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茈赫 BL キャラ崩壊 口調違い 創作奇病 タヒネタ🈶 MERRY BAD END
小説1冊分くらい書いたため、何日かに分けて読むことをおすすめ致します。
どう足掻いてもハピエンにはなりません。
start .
꒷꒦✝︎ ❥┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈❥ ✝︎꒷꒦
今日もまた、ベッドの上で横たわり、空の移り変わりを眺める。
とある奇病を患った俺は、国の医療機関に保護されている。
保護…なんて、上っ面だけだが。
本当は、俺の奇病を上手く利用したいだけである。
看 )暇 夏暁 さーん、血液検査に来ました〜
いつもと変わらず、血液検査から。
もう痛みにも慣れてしまい、自分の血液が吸い取られるのをただ見ていることしかできない。
看 )ありがとうございますー、少々お待ちくださーい
と、看護師が病室から出ていった。
せめてなんか暇つぶしになるもんでも持ってきてくれればいいのに。と心の中で呟く。
もう6年近くこの病院にいるが、楽しいと感じたことはひとつも無い。
学校にも行けず、外にも出れず、人とも話せない。
友達とも疎遠になり、一人ぼっち。
病室のモニターで放送される、おもんない授業をBGMに、窓を見つめる日々。
正直言って飽きたし、今後もこんな生活をするのならいっそのこと消えてしまいたい。
そんなことを考えながら、またぼーっと窓の外を眺める。
看 )暇 夏暁 さーん
ゞ )採血の時間でーす
と少し腹立つイントネーションで話しながら、病室に看護師が入ってくる。
痛むとかではないのだが、自分にとって地獄の時間が始まる。
看 )今日もこの血液で救われている人が、この国にも、世界にもたくさんいらっしゃいますからね
赫 )…そっすか、
国のためだとか、世界のためだとか。
そんな綺麗事を並べられて、気が狂いそうだ。
…俺の奇病は、
「 廻血病 」
という、俺の血液を摂取すれば、どんな病気も、怪我も完治する。なんて奇病。
血液型関係なく摂取できるため、かなり重宝されているらしい。
血液がもんのすごく高く売れるということを医者たちの話から知った。
おい俺にもギャラくれよ
まじ一銭も入ってきてねーんだが??
せめて親にでも送れよ?まじで。
とまたもや心の中で呟くが、これは本当に願っていることだ。
この奇病、そして俺の血液が貴重だからか、日々、俺を攫いにこようとする裏社会の人間がごまんといる。
もういっそのこと連れてってもらおうかな、なんて考えもあるのだが、
痛いのは嫌だから、ここで大人しくしている。
さて、ここの病院では、 毎日採血があり、貧血でぶっ倒れたり気絶したりすることがないよう、少量ずつ採っているようだ。
採血も終わり、看護師が病室から出ていくと、授業が始まる。
一応軽く聞いてはいるが、一生ここにいるのだろうし、そんなに関係ないと思っている。
暇を持て余し、今日も今日とて窓の外を見ていると、なにかが動いた。
また俺狙いのやつか、はいはいお勤めごくろーさまーと心の中で煽っていると、なにか普段とは少し毛色の違うことに気づく。
今までやってきた奴らは、特殊な効果のある窓ガラスを、どうにか破壊しようとしていた。
ばかだなぁ…国の機関なんだから、強化ガラス(銃弾でも破れない)に決まってんだろ…と思いながら楽しんでいたが、どうやら違うらしい。
すると、病院内でブザーが鳴り響く。
窓際で動きを感知すると、〇〇号室に侵入者が__というアナウンスと共にブザーがなる仕組み。
あーまたこいつも捕まえられるわー今週何人目だよ…と記憶を辿っていると、
目が合ってしまった。
___窓際に静かに佇む彼の瞳は、恐ろしいほど真っ直ぐだった。
彼は、きっと俺なんか狙っちゃいない。
今までの人間とは違う。
俺の直感がそういい、
ベッドから飛び起きて窓を開く。
するとすぐに彼が入ってきて、急いで窓を閉じる。
? )…はぁッ…助かった、さんきゅ
赫 )あ…いえ…
そんな彼は、
黄色の三白眼、紫色の髪、白っぽい襟足、高い鼻、整った顔立ち、スタイル〇…とイケメン要素まッしまし野郎だった。
? )…お前か、廻血病のやつ
はい終わった。
俺の直感信じねぇ方が良かったっぽいわ、と過去の自分を恨みながらも、言葉を交わす。
赫 )まぁ…そうですけど、
? )なんで開けてくれたん?
赫 )え…?
ゞ )…直感で、この人は俺を狙って来たんじゃないって思ったから…?
予想外の質問をされ、少し困惑しながら返答をする。
すると彼は、綺麗な黄色の瞳を見開いたあと、大きく肩を揺らしながら笑った。
赫 )んなッ!?
? )直感かwいーね、そーいうの好きだわww
赫 )???
頭に?マークを3つ並べて、その人を見つめていると、彼は俺からの視線に気づいたようで、少し恥ずかしそうにしながら呼吸を落ち着かせた。
? )ッ…ははっww…ふぅッ…
ゞ )悪い悪い、
赫 )いやいいですけど…
? )てかお前、起きていーの?
赫 )ダメですけど…
ゞ )緊急事態なので、
ゞ )それに、バレなきゃセーフです。
俺がそう言うと、再び彼は笑いだす。
何がそんなに面白いのかよくわからないが、人と話すのが久しぶりで、つられて俺も少し笑ってしまう。
? )いーね、俺お前みたいなやつ好き…ww
赫 )どーも…、?w
? )お前、名前は?
赫 )え?あー…
ゞ )なつ…暇 夏暁 です、
答えて良いものか迷ったが、生きてて死んでるようなものだ。
別にひとりやふたり、教えても害はないだろう。
? )へー、なつ、ね 覚えたわ
赫 )そちらは…
? )俺? 俺は…
ゞ )いるま、
赫 )いるま…
茈 )いちおーマフィア
赫 )一応とは…
さらっと大きな情報も出してきて困惑するが、別にどーってことはない。
茈 )お前さ、ここの生活楽しい?
赫 )いてぇとこ突いてきますね…
茈 )あ、地雷踏んだ?笑
仮に地雷だとしてもそんなテンションでくんなよ…と心の中でツッコむ。
赫 )そんなのじゃないっすよ、
ゞ )……ここでの生活は、まじでおもんないっすね
ゞ )外に出れない、動けない、血は取られる、唯一あるのがあのモニターで、ずーっと授業ばっかり…
ゞ )面白くない、退屈。
ゞ )いっそのこと、外出ちゃおうかな…
ここまで言って、俺はマフィアに何言ってるんだとふと我に返る。
茈 )逃げたい?
赫 )! まぁ、逃げたいっすけど。
茈 )なら___
ゞ )一緒に逃げる?
赫 )___え?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「 廻り合わせ 」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
茈 )いや俺もさ、人〇しとか〇体運びとか?そーいうの苦手でさぁ…
ゞ )ちょーど逃げたいなーって思ってた時だし、
ゞ )ここで会えたんもなんかの縁、
ゞ )よかったら一緒にど?
