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私の名前は若松唯(わかまつゆい)。
矢島「かんぱーい!!」
新体制になったフェストで飲み会をする元斎藤組の構成員だ。
この日、私たちは叶未苗さんから飲み会の誘いを受けた。
「いい加減、フェストと斎藤組のいざこざを失くしましょう。週末にでも飲み会をしましょう。 御子戸、他の方々に連絡をお願いします。」
「お任せください!」
そして、週末の夜。
叶未苗「まさか、フェスト側が2人しか集まらないなんて…。」
拓也「仕方ないです、鉄矢も雷土も予定が入っていたので…。」
そう会話をするのはフェストの無花果叶未苗さんと木ノ上拓也さんだ。
最近知ったのだが、拓也さんはフェストに所属していないみたいだ。
拓也「こうしてお話するのは初めてですね、唯さん、紹介をお願いします。」
唯「そんな拓也さん!敬語なんて!私よりも目上なのですから!」
叶未苗「ふふ、いいのですよ唯、拓也様は仲良くなられれば、すぐに呼び捨てしてくれますよ!ね?拓也様! 」
「確かに仲良くなればですが、叶未苗さんはずっとこの呼び方でいきますよ!」
「むぅ~。初めて会ってから10数年、未だに呼び捨てで呼ばれないですわ。」
「若松!早く私らを紹介してくれ!」
そう声をかけたのは矢島帆夏(やじまほのか)の姉貴だ。
「は、はい!では、私たちの方は、矢島帆夏の姉貴、御子戸杏奈(みことあんな)の姉貴、私、若松唯、同期の敷島渚(しきしまなぎは)、舎弟の桜田日葵(さくらだひなた)です!」
渚「改めて、よろしくお願いします!」
そして、お酒が回ってきた頃。
杏奈「そういえば、フェストはどうゆう経緯でできたんだ?」
叶未苗「そうですね、結構大雑把に説明すると、元々敵組織だったフェルトのメンバーが独立で作って、その人物が居なくなったことで、我々が自警団ではないですが、そのような形でフェストを新しく作ったのです。」
日葵「なるほどです!」
拓也「斎藤組の方は、誰か他にメンバーはいたんですか?」
杏奈「ああ、いたな。でもそれなら私よりも、矢島の姉貴の方が知ってるぜ!」
帆夏「え、私が話すのかい?」
杏奈「だって、元斎藤組構成員で1番年長は矢島の姉貴じゃないですか~!」
渚「私もどんな姉貴がいたのか気になります!」
帆夏「仕方ないな、私が話そう。」
「私は今年でちょうど13年目になったんだが、まぁ癖者は何人かいたな。まずは私と1ヶ月違いで入ってきた同期、藤宮麻衣子(ふじみやまいこ)、こいつは元々大学で毒の研究をしていたんだが、何故だか極道に足を突っ込んだんだ。そういうこいつの得物はロングナイフだ。」
唯「えっ、でもロングナイフって坂村の姉貴が愛用してたんじゃ。」
帆夏「あぁ、だがな、藤宮はダブルロングナイフだったんだ。」
日葵「なんでダブルロングナイフなんですか?そして、坂村の姉貴との違いは?」
帆夏「まぁ落ち着け、坂村は瞬発性の攻撃がメインだったろ?でもなぁ、藤宮はロングナイフに毒を塗っての戦い方をしてたんだ。」
拓也「でも、毒を塗ってって、戦いの合間に塗ってる暇なんてないと思いますが。」
帆夏「それがだな、あいつにはできちゃったんだよ。あいつはナイフの鞘に毒を染み込ましていてな、毒がキレてきたら即座に鞘にしまって、また抜刀して戦ってたんだ。」
叶未苗「だとしても、ダブルロングナイフの意味がわからないです。」
帆夏「まぁそうなりますよね。藤宮がダブルロングナイフの理由、それは、それぞれに違う毒を塗っていたからなんだ。」
唯「違う毒ですか?」
帆夏「あぁ、1本は弛緩剤をもう1つは皮膚毒と血液毒を混ぜた物だ。」
杏奈「それだけ聞いても戦術がわからないですね。」
帆夏「まぁ最初は弛緩剤付きのナイフで相手を切るだろ?そうすれば、弛緩剤の影響でふらつきだったり脱力感が出るんだわ。そうすればあとは、もう1本のナイフで切ったりすればあら不思議、相手は悶え苦しんでご臨終って訳だ。」
淡々と話す矢島の姉貴に戦慄していると、姉貴はまた話し始めた。
「そして、こいつは御子戸より下はわからないかもな。」
杏奈「もしかして、あの人ですか?」
帆夏「あぁ、あいつだ。」
拓也「そんな凄い人がいたんですか?」
帆夏「あぁ、色んな意味で凄いのがいたんだ。奴の名前は夏見冬子(なつみとうこ)、漢字で書くとこうだ。」
叶未苗「なんでしょう、なんか名前だけで真逆な人間を表してる感じですね。」
帆夏「叶未苗さん、ご名答です。こいつは女としても動けて、男としても動ける人間だったんです。」
渚「え、待ってください。全く意味がわからないのですが…。」
杏奈「簡単に言っちまえば、普段は女だが、男装して他組織の女の口を割らさせる事が出きるってことだ。」
帆夏「そう、それであいつ、女なのに身長は190はあってな、髪型は切りっぱなしにしてホストみたいにちょっとツンツンさせて、胸はペチャパイだったから男装ができたんだ。」
叶未苗「因みにお胸のサイズはどのくらいだったんですか?」
帆夏「そうだなー、ペチャパイだったから、大まじめにAAAカップだったと思うな。」
女性陣「えー!!」
唯「私ですらBはあるのに。」
渚「私ですらDはあるのに。」
日葵「私ですらEはあるのに。」
叶未苗「わたくしですらCはあるのに。」
杏奈「え、あいつあんなに小さかったのか。てっきりAAかなとは思ったんだが。てか、私はGはあるぞ!」
帆夏「おめぇら後でしばく💢」
拓也(心の声)『あっ…。多分帆夏さん、この中で1番小さいのか…。』
帆夏「私はAしかねぇんだぞ?💢」
拓也(心の声)『あっ、自分から言った。』
杏奈「でも、うちの組員で1番の巨乳は九重だったよな、で、その次に元山だったよな。」
帆夏「えぇ、あの2人は巨乳同期コンビとして常に動いていたな。確か、九重がJで元山がGで平均Iカップって毎回言ってたな。」
唯「でも、矢島の姉貴、なんでそんなに組員のカップ数を把握してるんですか?」
帆夏「毎回洗濯で奴らの下着のタグを見てたから知ってんだわ。因みに影山はB、町田はC、佐々木はB、小野川はF、河守はE、藤宮はD、坂村はG、中安の頭はG。なんだこいつら私より巨乳かよ!こん畜生!」
「とまぁ話は脱線したが、夏見は男顔負けのイケメンでな、女からは常にナンパされてたんだ。まぁただ声は結構高かったから、毎回喉を潰して話してたイメージはあるな。 」
拓也「そんな方々がいたんですね。」
帆夏「まぁ今話した奴以外にもいるが、また別の時に聞かしてやろう。とりあえず、こいつらは私より巨乳だからしばくからよ。」
女性陣「え?いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
拓也「あーあ、こりゃあひどいや…。」
この騒動は皆さんのご想像にお任せいたします。
因みに後日、お二人の消息を聞いたら今は外の方にいるそうだ、いつかこっちに帰ってくるのだろうか。