これはまだ、若松唯らが斎藤組に入る前のお話。
私の名前は矢島帆夏、斎藤組(当時)3年目の女極道だ。
この時私は、おやっさんに呼ばれて組長室に来ていた。
斎藤「矢島、最近できた半グレを知っているか?」
矢島「確か、爽綿(そうめん)でしたっけ?」
斎藤「そうだ、そいつらが俺らに粉をかけようって言ってるんだ。そこで、おまえの成長を見込んで、習志野(ならしの)とカチコミに行ってこい。」
矢島「はい!」
私と元にカチコミに付いてきてくれたのは、
電工ナイフの習志野こと、習志野朱美(ならしのあけみ)の姉貴だ。彼女は元々電気工事の仕事に携わっていたのだが、何故だか極道の道に進んだと言う。
習志野「矢島、私が電気設備をいじっている間、爽綿のアジト入り口を見張っとけ。異常電圧を一発で流してこの建物を使いもんにならなくする。」
矢島「了解です。」
そして、私たちは爽綿のアジトに着き、習志野の姉貴は直ぐ様建物に付いている電気設備を探しに行った。
そして、姉貴はとある電線を1本抜き、建物内が騒がしくなった。
習志野「よし、カチコミだ。」
私たちはドアを蹴破った。
矢島「斎藤組だ!おまえらは全員ここで死ぬ!」
したっぱA「な!カチコミか!? 」
颯爽と、習志野の姉貴が敵の懐に入っていった。
習志野「あんた、動きが鈍いね。」
そう言いながら、したっぱのアキレス腱を切っていった。因みにだが、異常電圧を送られたせいで、建物内の電化製品は全部ぶっ壊れて停電している。
私も遅れを取りながら、タクティカルナイフで倒れてるやつらの息の根を止めていた。
習志野「さあ、ボスよ。我々に牙を向いたことを地獄で後悔してこい。 」
そう言って、習志野の姉貴は爽綿のボスの喉を電工ナイフで裂いた。
その時だった。
入り口から声がした。
宮野守(みやのまもる)「警察だ!中に誰かいるなら出てこい!!」
習志野「矢島、おまえは私の相棒たちを持って、そこから逃げろ。」
矢島「で、でも!姉貴は!?」
習志野「なーに、どうせこの悲惨さを見れば、私は懲役10年だ。だから、せめておまえだけでも逃げろ。」
矢島「そ、そんな…。 」
私が次の言葉を出す前に。
習志野「早く行けって言ってんだ!てめぇも捕まりたいのか!!」
姉貴からは想像のつかない怒号が飛んできた。
矢島「っ…!わ、わかりました!おやっさんたちには説明しておきます!」
そう言って私はアジトを後にした。
そしてそれから時が経ち。
若松「姉貴、今日出所してくる方はどんな方なんですか?」
矢島「そうだな、私から言わせれば、かっこいい姉貴だ。」
そう若松と話しながら、フェストの前でとある人を待っていた。
???「おう矢島、ちゃんと生きていたか。」
矢島「はい!もちろんです!習志野の姉貴!」
そこには、前と変わらぬ佇まいで私たちの前に習志野の姉貴が立っていた。
習志野「どうやらあれから私の下も沢山増えて、和気藹々(わきあいあい)としているそうではないか。」
そう、今日は習志野の姉貴の出所日だったのだ。
叶未苗「習志野朱美、帆夏からお話は聞いておりましたわ。まずはお帰りなさい。そして、ようこそフェストへ!」
習志野「叶未苗さん、どうぞよろしくお願いいたします。こんなばばあですが、精一杯やらさせていただきます。」
若松「え、習志野の姉貴、今っておいくつなんですか?」
習志野「やはり、最近の若いもんって感じだな。」
矢島「あっ!姉貴すみません!私の舎弟が!」
習志野「なぁーに、時代が変わったと思えばいい。私は今年で38だ。10年前まではバリバリカチコミに行ってたぞ。」
矢島「そう言って、当時はまだ28じゃないですか。私だって23だったんですか。」
習志野「それにしても私とおまえは今も貧相な体だな。」
矢島「そうですね。私たち2人ともAカップですもんね…。」
習志野「まぁ、貧乳だとしても乳はしっかりと出るから心配するな。まぁそんな相手はまずいないけどな…。」
若松『な、なんか重たい空気になったな。』
まぁでも、頼れる姉貴が戻ってきてくれたことによって、またフェストにも戦力がプラスされた。こないだ言ってた姉貴たちも戻ってきてくれればいいんだけどな~。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!