マフィアとは思えないような口調で話していくいるま。
赫 )…!
ゞ )…はい、是非。
そんな彼の誘いに、軽々しく乗ってしまう俺も俺だが。
茈 )そ、なら行こっか
ゞ )なつ、走れる?
赫 )あ、え…
少し立っただけですら視界がぐらぐらと揺れている。
そんな俺に気づいてくれたのか、その場にしゃがみこみ、背中に乗るよう促してくれた。
茈 )乗って、
赫 )重いっすよ…?
茈 )ヒョロガリが何言ってんだ、
赫 )ヒョロッ…!?
ゞ )はいはい乗ります、乗ります!!
かなり体重をかけたつもりだが、彼は何事もないように、軽い足取りで窓際へと移動する。
茈 )んー…警備隊は…
いるまは、窓を少し開けて、きょろきょろと辺りを見渡す。
赫 )…もし、入ってきたのが見られてないのであれば鳩か何かだと勘違いしてくれてる可能性はあるけど___
ゞ )見られてる場合は多分、部屋に___
( ドンドンドンッッッ!!!
( 暇さーん!暇さんッ!!!!!!
言いかけていたことが実際に起こってしまった。
これこそフラグってやつだ(?)
ゞ )…ほら。
茈 )ほら、じゃねーよ今窓際にはいんの?
赫 )だいたいはこっちにくるから…いても過疎警備隊じゃないっすかね
茈 )へー、窓際から逃げられるなんて考えもせんのかな
赫 )あー、多分…病院の関係者しか知らないパスワード入れないとあの入口からは出れんようになってるかと
茈 )やば、どっかで盗めんかな…
赫 )俺知ってるからだいじょぶ、
ゞ )てかいるまさんはどやって入ってきたんすか?
茈 )え?あー、変装。
赫 )誰に…?
茈 )そこら辺にいた医者に、
赫 )終わってる….
茈 )そんなもんだよ
ゞ )んじゃ行こっか?
彼の合図についテンションが上がり、
赫 )! よっしゃ、れっつごー!!
と大きな声を出し、腕を上に突き上げる。
すると彼に、
茈 )暴れんなッ!!
と即座に突っ込まれる。
赫 )……頭痛い…
茈 )言わんこっちゃない…
頭がズキズキと痛むのを我慢して、俺の行動に呆れる彼に抱きつく。
少し跳ねている彼の襟足がくすぐったい。
赫 )くふッ…w
茈 )? 何笑ってんの、
赫 )んーん、なんにも(笑
茈 )そう?あ、しっかり捕まっとけよ、っ!!!!
彼は窓から身を乗り出し、地面を力強く蹴る。
赫 )ぉわッ!!
ゞ )! ふふッ、w 楽しいっ!!w
茈 )病院抜け出しといて楽しいはやばいなw
赫 )連れ出したのはあなたですよっw
風が身体中に当たり、初夏の暑さを吹き飛ばしてくれる。
後ろの方で、警備隊が無線を使って連絡をとっているような声が聞こえたが、
特に気にもとめず、ただ彼に必死に抱きついていた。
茈 )…よし、パスワードは?
赫 )0209、
茈 )0、2…09…っと、
すると、日頃から雨にさらされているからか錆び付いたドアが ギギギギ…という鈍い音を立てながら開く。
後ろを見てみれば、銃を抱えた警備隊が走ってきていた。
赫 )ッいるま、さん!
茈 )あー、わかってる、よッ!!!
そういいながら、彼は俺を下ろし、警備隊の方を向いたかと思えば俺を前に差し出してきた。
赫 )…は!?
茈 )合わせて、
赫 )…ッ、
異様な空気を漂わせる彼に何も言えず、ただ言いなりになる。
茈 )…俺を打とうとすれば、こいつにも流れ弾が当たるぞー
ゞ )んな?なーつ、 ( 抱
俺に同意を求めながら抱きしめてくる彼。
とりあえず合わせることにした。
赫 )ッやだぁ…っ、タヒにたくないッ!!お願い…ッ、打たないでッ!!!!
我ながらの名演技。(どや)
彼の方をチラ見してみれば、少しおどろいた様な顔をしていた。
警備隊はというと、銃をその場において、静かに佇んでいた。
ここでしばらく停戦状態が続いても、裏から回ってくる可能性が極めて高い。
今すぐにでも撤退せねば。
茈 )…貴重な血液が無駄になっちまうかもな!!
ゞ )……行くよ、なつ。
大きな声で叫んだ後、優しくて小さな低音で包み込んでくれた。
すると急に視点が変わり、彼にお姫様抱っこされたことに気づくのには少しの時間を要した。
赫 )…ッは!?下ろせッ、!!
茈 )暴れんな、〇ぬぞ?笑
赫 )( ˙꒳˙ )スンッ
茈 )いーこ、w
そうして、俺たちの逃避行が始まった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
少し走って街につくと、やっと彼は俺を下ろしてくれた。
茈 )歩けそう?
赫 )ぅん…
正直いうと、普段なかなか歩くことがないため、足元がふらふらしている。
茈 )! はぁ…俺の腕、捕まってていいから、
赫 )! アリガトウゴザイマス…/
バレてしまったことが少し恥ずかしいが、腕を貸してもらう。
その姿はまるで真昼間からいちゃつくカップルのようだった。
赫 )…これ恥ずい、/
茈 )我慢しろw
ゞ )てかこれ恥ずいか?
赫 )だっ…て…、!
茈 )ん?あー…あそこのカップルも同じだなw
完璧に言い当てられ、耳と頬が熱くなっていくのが分かる。
赫 )ッもう…っ、/
茈 )はいはい気にしないよーw
ゞ )逆に、カップルに見えた方がいいだろ?
赫 )え?
茈 )まさか誰もマフィアと奇病患者とは思わんだろw
赫 )いや服装が…
茈 )だから買いに来たんだよ、
ゞ )金持ってる?
持ってるわけがない。
ずっと病院にいたのだから。
赫 )ないです、(拗
茈 )んー…今これ何円あんだろ…
ゞ )ま、服買えるくらいはあるか
赫 )いるまさんの服装も中々目立ちますけどね…
茈 )ん?まぁ俺は着替え持ってるし、
赫 )全部黒ずくめとかじゃないですよね?
茈 )違ぇよw
ゞ )とにかく、なつはどんな系統の服が好き?
赫 )えー…
そうは言っても、奇病にかかってからはずっとこの服だったから好みなんてない。
ガキの頃はあったかもしれないが、もうそんなのも忘れてしまった。
茈 )言わねーと俺が選ぶぞー?
赫 )ん、選んでください
茈 )はーい
そして、服屋に連れていかれた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
彼がチョイスしたのは、かなり派手めの服だった。
茈 )んー…俺はこーいうの好きだけどなつにはあんま合わねぇか…
赫 )…あ、あれは?
少し気になったものを指さす。
茈 )ん?
ゞ )あー、いいじゃん、似合いそう
ゞ )あーいう系統好きなん?
好きかどうかと言われるとよくわからないが、なんとなく いいな と思った。
赫 )いいな、って思っただけです
茈 )そ、ならあれと…
ゞ )こーいうのは?
