっ、んぁっෆ、すわにゃいれぇっෆ」
「おれっ、しょこっ、ෆ、やりゃぁっ!ෆ」
「んっふふ、やだ?」
「じゃあもっとやってあげるෆ」
藍色がようやく琥珀の彼の顔を覗くと、酷く乱れ、表面張力で耐えた涙がほろりポロリと落ちているのが視界に映る。
鼻水も出かけていて、それを拭う余裕がないんだな、そう思った。
その姿に、藍色は極めて全身の細胞が歓喜するのを感じていた。
「んもうっ、そんな泣かないで……シャオちゃん」
「よしよし、確かに怖かったねぇ……」
「じゃあ、違うことしようか」
優しげな微笑を浮かべ、優しく親指で涙の粒を拭って舐める。
よしよし、と頭を撫でると、琥珀の彼の唇へ自分の唇を触れさせた。
唇と唇を何度も何度も触れ合わせ、ゆっくりと舌をねじ込み、歯裏をなぞり、舌と舌を絡み合わせる。
すると、琥珀の彼は、舌が良いところに嵌ったのか、ビクンっ、と体が動いた。
「んぁっ!ෆふぁっ、んぅ……ෆ」
ぬちゃ、ぬちゃ、と唾液と唾液の交換をし始め、遂には舌と舌を取れて仕舞いそうな程に擦り、抱き留める。
部屋に卑猥なセックス音が鳴り、そんな音に興奮し、ケツ穴がヒクヒク、と穴を少し覗かせていた。
藍色の彼はすかさずその穴へと指を一本入れ、ローションの要らない濡れたそこへと解し始めた。
やはりΩとは便利なものである。
ローションも要らずに、男とこんなにも気持ちのいいセックスをすることが出来るんだから。
そう藍色の彼は思いながら大好きな琥珀のケツ穴を解すべく、指の動きを早めた。
琥珀の彼は、キスの動きが激しくて、ケツ穴へと指を入れられ、解されていることに気づけなかった。
だからだろう、彼がキスをやめたと共に、雄の性器を子宮へと押し込んだ。
「んっ……ෆはぁっ、はぁっ……」
「?、んっ、ゔぁっっ!!!!??ෆෆෆෆ」
「んふふ、めちゃめちゃええ声で鳴いてくれんなぁෆ」
「ほんまシャオちゃん可愛ええわっෆ」
悪魔が人を誑かすように、唆すように、彼は切なく、甘く、優しげに、耳元で吐息を掛けて音を震わした。
囁くそのバスの低音が、色気に乱れて、酷く蕩けて、狂っていた。
ピストン運動を始め、琥珀の彼は二、三度絶頂へと達する。
体力が尽きかけ、快楽に堕ちた身体で、みっともなく喘ぎ、身じろぐ。
「あ”ゔぅっっ!!!!!ෆෆෆෆ」
琥珀の彼がピンクに染まる視界の中で、息を荒く、極めて卑しく、呟く。
「らいしぇんしぇっෆしゅきっෆ」
「あいしてるぅෆ」
優しく、ネバネバとした体液と共に、微笑して魅せた。
その顔は、女神のように整っており、美しかったと言う。
「俺も、世界一愛しとるよ」
そう言って、彼は生暖かくて暑い液体を腹の中に撃ち込んだ。
その液体に、どうしようも無い優越感が込み上げてきて、優しく腹を撫でた。
「ふふっ、らいしえんしぇぇのだぁ……」
そこで、琥珀の彼は体力が尽きたようにコテン、と気を失った。
「あいしてる」
どこかで、藍の色が、誰にも聞かれず、そう独り言ちた。
藍色は、狂ったように愛おしい整った微笑をクスリ、そう笑う。
生暖かい部屋の中、狂愛に満ちた部屋の中で、スーツを着た男が、懐から一本の煙草を取り出し、火を付ける。
部屋は瞬く間に、タバコの煙で充満していた。
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この二人の辿るみちを、貴方は見て行きますか?
▷▶︎▷YES.
▷▶︎▷NO.
▷▶︎▷YES.
NO.
