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第3話です!!
空気が、柔らかかった。
今みたいな張り詰めた感じはなくて、
ただ、自然に笑えていた頃。
🐉「ちょ、近いって」
🔝「いいだろ別に」
🐉「よくないよ!!」
そう言いながらも、避けない。
肩が触れたまま。
離れる理由なんて、どこにもなかった。
😆「……近くないですか?」
☀️「近いな」
😆「いやもう普通に近いですよね」
☀️「まあな」
🐉「普通だろ」
🔝「普通だな」
😆「いや普通じゃないですって」
呆れた声。
それでも気にしない。
それが“普通”だったから。
🐉「ほら、次の確認するよ」
🔝「おう」
自然に並ぶ。
息が合うのも、当たり前で。
言葉にしなくても、分かる距離。
🐉「ここ、タイミング合わせて」
🔝「分かってる」
🐉「ほんとに?」
🔝「疑ってんのかよ」
🐉「ちょっとだけ」
🔝「ひでえな」
軽く笑う声。
そのやり取りすら、心地よかった。
☀️「……ほんと、あいつら」
😆「ですよね」
☀️「見てて分かるレベルで合ってる」
😆「言わなくても分かる感じ、すごいですよね」
☀️「長いからな」
😆「羨ましいですね、ああいうの」
☀️「……まあな」
少しだけ、優しい空気。
その頃の2人は、まだ。
何も壊れていなかった。
⸻
🐉「……ねぇ」
🔝「ん?」
🐉「もしさ」
少しだけ、声が落ちる。
🔝「どうした」
🐉「……いや」
言いかけて、やめる。
🔝「気になるだろ」
🐉「いいって」
🔝「よくねえ」
一歩、近づく。
🐉「……だから近いって」
🔝「逃げんなよ」
🐉「逃げてないし」
🔝「じゃあ言えよ」
🐉「……」
少しの沈黙。
🐉「……もしさ」
🔝「ああ」
🐉「離れることになっても」
🔝「ならねえよ」
即答だった。
迷いも、間もない。
🐉「……まだ最後まで言ってない」
🔝「言う必要ねえ」
🐉「なんで」
🔝「離れねえから」
真っ直ぐな声。
当たり前みたいに言う。
🐉「……ほんと?」
🔝「ああ」
🐉「絶対?」
🔝「絶対」
その言葉を、疑う理由なんてなかった。
🐉「……そっか」
小さく笑う。
それだけで、十分だった。
🔝「なんだよ」
🐉「別に」
ただ、安心しただけ。
それだけだった。
⸻
😆「……今思うと」
☀️「ん?」
😆「あの時の2人、無敵でしたよね」
☀️「……ああ」
☀️「壊れる気、しなかったな」
😆「ですよね」
でも。
😆「……なんで、こうなったんですかね」
その問いに。
☀️は、答えなかった。
⸻
――壊れるなんて、思ってなかった。
🐉(……ずっと、このままでいいと思ってた)
隣にいるのが当たり前で。
名前を呼べば、すぐに返ってきて。
触れようと思えば、いつでも届く距離。
そんな関係が、ずっと続くと思ってた。
疑うことすら、なかった。
🔝「何ぼーっとしてんだよ」
🐉「……してないし」
🔝「してるだろ」
軽く肩を小突かれる。
その距離が、近い。
でも、それが嫌だと思ったことなんて、一度もない。
🐉「……お前さ」
🔝「ん?」
🐉「なんでそんな普通にいんの」
🔝「は?」
🐉「いや、なんでもない」
自分でも、何が言いたいのか分からなかった。
ただ。
この距離が、ずっと続けばいいって思ってた。
🔝「変なやつ」
🐉「うるさい」
少しだけ笑う。
その時間が、やけに愛おしかった。
⸻
☀️「……あの2人」
😆「はい」
☀️「気づいてねえな」
😆「何がですか?」
☀️「お互いのこと」
😆「……あー」
少しだけ、納得したように頷く。
😆「確かに、見てる側の方が分かりますね」
☀️「だな」
😆「でも、あれ」
☀️「ん?」
😆「気づいた時、大変そうですよね」
☀️「……」
その言葉に、少しだけ沈黙が落ちる。
☀️「……かもな」
短く、それだけ。
⸻
🐉「……じゃ、行くぞ」
🔝「おう」
当たり前みたいに並ぶ。
その距離を、疑うこともなく。
🐉(……ずっと、このままで)
願うことすら、しなかった。
叶うのが、当たり前だと思っていたから。
⸻
――だから、気づかなかった。
この関係が、壊れる日が来るなんて。