赫 )! うん、いいと思います
彼がチョイスしたものは、先程俺がいいと感じたものとどこか似た雰囲気を感じるが、また違ったものだった。
でもそれも、いいと感じた。
茈 )…w
ゞ )敬語やめて、なんかむずがゆいw
赫 )?
茈 )あー…呼び捨て、タメ語。
ゞ )これ命令、
そう言いながら、俺にデコピンをしてくる。
別にいるまの命令に従うべき立場でもないような気はするが、とりあえず言う通りにする。
赫 )いるま、
茈 )ん、なーつ?笑
俺が彼の名を呼べば、彼も俺の名を呼んでくれる。
こんな経験、実に数年ぶりで少し泣きそうになったが我慢した。
茈 )よし…っ、服も買えたし、場所移動するぞ
赫 )ん、
荷物片手にお姫様抱っこされたが、突っ込んでも変わらなさそうだったのでやめておいた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
とりあえず今日は近くのホテルに泊まることにした。
カードキーでドアを開ければ、清潔感に包まれた部屋が広がった。
テレビが壁に備え付けられ、大きめのローテーブル、小さな冷蔵庫、仕切られた別の場所にはトイレと風呂。
そしてひとつの大きなベッド。
赫 )え、シングル?
茈 )まーいーじゃん?笑
赫 )…怖い、
茈 )嘘、俺初日からそんな風に思われてんの?
心外、と言いたげな顔をする。
いるまは俺より身長も高けりゃ力も強い。
しかも襟足長い。
襟足長い男は○欲強いらしいし(?)
赫 )…なんもしないでよ、
茈 )当たり前、
赫 )うーん….
やっぱ怖い、と言いそうになるのを引っ括め、喉が渇いたため冷蔵庫の中を見てみる。
赫 )お、あったあった…
ホテルのロゴがラベルに描かれている小さめのペットボトルを手に取り、なんとか開けようとする。
しかし、なんせ入院歴が長いため開け方をど忘れしてしまった。
俺がキャップと格闘していると、いるまは俺の手からペットボトルを奪い、いとも簡単に開けてしまった。
茈 )ん、
赫 )あ…ありがと、
少しぬるかったが、3分の1程度飲み干した。
するとまたもやいるまにペットボトルを奪われ、
困惑していると、彼はそのペットボトルに口をつけた。
赫 )はぁッ!?
茈 )俺も喉乾いてんの、
赫 )それ俺の!!
茈 )気にするかぁ…?
赫 )気にする!!
茈 )そ、んじゃこれ俺の
ゞ )なつはこっち飲んで、
と冷蔵庫の中から水を取り出し、ぱぱっと開けて、俺に投げてきた。
赫 )はぁい…
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
そのあとは、風呂に入ったり、売店に行ってご飯を買い、それを食べたりした。
時計が23時を知らせる頃、俺はもう眠くなってしまい、ベッドに入った。
茈 )もう寝るん?
赫 )ん….ねむい….
茈 )ん、俺今日ソファで寝るから安心しろよ
赫 )…え、?
茈 )?
ゞ )嫌そうやったやんw
何にもしないからちゃんと休め、と言いたそうに笑ういるまを見て、胸がきゅっとなるのがわかる。
違う、そうじゃないんだよ。
赫 )…
( 服 掴
ベッドから出て、彼の方まで歩いて行く。
そして、なんとなく彼の服を掴んだ。
茈 )?
ゞ )なつ?
赫 )…それ、じゃ…俺が悪者みたいじゃん、
茈 )…はいはい、一緒に寝る?
赫 )ん…、
言いたいことを察してくれたかのように、俺の頭を優しく撫でたあと、一緒にベッドの方まで行ってくれるいるま。
そんな彼に、少し胸の辺りが熱くなった気がしたが、気のせいだと思おう。
茈 )なに、寂しかった?笑
赫 )んなッ、!?違うし!!/
茈 )冗談だよ笑
優しい眼差しで見つめてくれる彼の方を何故かあまり見られなかった。
数分後、 安心する温かさの隣で、夢の世界へと旅立った。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
翌日。
目を覚ませば、ベッドには俺1人。
シャワーの音がするので、朝風呂に入っているのだろう。
のそのそとベッドから起きて、荷物を纏めておいたバッグを開ける。
着替えを取出し、彼がまだシャワーを浴びているのを確認して、着替える。
すると、突然風呂の方の扉が開き、水に濡れた全裸のいるまが出てきた。
赫 )え、ちょッ!?
茈 )あ、わり起きてた?
赫 )俺今着替え中!!/
茈 )上裸やし大丈夫だろ
赫 )んん…”
茈 )てかさ、そのバッグから俺の着替え取ってくれん?
赫 )え?あ…うん、
とりあえず自分の服だけ着て、彼の着替えを探す。
それっぽいものを取出し、彼に持っていく。
オールバックで、一応少しタオルで拭いてはいるみたいだが、水が滴っている彼を直視することはできなかった。
茈 )そんな俺の裸見たくない?
赫 )いや….見られたくないかなって思ってんだよ!!
茈 )いや別に?
ゞ )俺腹筋すごいし見て欲しいくらいだわ(?)
赫 )意味わかんね…
さっさと彼に着替えを渡し、荷物の整理に取り掛かる。
だが、先程彼に着替えを渡した時の、感謝と共に見せてきた笑顔がどうも忘れられない。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
茈 )んじゃ、今日はどこ行く?
赫 )え?んー…
ゞ )んね、あそこ…行ってみたい、
茈 )? あー、___?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
赫 )すご…
茈 )身乗り出すと危ないぞ、
赫 )……ね、こっから落ちたら…、
ゞ )死ねるんかな…、
茈 )…
ゞ )んー…ざっと12mくらいか…
ゞ )ま、死ねるかもな
赫 )! そっか、
茈 )お前、死にてぇの?
赫 )…まぁ、死にたくない、つったら嘘になるかもな
この血を、本当に大切な人、に渡せられないのなら。
もう、誰にも渡したくなんてない。
そんなことを心の中で呟く。
茈 )…ならさ、
彼はそう言うと、俺を抱き上げ、
柵を跨いだ。
赫 )え、ッちょ!!
茈 )一緒に、落ちる?
顔を近づけてきて、真っ直ぐな目で聞いてきた。
下を見ると、少し体が震えた。
赫 )… や___
他 )ちょっとお客さん!!
ゞ )危ないからやめてくださいね!!
茈 )あ、すんません、
ゞ )もっと近くであれ見たくて、
赫 )あ、え…ぁ、すみませんっ、!
他 )はぁ…まぁいいですけど、すぐこちらに戻ってきてくださいね
周りの人からかなり注目されてしまったが、いるまは気にしていない様子だった。
茈 )ど、怖かった?
赫 )! …うん、少しだけ。
少し、想像してしまった。
一緒に落ちて、死んで、そしたらそのあとはどうなるのだろうか、と。
落ちて死んでも、血が全て無くなるわけではない。
ということは、俺の遺体は回収されて、残った血はまたどこかに売り裁かれるか、誰かに使われるか。
そんなことは嫌だ。
死ぬことが怖くなった。
茈 )…そ、ならよかった
赫 )え?
