コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
※4月1日に投稿された📄の歌ってみたを元ネタに書いています。
※るむふぉが遊女、基本は 受け側になりますが場合によっては攻めにもなります。
※名前、口調は変えていませんので時代背景と合わない場合があります。
※捏造設定が多く含まれます。
※他、人によっては不快と思われる表現があります。ご注意ください。
セラフは半分休みをもらい、一人で街を歩いていた。久しぶりに出る昼の街は活気ある人で溢れ、子どもたちがはしゃぎ、飛んで歩いている。
思い出を拾うように下足屋や甘味処へ寄ってみたり、呉服反物屋を覗いてみたり。特に行く宛もなく、そこらをほっつき歩いてみた。
目的もなく通りを歩いているセラフだったがとある小物問屋の前で足を止めた。
「あ、綺麗……」
真近で見ようと店へと入り、店主の許可をもらってソレを見てみる。透き通った琥珀と瑠璃の周りに黄色の紐が蝶々の形になってくっついている物だった。太陽へかざすときらきらと輝いている。
「いいなぁ、これ…。すみません、これ、くださーい」
決して安くない買い物だったが、セラフは後悔しない。会計後、大事そうにしまい込みと帰路を辿った。
夕暮れ、セラフは明日にはもう吉原を出ていくのだと思うと何とも言えない気持ちになって、黄昏れていた。
とんとん、と襖を叩く音がして「どうぞ」と声をかける。戸を開けて現れたのはセラフより1年遅く入った番台新造だった。明るい麦の穂のような髪色と新緑の瞳で、快活で人懐こい印象を覚える。
明るい声で楼主が呼んでいるよ、と言うと彼女も誰かに呼ばれたのかすぐに駆けていってしまった。
セラフは立ち上がり、のんびりと奏斗がいるであろう楼閣の一階の部屋へと向かった。
「なぁに、奏斗〜。俺のこと呼んだ?」
「呼んだ呼んだ!あのさー、ーーー」
昨日来た幼子がどうだとか、セラフから見て後継になりうる花魁候補をいくつかあげろだとか仕事のことばかりを奏斗と話した。
心のどこかで引き留めてくれるのではないかと期待した自分に驚きつつ、セラフは平静なまま受け答えた。
話が終わると、出立まで幾ばくもないということで今夜は客を取らずに体を休めろとセラフへ命じた奏斗。
だが、セラフはいつまでもそこへ座ったままで動こうとしなかった。不思議に思って訊ねると予想外なことを言われる。
「……ねぇ、奏斗って一晩いくら?」
「は??…いや、僕、非売品だから。」
「今夜だけだから、お願い。俺に一晩買わせてよ」
冗談はよせと言うと、違うと首を振られる。熱っぽい視線が寄越されると本気なんだとようやく理解する。
「ダメだって、僕は遊女抱けないの。」
「でも、最初の時は手解きしてくれた」
「それはそれ、あれは特別よ?誰も相手できなかったからしょうがなく…」
「じゃあ、今夜も特別にしてよ。出てく前に奏斗と閨事がしたい」
いつでも聞き分けのよかったセラフがまったく引かないことに焦り、奏斗はわかったわかったと両手をあげる。 とは言っても、本当に抱くことはできない。もしここで流されてしまえば、遊女を客から寝取ったとされてしまう。
それとなく奏斗がそう口にするとセラフはぞっとするような笑みを浮かべて、両頬を包むように手を添えてきた。
「大丈夫、遊女同士の教え合いなら泥棒猫にはならないよ」
「……え?」
切る間がなかっただけの伸びた明るい向日葵色の髪が簪でまとめ上げられる。
化粧などしたこともない唇に、彼の目のような紅がのせられ、中羽織と普段着はいつの間にかきらびやかな着物へと変わっていた。
すっかり着飾った奏斗を見て、セラフは満足そうにため息をついた。
「綺麗だね、すげー可愛い。」
「…ここまでする必要なくない……?」
奏斗が不満気に口を尖らせるとまたセラフは頬を緩める。
色めいて美しい姿をこのまま閉じ込めてしまいたい欲求を抑え、セラフは奏斗の褄下を合わせた部分へ手を入れる。筋肉がありながらも柔らかな太腿を楽しみながら中心へ向かっていく。
「!?ちょっ、ちょっと待ってよ、…セラ、だめ、…っ!おい、こらっ!」
怒って肩を掴まれるが聞く耳持たず、辿りついた場所を指先でもてあそぶ。中心が芯を持ち固くなり始める頃には奏斗は脱力しセラフの肩へとそのまましがみつくようにもたれ掛かっていた。
「ッぁ、は……っ、は、ひ…」
「息吐いて、リラックスしてぇ…。そう、上手上手」
セラフは慣れた仕草で通和散を2部に切り離し、口の中で唾液と絡ませる。ねっとりとした感触が舌の上に伝わると中指で通和散を絡め取った。
ぬらぬらとした指先を奏斗の未だ男も知らない蕾に突き立てる。ぬめり気があってもなかなか入っていかない、しばらく淵を撫でるように指を行き来させてみる。
菊門へ触れると奏斗はびくりと身を緊張させ、セラフの袖口をぎゅっと掴んだ。何の制止にもならないがそれにセラフは一度動きを止めた。
「ぁ、…!?ま、って、そこ、ほんとにだめ、ぇ…ッ、だめっ…」
「痛くない?」
「へ…?いたくはない、けど……でもっ…!」
「本気で痛かったら止める。それ以外ならもう止めないからね」
それを聞いた奏斗は、嫌嫌と首を振ってセラフの肩を押して逃げ出そうとするがすぐに布団へと押し倒されてしまった。
「……お願い、奏斗。逃げないで。」
声に顔をあげ、見上げると今にも泣き出してしまいそうな切なげな表情をしたセラフと目が合う。かと、思えばきつく抱擁された。
そこでようやく最後のわがままをようやく聞いてやる気になった奏斗は、ゆっくりと目を閉じた。