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とある男の独白
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「らいしぇんしぇっෆしゅきっෆ」
「あいしてるぅෆ」
「俺も、世界一愛しとるよ」
性行為の後、シャオちゃんは気絶するように寝てしまった。
すー、すー、と緩く胸を上下させて息を吐き、息を吸い寝ている。
煙草を一本取り出し、慣れたようにライターを取り出し、火を付ける。
その愛おしい存在を見ながら、ゆったりと煙草を吸う。
煙草を吸い終わると、地下から一階へと階段を上り、タオルを数枚片手にこの部屋へと戻ってきた。
額から流れる汗を拭き、子宮へと飛び出した精液を掻き出す。
妊娠でもされると困ってしまうので。
まぁ、妊娠させるのも一興か。
そう下衆な考えを一時持ったが、それは悪趣味だな、そう思い思考をかき消した。
──────と、その時。
ビリリリリリリビリリリリリリ、と逞しい電話の音が鳴った。
「うるさいなぁ、シャオちゃんが起きたらどうすんの……」
シャオちゃんから『愛してる』、そう言われ上機嫌だった俺だが、この電話で一気に機嫌が急降下する。
気が進まない中、重く俺は音を鳴らすスマホを手に取った。
ディスプレイを見てみると、シッマからの電話だった。
「……もしもし?」
『お?大先生!大先生やんな!?』
撮影中でも、ゲーム中でも変わらないうるさくて堪らない元気な大声。
その声だけで更に機嫌が一気に最底辺まで落ちるが、それを悟らせまいと努めて普通の声を作った。
「どしたん?なんかあったん?」
『いやなー、シャオロンが行方不明になってからもう三ヶ月経つやん?』
『こっちもトントンやらロボロやら尽力上げて捜しとるけど……』
『全く手がかりさえ掴めんでなぁ……』
『ほんでさ、大先生がなんか知っとることあらへんかな、そう思てな』
なんだ、そんなことか。
世間一般的にはそんなことではないのだろうが、俺にとってはそんな事だ。
「いや、僕も知らへんのよね」
「僕もシャオちゃん見つけたろー、思て捜しとるんやけどね……」
「ほんま……どこいってもうたんやろか」
『な……アイツがおらんなってからホンマ空気悪いわ……』
『……なぁ、大先生』
「?なに?」
シッマが、あの鬱陶しく明るい大声を潜め、誰かに問うた。
その声色には、疑心の目が鋭く俺へと向いていた。
そして、電話をしている間に、僕は丸い凸凹とした小さめのそれを、手で弄っていた。
『やっぱさ、ホンマはお前、………』
ジリリリリリリリ、キッチンとかでよく聞く、キッチンタイマーの音。
少しの間を開け、音を止める。
「ごめんシッマ、丁度煮物が煮えたみたいやわ〜」
「また今度な」
『………そうか』
『ほなな!また撮影の時にでも』
「ほなね、切るわ」
おん、と同意の意をシッマは示し、電話の赤いところをポチリ、と押した。
「……やっぱ、この手めっちゃ使えんなぁ」
黄色のキッチンタイマーをじっくりと眺めた。
電話に出たくない時とか、もう切ってしまいたい時、そんな時に俺がよく使う手段。
キッチンタイマーひとつで、簡単に電話を切る口実が出来るのだ。
是非ともみんな使って見て欲しいと思う。
いや、誰に向かって言ってるんだか。
そう思い自分に苦笑した。
「ん、…………」
一つ、寝返りを打ち、シーツの布と布が擦れる音がした。
音の鳴った方向をみると、気持ちよさそうにシャオちゃんが穏やかな寝息を立てていた。
彼のその安らかな顔を見て、不機嫌なんてどこかへ飛んでいってしまい、深い笑みをこぼした。
「ふふふ………」
彼のベッドへと座り、頭を撫でる。
「あいしとるよ」
俺は彼を手に入れる為だけに四十八人の女を捨て、駄々を捏ねる女もいたが、そんな女は全員殺した。
君は太陽だから。
俺を照らしてくれる存在やから。
君は真っ直ぐ白いままでいて。
汚れるのは、俺だけでいい。
シャオちゃんを手にする為だけに、新しい家を建て、ここまで君を連れて、記憶を消したんだから。
番がいなかったから、僕は君を番にした。
そうすれば、君か俺が死ぬ時まで、君の全ては僕が独占出来るから。
「ふふふ、かわいいෆ」
撫でる手を上へと動かし、前髪を上げる。
薄くて桃色で、柔らかい唇に、優しく触れるだけのキスをした。
布団の中へ入り、貴方の温もりで、冷えた指先も暖かくなっているような熱を感じる。
「Good night, have a nice dream」
どことなく、彼が微笑んだ様な気がした。
その微笑は、女神の微笑みと似ている気がする。
深い睡魔の舟に乗り、俺は、その笑みを俺一人がこの先一生を、独占できればいいなと思う。
君の温もりに身体を委ね、深い睡魔の海を、舟で漕ぎ始めた。
──────────────────
オメガバース(ut × sha )
『了』
──────────────────
𝕟𝕖𝕩𝕥➯➱➩好評だったら続くかも………?
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