茈 )生きろよ、お前は。
赫 )はぁ…?
茈 )…俺さ、死にたくないんよね
赫 )…?
マフィアが何を言っているんだ、と、思ったが、彼の話を無言で聞く。
茈 )父さんが裏社会の…まぁ、上の方の人間で、ガキの頃から色んな特訓させられて。
ゞ )死にたくなかったから、必死に練習して、もがいて、縋った。
ゞ )でも、それが逆にダメだったみたいでさ?笑
ゞ )組織の中でもトップの強さ、って言われちまって、
ゞ )毎日毎日戦場に繰り出されて。
ゞ )死にかけたこともあったし、何人も、何十人も、何百人も、もしかしたら何千人も。
ゞ )俺が、俺自身の手で消してしまった。
淡々と話す彼の表情は、次第に暗くなっていった。
茈 )俺、最初に言っただろ?
ゞ )殺しももうしたくない、って。
赫 )! うん…
茈 )人の命を、そう簡単に無くしたくねーんだよ
ゞ )俺の手で、無くすのも嫌だし、
ゞ )俺のも、それに、
ゞ )なつのも。
ゞ )消えてしまうのが嫌なんだよ…
赫 )!
なんで、こんな綺麗な心の持ち主が殺しをしなくてはならないのか。
なんで、そんな彼の前で死にたい、なんてほざいてしまったのか。
わからないが、彼にかけるべき言葉が見つからなかった。
赫 )…
( 手 握
ただ彼の隣で、俺は今、ここに生きている、という証明をすることしかできなかった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
茈 )…暗い話してごめんな、そろそろ移動するか
その空気を破ったのはいるまだった。
謝ることなんてないのに。
赫 )謝らんくていいよ、
ゞ )次、どこ行く?
茈 )んー…
彼が何か考えている時に、小さめの音量で電話の音が聞こえた。
赫 )? いるまの?
茈 )え?
俺は今スマホを持っていないため、彼のものかと思い聞いてみる。
そして彼はスマホを取出し、画面を見ると目を見開いた。
茈 )ッごめん、ちょっとまってて
そう言い残し、彼はどこかに行ってしまった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
数分たっても帰ってこない彼が心配になり、追いかけようかと悩んでいると、誰かに声を掛けられる。
赫 )____え?
それは、病院の奴らだった。
赫 )え、?なん…、?え…?
あまりの出来事に驚いていると、腕を掴まれる。
警 )あの男は?
いるまのことだろう。
俺もどこに行ったのかわからないため、そのまま答える。
赫 )ッわかんない…
警 )そうか、ならば丁度いい。
ゞ )帰るぞ、
赫 )ッ痛いっ…!!!!
力強く引っ張られ、痛みを感じる。
すると警備隊のやつらが手を離したので、その隙に逃げる。
赫 )ッはぁ、っはぁッ…!!ッく、ッ…..はぁッ、!!!!
体力の消耗が激しい。
すぐにでも捕まってしまいそうな恐怖に体が震える。
もし、今捕まったら?
また俺の血液をたくさんたくさん売られ、使われる?
もうそんなの懲り懲りだ。
赫 )ッいるま…ぁッ…!!
走りながらいるまを探していると、出口付近に特徴的な紫のアホ毛が見えた。
すぐにそっちに走る。
茈 )…え、?なつ、?
赫 )ッ!!
ゞ )後ろ、ッ警備隊…ッ、!!
言葉足らずだったが、瞬時に理解してくれたようで、俺を隠してくれる。
茈 )…移動すんぞ、
そうして、すぐにそこから出た。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
茈 )…どーしたものか…..
ゞ )なんであいつらはここがわかったんだ…?
赫 )…うーん……
茈 )なんか組み込まれてたりすんの?
ゞ )GPS的な…
赫 )んー…聞いたことはねーけど…
茈 )しゃーね、調べてもらうか…
赫 )え?
そう言うと、いるまはどこかに連絡し始める。
茈 )あ、もしもし?
ゞ )うん….ん、
ゞ )んでさ、ちょい調べて欲しいことあって
ゞ )….うん、なつのこと。
ゞ )病院でGPSとか組み込まれてねーかなとか
ゞ )……わーってる、んじゃ。
聞き取れたのはこれだけ。
相手は、最初はなにやら男性か女性かわからないような、高めな声で話していたが、最後の方にはれっきとした男性らしい声で話していたこともわかった。
赫 )…え、と…
茈 )! 相手?
赫 )!
( 首 縦 振
茈 )…組織で、1番信頼出来るやつら。
赫 )やつ…ら、?
ゞ )1人じゃなかった?
茈 )あぁ、その中でも1番、みんなが着いていこうと思えるようなやつ。
赫 )へぇ…
茈 )またいつか会えるかもな笑
赫 )どんな人?
茈 )前髪モッピー。
赫 )は???
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
茈 )さて、連絡来るまでに移動しとくか…
赫 )してもバレるんじゃね、?
茈 )んー…だから、県も移動しよ
赫 )ええ??
まさかの県も跨ぐことに。
どっからそんな金湧いてくるんだか。
もし県を移動する事がバレても大丈夫なように、別の県へ行く終電?が発車するギリギリに乗った。
俺らの後に乗った人は居ないようなので、一先ず安心。
安心したら眠くなってきてしまったが。
赫 )んんッ…、
( 欠伸
茈 )ねむい?
赫 )ちとだけ…、
茈 )膝貸そうか?
赫 )え、恥ず…
茈 )リフティングするけど
赫 )最低…
ゞ )ちょっとだけ肩貸して…
茈 )ん、どーぞ
彼の肩を借り、少しの間だけ眠らせてもらうことにした。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
彼の声で目を覚まし、降りてみれば緑が広がっていた。
赫 )! すげぇ…っ!
ゞ )空気がうまいっ!笑
茈 )それマジで言うやつ初めて見たわ笑
赫 )どこ行く?
茈 )そーだなー…飯でも食いに行こっか?
赫 )! うんっ ( ✨
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
彼に先導され、ついて行った先は、レトロ感強めな喫茶店だった。
茈 )じーちゃん、俺いつもの、
ゞ )なつは?
赫 )ぁ、え、と…
ゞ )! これ、
茈 )了解、それじゃこれも1つ、
いるまが注文すると、じーちゃんと呼ばれた男性は笑顔で頷いたあと、キッチンの方へと戻って行った。
赫 )…んね、知り合い?
かなり親しい仲のように見えたので、聞いてみた。
茈 )あぁ、俺が今いる組織の元カポだよ
赫 )カポ…
ゞ )! 小説で読んだ、ボスのこと?
茈 )正解、物知りだなーお前、
赫 )暇してたんだよ笑
他にも病院で居た時は授業がテレビで流れててー、とか、本がずらーっと棚に並べてあったけど全て読んだ、とかそんな話をしていれば、注文していたものが届いた。
赫 )! うまそぉ…
テレビで見たことがある、
フレンチトーストというものを頼んでみた。
かなり分厚めで、その上にホイップクリームやソフトクリームやらも乗っている。
いるまは少し嫌そうな目でこちらを見ていたが、気にせず食べる。
ふんわりとした食パンの食感と、ホイップクリームの甘さ、チョコソースとソフトクリームも相まって口の中で蕩けてしまいそうだった。
未だいるまは嫌そうな目で見てくる。
赫 )何か不満?
