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朔「 はぁ…」
幼児でも描けそうな絵を目の前にして、ため息を
ついてしまった。今ので12回目、、、多すぎる。
? 「わっ!!!」
朔也「な、、なに?」
? 「びっくりした?w」
コイツの名前は陽。性格は名前の通り、 陽のように明るい性格である。
1年でレギュラーをもらい、オマケに顔も良い、そしてクラスのムードメーカー 世間じゃ1軍というのだろう。
オレとは正反対の生き物である。
陽 「絵描いてるんだ、久しぶりじゃね?」
朔也「……おまえのせいだろ」
陽は時間を確認するべく視線を上に向ける。
(無視かよ)
話を聞くことはできないのだろうか。
陽 「やべっ部活あるから行くわ!」
朔也「あっ待t」
陽は、食い止める前に美術室を出ていった。
こんな地味なオレと太陽の様なアイツは釣り合わないはずなのに、なんでかまってくるんだろう?
そんな疑問もいつしか考える事も無くなっていた
― 3年前 ―
担任「朔也!!!」
朔也「わっ!!……どうしたんですか?」
手から藍色に染まった絵筆が落ちる。
(……びっくりした、ただでさえ普段の声うるさ いのに…てかオレ何かやらかした?)
担任「また絵画コンクールで最優秀賞とったんだって?凄いな〜!」
朔也「(苦笑)ありがとうございます……」
やっと静かになった蜜柑色の図工室を見渡した。
図工室の凹凸のできた使い古された机の上には、表彰状が置かれていた。
朔也「はぁ…」
目の前には暗闇を照らし消す、太陽の絵が描かれたキャンバス。 自分でいうのも恥ずかしいが、
まあまあ自信作である。
(自画自賛はほどほどにしておかなければ……)
そう自分の絵に見惚れている、その時。
?「絵描いてんのか?しかもスゲー上手いな!俺そんなの描けねーや!」
急に知らないヤツに声をかけられた為、驚きを隠せなかった。
心臓の位置がはっきりと分かるくらいに。
目の前にいるヤツはサッカーの ユニフォームを身にまとっている。サッカー部なのだろう。
?「名前なんていうんだ?」
朔也「…橘……朔也」
?「あっ何か賞とってたやつか!なんていったっけ〜なんちゃらうみ画コンクール」
朔也「…全国中学生絵画コンクール」
陽「それだ!お前すげーんだな!そうだそうだ
俺の名前は大野 陽、陽で良いぜ!」
(なんだこの陽キャは、唯一のテリトリーに入ってくんな!) と言いたいところだが根性なしなオレは心でつぶやいた。
このときは、まさかコイツがオレの人生の中で大きな重要人物なんて事を知る由もなかった。