自分でもわかるくらい拗ねた声で聞くと、彼は少し困ったような顔をしたあと、話してくれた。
茈 )それ俺胃もたれして吐いたことあんだよ…笑
赫 )こんな美味いのに?!
もったいない、という言葉が出てくる寸前、じーちゃん、がやってきた。
マ )懐かしいなぁ笑
茈 )! お久しぶりです、
マ )あぁ、久しぶり笑
ゞ )それで、なんでこんな田舎まで?
ゞ )しかも誘拐…
茈 )誘拐じゃ…
ゞ )….ネェヨ、?
赫 )誘拐です。
茈 )なつだってついて行きたいつってただろ…っ!!!
少し弱気ないるまをいじれるチャンスだと思い、つい楽しくなってしまう。
赫 )お姫様抱っこされて連れ出されて〜(♪
マ )そうか…ついにいるまにもそんな相手が…
茈 )なつ!!!
赫 )ははッww
マスターもノリがよく、いるまの身が縮こまってゆくばかりだった。
それからは、マスターの希望で、マスターと俺の二人で話した。
赫 )…あの、なんで俺だけですか?
マ )…君、なにか特殊な事情でも?
赫 )え?
マ )いるまはな、民間人はあまり巻き込みたくないタイプで、
ゞ )戦闘も必ず人が居ないところでやるようにしてたんだ…
赫 )!
そういえば人を殺したくない、って言っていたな、と思い出す。
マ )だから…なにか複雑な事情でもあるのかってね…
赫 )…いえ、
ゞ )…強いていえば、
ゞ )どこかの誰かを救うことができる血液を持った、
ゞ )そんな血液は大切な”誰か”に渡したいと願っている普通の男子ですよ、笑
俺の願い。
この血液を、自分が1番大切だと思った人に渡したい。
この血液で、その”誰か”を助けたい。
マ )…そうか…..
ゞ )ちなみに…
ゞ )そんな大切な人、のことはどう思ってるのだ?
赫 )へッ、!?!?
マ )なにやら普通じゃなさそうだがー…
赫 )普通です!!誘拐犯です!!あの人は!!!!/
不思議と顔と耳が赤くなる。
まさかな。
出会って2日だし。
もしかして俺ってちょろい???
頭をぐるぐると思考が巡るが、考えることをやめた。
マ )私、誰とも言ってないぞ笑
赫 )あ…
完全に墓穴をほった。
さっきまであいつの話をしていたせい、という言い訳をしておこう。
赫 )ッ違いますから、!!/
マ )まぁ、あいつかなり手強いし頑張ってな笑
赫 )違いますって!!!//
茈 )?
少し離れた席から不思議そうな顔をしているまが見てくる。
あとで何を話したか聞かれそうで怖い…笑
マ )さて、話に付き合ってくれたお礼になにか飲み物でも出そう、
ゞ )お金はいいから、
赫 )え?でも…
マ )いいんだよ笑
ゞ )何がいいかな?
そう言われ、近くにあったメニューを手に取る。
メロンクリームソーダを注文した。
元いた席に戻ると、案の定いるまから何を話していたのか聞かれたが秘密にした。
絶対弄られるからだ。
数分後、注文したものが届いて、またもやいるまからなにか言いたげな顔をされたが、フル無視して目の前のご馳走に夢中になる。
茈 )…ついてんぞ、
赫 )? どこ、?
茈 )ん、 ( 取 ( 食
赫 )ッえ、
茈 )あッまぁ…
赫 )んな…ッな…っ、?!?!///
茈 )あ、わり
突然の出来事に頭が追いつかないでいると、マスターの笑い声が聞こえてきた。
赫 )ッちょ、!!///
茈 )んだよ…そんな気にする?
気にしたら気にしたで負けな気がしてきたので、黙ってメロンソーダを飲み干す。
そんな俺の姿が気に入ったのかわからないが、急に頭を撫でられた。
赫 )なに…
茈 )んー?笑
答えになっていない。
未だマスターは笑ってるし、頭は撫でられるしカオスだ。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
2人とも食べ終わり、(いるまが)お金を支払って店を後にしようとする。
するとマスターに呼び止められた。
マ )あ、君…
赫 )?
マ )その頭のヘアピンっているまが買ったのかね?
赫 )え?あー、いやこれは病院から…
マ )それ、GPSかもしれないな
赫 )へ?
マ )たまに赤っぽい光が発されてるんだ、
赫 )え?気づいた?
茈 )いや、全く…
マ )いるまの腕も落ちたか…
茈 )え?俺そんなこと言われんの?
赫 )これどーしよ…
マ )とりあえず私が預かっておこう、
ゞ )いるま、またなにか別のをかってあげなさい、
茈 )…うぃっす、
マスターにヘアピンを渡し、挨拶をして店から出た。
その足で色んなお店に寄る。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
茈 )ヘアピンなぁ…
赫 )なに、
茈 )いや、俺普段しねぇからわかんねーんだよ、
そんな話をしていると、いるまのスマホが鳴った。
俺を店に残し、外に出て電話を出ていた。
しばらくしてから戻ってきた。
俺は72というデザインのされたヘアピンを手にしていた。
茈 )それでいい?
赫 )うん、
茈 )レジ行ってくる、
ゞ )外で待っとく?
赫 )ついてく、
茈 )ん、
そう言うといるまは俺の手を取り、サラッと手を繋いでレジまで向かった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ヘアピンをつけ、外に出るとそのまま近くのホテルに泊まることになった。
部屋に入り、荷物を置き、ベッドに腰掛ける。
するといるまから声をかけられ、電話の内容を聞かされる。
茈 )あのヘアピン、GPSと盗聴器が一緒になったやつらしいわ、
赫 )えぇ…
茈 )だから、じーちゃんが今ヘアピンを持ってる、俺らは県を移動し、ここに来ているってとこあたりはバレてるかもな、
赫 )ッじーさん、大丈夫、?
茈 )心配すんな、元カポだ。
ゞ )多少腕は落ちてるかもだが、国の組織とかでも余裕だろ
赫 )えぇ…??
茈 )大丈夫、お前は自分の心配しな?
そう言いながら優しい笑顔で頭を撫でてくれる。
赫 )ん…、
なんとなく気恥ずかしくて、あまり目を合わせられない。
耳と顔が熱くなった気もする。
きっと、しばらく病院から出られなかったから。だから人の温かさが嬉しい、それだけなはず。
それ以上の想いなんてないはず。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
そうして、風呂に入ったりご飯を食べたり。
寝る前、次はどこに逃げるか、そんな話をした。
どこか遠く、誰も来られないような、そんな所へいきたい。
そんな話をしたら、彼はすんなりと承諾してくれた。
明日の移動は早い。
その後すぐに眠った。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
翌日、
身支度を済ませてすぐにホテルを出た。
始発で、いるまに連れられるがまま電車に乗った。
うとうととしていると、彼は肩を貸してくれた。
その優しさに甘え、眠ることにした。
茈 )…おやすみ、
赫 )! ん…、
優しくて、暖かい。
声は低いのに、成分が甘い。
ずるい。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
目を覚ますと、もうすっかり夜になっていた。
電車を降り、バスに乗り、バスを降り。
近くのホテルへと入った。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
そんな感じで、特に何事もなく数日を過ごした。
よく弄ってくるし、意地悪してくるし、大変っちゃ大変だけど、
楽しいと思った。
こちらへ来てから1週間がたった頃の日の夜、いるまからおでかけの誘いを貰った。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
赫 )? ここは…?
茈 )なんかあった時ように、お前もスマホ持っといた方がいいだろ
赫 )高くない?
茈 )金なら気にすんな、
赫 )太っ腹~ ( 笑
茈 )ま、後で組織のやつからふんだくるけど
赫 )聞きたくなかった…
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
色々契約も済ませ、ゆっくりと歩いて帰宅する。
茈 )…実際さ、どう?
赫 )?
茈 )病院からぬけだして、帰りたいなって思う?
赫 )いや、全然
ゞ )めちゃめちゃ楽しいよ? ( 笑
茈 )! …そ、よかった ( 笑
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
翌日、またもや夜におでかけの誘いを貰う。
今日は近くの海へやってきた。
赫 )…入っていい?
久しぶりの海。
少し入りたくなってしまった。
茈 )いーよ、荷物見とく
赫 )ありがと、 ( 笑
靴を脱いで、靴下も脱いで、ズボンを捲る。
そろーっと指先から海に入れると、少しぬるく感じた。
少しだけ海際を歩く。
海に反射する満月が、いるまの瞳のように見えて綺麗だと感じた。
茈 )なつ?
赫 )んーっ?
茈 )そーれっ ( 笑
( ばしゃっ!!
赫 )……やったなーっ?! ( 笑
茈 )うぉっ、ちょッまって ( 笑
荷物を近くに置き、服を捲り、戦闘態勢(?)になるいるま。
謎にやる気が出てきた俺も、
びしょびしょになるまで遊び尽くした。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
赫 )さッむ…
茈 )んー、近くにホテルあっかな…
いるまが色々調べてくれている間に、荷物を片す。
どこか遠くの方から声が聞こえてきた。
? )いるまー!!!
? )いるまくーんっっっ!!!!!
? )いるまちゃーんっ!
? )まにきーーっっ!!!!
茈 )…….は?
赫 )?
するとその人影たちは一目散に走り出し、こちらへと向かってくる。
赫 )え、ちょ、大丈夫そ?
茈 )…終わった……
赫 )は!?!?
まさかの終わり宣言に気を取られていると、すぐ近くまで来ていたその人影らに強く抱きしめられる。
赫 )わッ、!?
茈 )…….
ゞ )~~ッッお前ら゛なぁ”ッッ”!!!!!!
桃 )わっ、ごめんって ( 笑
瑞 )もー、こっちで色々調べたげたのにそんな反応する~? ( 笑
翠 )そ~だよ、しばらく連絡もよこさないで…
黈 )心配したんやで~?
茈 )…それは…まぁ…
桃 )で!!この子がなつくん?
赫 )へ?
瑞 )わ~!!初めまして、こさめっていいますっ!
赫 )え?
ゞ )なつ…です、?
翠 )ほんとに誘拐してたんだ…
黈 )ついにそこまで行ったか…
茈 )やめろお前ら…
ゞ )なつが困惑してパニクってる。
瑞 )ごめんごめん ( 笑
ゞ )場所移動する?
桃 )どーせいるまがまたホテル調べてくれてるでしょ ( 笑
茈 )はいはい、すぐ近くにある
桃 )さっすがいるませんせ~ ( ♪
茈 )調子乗んな〇すぞ
桃 )えぇ…?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
桃 )改めまして…
ゞ )俺はらん、こいつ(いるま)と同じ組織
前髪モッピーや、本物や。
瑞 )こさは雨乃こさめ!
ゞ )同じくいるまくんと一緒のとこだよ~
翠 )俺はすち、
ゞ )俺も同じくいるまちゃんと同じとこ~
黈 )俺はみこと!
ゞ )俺も同じでいるませんせーと一緒のとこ、
茈 )……うん、
赫 )えぇ…???
わかりやすくテンションの低いいるまを見ると少しおかしくなってしまう。
茈 )…なんでお前らここ来たん…..
瑞 )なつくんに会ってみたかったから~!
茈 )は???
桃 )はいはいこさめ、いるまを惑わせないの
瑞 )あれ?もしかして取られるかもって嫉妬しちゃいました? ( 笑
茈 )お前まじ調子乗んなよ??? ( 銃 取
赫 )落ち着いてくれ…
ゞ )…それで、本当の理由は….?
翠 )あぁ、上の方からいるまちゃんにって手紙来ててね、
茈 )?
翠 )多分暇ちゃんのことについてじゃない?
赫 )…あれ?俺苗字言いましたっけ…
翠 )いやぁ、調べてる時にちょっとね ( 笑
怖ぁ。
茈 )なら、1回そっち行ったほうがいい感じ?
黈 )そーやね、俺らはちゃんとまにきが来るか見張り係みたいな感じで出されたんかな
ゞ )今日休みやってんけどなぁ…
翠 )俺もだよみこちゃぁん…
茈 )なんかごめんて
瑞 )ま、とにかく!
ゞ )明日はまにきは仕事!!
茈 )はぁ~….
桃 )なっちゃんはどーする?
赫 )なっちゃん…
ゞ )あ、俺か
茈 )誰か1人残ってもらうことはできんの?
翠 )ん~…俺らも近くまで一緒に行かなきゃだめみたいだから~…
茈 )わかった、ならどっかマンションでも借りとくか
赫 )え?????
茈 )なつはそこで住んでてな?
赫 )は????
ゞ )…俺、1人、?
茈 )…大丈夫、一日で帰ってくるよ、
赫 )ほんと?
茈 )…あぁ、
ゞ )なんかあったららんのスマホにでも連絡して、
ゞ )らん、スマホ貸して
桃 )あ、はーい… ( 笑
瑞 )マンション手配しとくね~
黈 )なら俺ボディーガード的な人頼めへんか聞いてみるな、
翠 )それじゃあ俺は寝る。
桃 )ここから組織のとこまでって考えても、今日中に出た方がいいかも、
ゞ )眠い人は寝ちゃって~
そう らん?さんが声を掛けると、どこかに連絡し終わったであろう こさめ?さんとみこと?さんがベッドに潜り込む。
桃 )えー、ずる
ゞ )俺も寝ちゃおっかな~ ( ♪
茈 )お前はこっちで色々すんぞ
桃 )スパルタッ!!
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
茈 )…そんじゃ、おやすみ
赫 )ッ…ぅん、
少し移動して、大きなマンションに連れてこられる。
最上階の部屋に案内され、いるまたちとお別れする。
茈 )…
ゞ )寂し?
赫 )ッん…、
茈 )…笑
ゞ )大丈夫、すぐ帰ってくっから
赫 )! 信じてる、
茈 )あぁ、
ゞ )それじゃ 、 いってきます。
赫 )っうん、
ゞ )ッい、いって…らっしゃい、
なんとか絞り出した声が届いたようで、1度戻ってきて暖かくハグをしてくれる。
その優しさに触れ、思わず涙が溢れそうになる。
それをグッとこらえ、彼を見送った。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
暗い、一人きりの部屋。
聞こえるのは鼻をすする音、泣き声、嗚咽の声。
自分でも驚いた。
今まで、病院でいた頃はひとりぼっちで。
ひとりきりになることも慣れていたはずなのに。
離れないで、行かないで。
そんな思いに駆られてしまった。
赫 )早く…“帰ってきてよぉ…っ、゛
寂しいだけ。
恋しいわけなんかではない。
___そんな言い訳も、もうきっと限界が来ている。
このたった数日。
少し、ほんの少し優しくされただけ。
彼にとっては当たり前の優しさなんだろう。
それなのに、きっと、ほんの、ほんの少しだけ。
彼を愛してしまっている自分がいるように思った。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
泣き疲れ、布団に体を預ける。
眠くなり、目を閉じる。
瞼の裏には、大好きな彼の優しい笑顔があった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
赫 )…んぅ…、?
目を覚ますと、まだ夜だった。
何時だろうか、とスマホを見てみる。
時刻は22時すぎ。
でも俺が寝たのは23時を過ぎていたはず。
赫 )一日寝過ごした、!?
まぁきっと、疲れが溜まっていたのだろう。
そう思いながら、いそいそとベッドから起き上がり、リビングへ向かう。
そこには、お風呂上がりっぽい姿のいるまがいた。
赫 )! …おかえり、 ( にこっ
茈 )! あぁ、ただいま ( 笑
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
赫 )なに話したん、?
茈 )まーまだ内緒かな ( 笑
赫 )けち、
茈 )はいはいすみませんねー ( 笑
赫 )らんさん?たちは、?
茈 )あー、明日来るって、
赫 )ん、わかった
茈 )俺がいねー間もいい子してたか?
赫 )寝てた、
茈 )疲れてたんかもな、
ゞ )よく寝れた?
赫 )ぐっすり、
茈 )そ、よかった ( 笑
あぁ、安心する。
目の前に、大好きな彼の優しくて暖かい笑顔がある。
赫 )もーどこにも行かない?
茈 )いやそれはわからん
赫( むぅ… ( 拗
茈 )ごめんごめん ( 笑
ゞ )ちゃんと、帰ってくるから
赫 )…ぅん、
茈 )あ、寂しかったんだ? ( 笑
赫 )んな、っ、!?
ゞ )…まぁ、寂しかった、
茈 )そっか ( 笑
ゞ )だいぶ素直になったな? ( 笑
赫 )うるせぇよ… ( 照
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
いつの間にか寝ていたようで、チャイムの音で目が覚める。
確認すると、らんさんたちだった。
起きて、鍵を開けて、らんさんたちを中に入れる。
桃 )なっちゃん、具合はどう?
赫 )え?
ゞ )特に変わりないけど…
桃 )…そう?
瑞 )こさお腹すいちゃった〜!
ゞ )なにか食べ物あるかな ( ♪
赫 )食いもんなら多分そこに…
翠 )勝手に食べていいの? ( 笑
赫 )いるまー、いい?
翠 )…え?
黈 )ッなっちゃんっ、!!!
赫 )…? なん、ですか
瑞 )…なつ、くん
ゞ )まにきは ______
___ もう、この世にはいないんだよ
赫 )………は、?いや、今だってここ、に…
ゞ )…いる、ま?
いない。
どこにもいない。
桃 )…帰りに、いるま1人の時に病院の奴らが攻めてきてね、
ゞ )勝ちそうだったんだけど…
ゞ )…負けちゃって、
赫 )ぇ…あ…ぁあッ…..
桃 )俺たちが行った翌日、なっちゃんにその事も報告しに来たんだけど ___
ズキンッ ….
赫 )はーい?
桃 )なっちゃんッ、!!
赫 )え、?
桃 )…あのね、いるまが ____
ズキンッ …
「 なーつ?w 」
「 なつッ! 」
「 なつ笑 」
「 なつ 」
赫 )ぁ、ああ”ッ…
ゞ )ぁあァ゛ぁあ”ぁぁッッッ___!!!!
瑞 )…落ち着いた、?
赫 )っん…ごめん、なさい
黈 )いや、そうなる…よな、
赫 )……あの、1つ、お願いがあるんですけど、
翠 )うん、なんでも言って?
赫 )______________ 。
桃 )1つじゃないね ( w
赫 )あ、2つ!
ゞ )お願い、でき…ますか、?
桃 )…なっちゃんは、いいの?
赫 )…俺は、これが本望です。
桃 )……わかった、すぐ準備してくるからね
赫 )ありがとう、ございます…
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
赫 )よしッ…やるぞ、
らんさんたちに、2つ、お願いをした。
1つ目、注射器。
赫 )ぁ~、やっぱ痛くねぇか…
その注射器で、自分の血を採る。
そしてそれを、
いるまの体に刺す。
2つ目。
いるまの体を俺に預けて欲しい。
上手くいくかどうか、わからない。
だが、やってみない事には始まらない。
赫 )…もっと、いっぱい…っ、
すると、いるまの瞼が微かに動いたように見えた。
赫 )! もっと…ッ、!
血液が無くなっているからか、ふらふらして上手く力が入らない。
だが、いるまの体格を考えると
俺の血液を、全て彼に渡さなくてはならないだろう。
赫 )ッ…起きて、いるまっ…!!
目が開いた。
なにがなにか分かっていないようだ。
だが、説明している時間はない。
赫 )ッいるま、!
茈 )なつ…?
赫 )いるま、ここ、から…吸って、?
茈 )….は、?
赫 )お願い…っ、早く、!!
茈 )そんじゃ、お前が死___
赫 )ッもう!!!
無理やり俺の体を彼の口へ持っていき、口を塞がせる。
茈 )ッん…や、め…ッ、!!
赫 )…いるま、
ゞ )自分が1番大切だと思った人に自分の血液を渡して。
ゞ )それでその人のことを救う、っていうのが俺の生きがいだったんだよ…
ゞ )今は、いるまといるのが楽しい。
ゞ )だから、生きてる。
ゞ )そして俺は、今、大切な人に自分の血液を渡している。
ゞ )自己満でしかねーけど、
ゞ )黙って、受け取って…よ…っ、!!
泣きながら話す。
彼に届くことを祈りながら。
すると、彼は俺のことを抱きしめ、泣きながら必死に血を吸っているようだった。
赫 )ッん…っ、ふ…ッ、
茈 )なつ…ッ、! なつ___ッ、
赫 )….ッいる、ま…
力が抜ける。
もう、死ぬことがわかった。
それでもいい。
大好きないるまに、
俺の血液を渡せたのだから。
赫 )ッ…大好き…、
茈 )…は、?
赫 )…大好き、
茈 )!
ゞ )俺も…好きだ、
ゞ )大好きだ…なつ、
いるまが横に寝かしつけてくれ、
最期に会話を交わす。
赫 )ッんね…っ、キス…して、?
茈 )! ははっ…かわい、 ( 泣 笑
最初で最後のキスは、
寂しげで、それでいて温かい、血の味がする、不思議な感覚だった。
赫 )ッいる、まぁ…っ
茈 )なに、?
赫 )…連れ出してくれて、ありがと… ( 笑
ゞ )楽しかった、!
茈 )そうか…それはよかった、 ( 泣 笑
赫 )…いるま、もね…いつ、か…俺以上に、まもりたいとか…幸せに、したい…とかって人との、大切な…巡り合わせ、がくる…から、
ゞ )頑張って…生きて、?
茈 )ッなつ!!
赫 )…ッ大好き、これからもずっと… ( 笑
そこまで言うと、
俺は力が無くなったように目を閉じた。
茈 )そんな廻り合わせ、もう…ねぇよ…っ…
ゞ )愛してるよ、なつ…ッ
その言葉を最後に、
俺の人生は幕を閉じた ___ 。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
桃side
いるまとなっちゃんの家の扉を開けると、
真っ白な肌で息絶えているなっちゃん、
口元を真っ赤に染め上げ、なっちゃんを抱きしめて泣いているいるま。
やるとはわかっていたけれど、
なっちゃんの意志を尊重することにした。
それでも、それが正しかったのかわからない。
茈 )…お前ら…..
ありがとな。
その言葉で、
きっと俺らはなっちゃんといるまの助けになったということがわかった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
《 ッバケモンだ !!!!!
《 死ぬぞ!!!早くこっちに!!!!
茈 )ッ逃げんなや…クソ野郎ども…
なつがいた病院の関係者は、全員滅ぼした。
なつがこれを許してくれるなんて思わない。
でも、心にある、この暗い気持ちを晴らすためには、これしか思い浮かばなかった。
守りたかった。
もっと、恋人らしいこともしたかった。
誰よりも、大好きだった。
いつからかもわからない、
なんとなく、惹かれていた。
茈 )なつ…ッ
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
運命の廻り合わせ、
なんてもうねぇよ…?
だからさ、俺もそっちに行かせてくれよ…
誰か…誰か、
俺を ____
___ 殺してくれ 。
今日もまた、深夜に徘徊する。
体には、なつの血液がぐるぐると廻っている。
これもまた、
ひとつの愛情表現か。
俺の中で、
ずっと、
ずーっと、
茈 )一緒 … ッ !!!! w
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
桃 side
最近のいるまは、どうもおかしい。
俺らの前では平然を装っているつもりなようだが、時々憂いを帯びている。
桃 )いるま?
茈 )? なに?
桃 )…いや、なんでも ( 笑
茈 )なんやねん ( 笑
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
この時、なにかを言っておけば良かったのかもしれない。
いるまは、その会話があった日の夜、
自らを手にかけた。
いるまの死体の近くには遺書があって、
俺、こさめ、すち、みこと宛、
元カポ宛、
なっちゃん宛。
なっちゃん宛は、とりあえず俺が預かって、家に帰って俺宛のものを読む。
その最後に、なつ宛のを読んでもいい、というのが書かれてあった。
震える手で、それを読んだ。
読み終わったあと、泣き崩れてしまった。
2人にはこの世界はあまりに残酷なようだった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
茈 side
限界を迎えた。
生きろ、なんて言われたが、俺にはなつがいないとダメなようだ。
きっと俺は、天国へ行けない。
なつともう会えない。
それでもいい。
自分のしたことの償いをして、
来世ではなつと結ばれますように、なんてキャラじゃないことを思った。
茈 )愛してるよ、なつ…ッ、
自らの首を、紐に吊り下げた。
目の前に、困った顔で笑っているなつの顔が見えた気がした。
赫 )____ あ、
茈 )え…?
赫 )…もう、生きてって言ったじゃん、 ( 拗
茈 )いや…だって、俺…お前がいなくちゃ…っ
赫 )んん…そう思ってもらえるのは嬉しいけどぉ… ( 笑
ゞ )ま、これからはずっと一緒だもんね
ゞ )一緒に、地獄まで堕ちよ___?
茈 )! いいんだな?
赫 )うん、
茈 )んじゃ行こっか?
赫 )! 最初と一緒だな ( 笑
茈 )やな ( 笑
ゞ )どんな事があっても、ずっと一緒だから。
赫 )! うんっ ( 笑
ゞ )よっしゃ、れっつごー!
茈 )はいはい ( 笑
そうして2人で堕ちていった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
これからは
なにがあっても
ずっと、ずーっと
赫 )も、離さないでよ?
茈 )あぁ、当たり前 ( 笑
ゞ )ずっと ____
縺壹▲縺ィ 縺?▲縺励g ッ ¿¿ !!!! w
MERRY BAD END … ?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
こんなはずじゃなかった。
もっと泣ける作品にするはずだった。
いやあの…テストがあってね、?(言い訳)
期末テストの後は課題テスト?
その間1週間????
oh〜☆ It’s a ふぁッc(((((
というわけで、素敵なコンテストをありがとうございます
本当にまじで駄作参加申しわけないです…
もし次回があればリベンジさせてください 🙇🏻♀️
おつりむっ
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
あの日、
いるまは勝ちそうだった。
なのに、相手からの一言で、ほんの一言が隙となり、殺された。
「 暇 夏暁 を殺す。 」
そのたった一言で、
いるまは自らの命を差し出した。
本当に、本当に好きだったのが伝わってきた。
それなのに、マフィアと奇病患者。
この世界はどうもそれを許してくれないようで。
2人は残酷な結末を迎えてしまった。
いるまが遺書に残した文字。
“ なつと一緒にいたい。”
桃 )まさかそっちまで追いかけるかぁ…
こさ、すち、みことの3人と通話中、ついポロッと言葉を漏らしてしまう。
翠 )…そこの内容、全員一緒みたいだね
黈 )…うん、ほんまに好きやってんなぁ…
瑞 )…あの、さ…
提案があるんだけど、と付け加えながら、こさめが話す。
ゞ )こさたちでさ、廻血病の人の血液、頑張って集めない?
桃 )…よし、やるか
翠 )そうだね、
黈 )よっし、がんばろ!!
待っててね、2人とも。
絶対、こっちの世界で一緒に居られるようにするから。
♡3000 ······▸ ¿?¿
( もはや達成するつもりがない数字 )
この作品に挿絵入れるつもりだったんですけど、時間が無い&デジタル書けないでアナログです、
某呟くアプリに載せます(後日)
コメント
5件
もう最後の🍍くんと📢センセーの天界での会話で堪えてた涙かドッと溢れました… 今までBADENDはあんまり好きじゃなかったけど、これは大好きです♡最後、もしかして四人、📢🍍を蘇らせようとしている…?ゆっくりでいいので続き楽しみにしてます!
泣けました、最高
なるほど、、、!! 他の血液を持って、二人をよみがえらせる、、、 …あれ、この四人相当人をやらなくちゃいけないのでは、、? …続き楽しみです!!!