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先輩とオレだけの約束

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先輩とオレだけの約束

13 - 第12話 こはくいろの鍵(🎈視点)

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2024年06月15日

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?「せんぱーい!」


大きな声とともにドアを勢いよく開ける青年。白の壁に、白の天井。顔は動かせず、金髪の青年がこちらを覗いてきた。


?「すみません、遅くなりました!!」


彼が元気良さそうに声を上げる。また、顔が見えない。


?「よいしょ、と。で、神代先輩聞いてくださいよ〜!」


椅子を引きずり、彼は楽しそうに話をしている。話の内容は楽しそうだ。


「あらぁ?来てたの?」

?「む!先輩のお母さんでしたか!」

「わざわざ、いつもありがとね、」

?「いえいえ!」


母さん?てんまつかさ、だっけ?結構仲良いんだね、。


「そうだ、司くん。ケーキ買ってきたの。よかったらどう?」

?「いいんですか!?食べたいです!」

「うふふ、準備してくるわね!」


きゃっきゃっと、どこか楽しそうだった。


?「……、」


病室が静まりかえる。さっきの雰囲気とはまた一変した。彼は母さんが出ていったことを確認し、こちらを見た。…向けられた視線に違和感を覚える。


?「いつ、おきるんですか、」


彼は左手を自分の指と絡めて祈るかのように言葉を吐いていく。


?「どうか、どうか、目を覚ましてください」


その声はどこか震え、さっきの元気よさとは真反対だった。


?「はやく目を覚ましてください…ッッ。馬鹿ッッ、」

🎈「(え、?)」

「司くん〜!準備できたよ!」

?「…っ、はい!!」


彼は顔をふき、勢いよく振り向いた。



視界が急に真っ暗になり、窓からの光が消える。けたたましい、雷の音が響き外は大荒れだ。天井の電気は点滅し、いつ消えるか分からない。


「えぇ!?こんな雨の中大丈夫!?」

?「はい!大丈夫です!」


見知らぬ声と彼の声がする。まさか、こんな大荒れの中、来たというのか。ガラガラとドアが開いた。


?「神代せんぱ〜〜い!今日、雨すごいですね!!」


顔をのぞきこんでくる。


?「えへへ、バスから走ってきたから濡れちゃって、。」


髪からはポタポタと水が落ちており、制服はびしょびしょだった。


?「風邪引いてしまうだろうか。流石にそれは防がなくては!!」


また椅子を持ってきて、隣に座る。


?「風邪を引いてしまっては先輩と会えなくなりますもんねっ!!」


どうして、こんなことまでして、。


?「それで、」


彼が今日あったことを話していく。寒そうで体が震えているようにも見えた。


?「うぅ、寒いな。」


身震いをするほど寒そうなのに、話を一切止めない。

そして、帰り際には決まって


?「どうか、どうか、目を覚ましてください」


そう祈って病室を出ていくのだ。



視界がまた暗くなり、病室は明るくなる。


「ちょ、司くん、大丈夫なの!?」

?「だいじょうぶ、れす!」

「えぇ、明らかに顔が真っ赤だけど…」

?「す、すこしあたまがいたいらけです!」


ドアが開き、顔を覗かせてくる。自分でもわかるほど顔が真っ赤だった。


?「せんぱぁい、」


ふらふらしており倒れそうだった。熱、あるのかな。


?「きょうはすごく、あたまがいたかったんです。それで、それで、」

🎈「(ちょっッッ!)」

?「あ、れ?しかいがきゅうに、」


彼がベットに向かって倒れてしまった。項垂れており、息が荒い。


?「ふーッッ、ふーッッ、」

🎈「(ど、どうしようッッ)」


どうにかして、誰か呼ばなきゃ。そう思っても手が動かない。


🎈「(どうしてッッ!)」


目の前に人が倒れているのに助けることさえできない。息がだんだん荒くなっていく。このままじゃッッ


「司くんッッッッ!!!!」


女の人の声が響いた。あぁ、よかった。見つけてくれたんだ。


「すごい、熱ッッ。はやくお母さんに連絡をッッ。」


運ばれ、離れていく。苦しい、。


そして、また視界は暗くなり、外が真っ暗になる。こんな時間に??


「こんな遅くに大丈夫なのっ??」

?「連絡は、はぁぁ、してます、」


遅く、夜ってことか。


?「神代先輩!」


また勢いよく入ってくるが、彼の顔は悲しそうに見えた。椅子を持ってきて座る。


?「このまま、眠ったままなのか、」


病室内に声が響く。返ってくることを待っているかのようだった。


?「っ、先輩、聞いてくださいよ!」


さっきの雰囲気を変えるかのように明るく振舞っている。前まではあんなに楽しそうなのに、今は全くだ。


?「_____だったんですよ〜。ほんとに面白いですねっ!!」


分からない。顔が見えないから分からないが、きっと笑っていない。あの笑顔はない。


?「ッッ、それで…、それで、」


無理に強がって必死に我慢しているようだ。


?「いつになったら、起きるんですか」

🎈「(ッッ、、)」


震える小さな声。その声はいつも話してくれる口調とは全く違っていた。


?「どうして、どうして、大切な人だけ奪われていくんですか、。」


シーツにポタポタと何かが落ちる。


🎈「(へ、泣いて、)」

?「理不尽、ですよっ、。こんな、世の中っ、。」


あぁ、なぜ泣くんだ。分からない。どうして、どうして、僕なんかに涙を流してくれるんだい。ねぇ、分からな、


🌟「類、目を覚まして、オレに微笑んでくれ。…寂しいよ、。」

🎈「(ッッッッッッ、!!)」


あ、あ、。霞んでいた顔の部分がぱっと明るくなる。


🌟「くるしい、、。ずっと、ずっと、。」


彼はひどく泣いて、顔がぐちゃぐちゃだった。頼む、泣かないでくれ、。君みたいに笑顔が似合う人は泣いたところなんて、似合わなからッッ、。


🌟「たす、けて」


僕が隣にいて支えてあげれれば。笑顔で大丈夫だと言えたら。どんなによかっただろうか。こんな辛い思いもせずに生きれるのだろうか。



宝石がパリンと割れる。目元からは自然と涙が流れていた。


🎈「……」

?「ねぇ、これを見ても死にたいって言える?こんなにも貴方を思ってくれてる人がいるのに、1人置いてくの、??」

🎈「それ、は」

?「思い出せた、??」

🎈「っ、」

?「ツカサくん、今どんな顔してた?」


ずっとずっと、死んでしまいたかった。苦しくて逃げ出したかった。いじめからもこの腐った世界からも。でも、そんな時に、

“待っていろ、必ず助け出してみせる”

彼は…いや” 司 “くんは言ってくれたんだ。


🎈「…笑ってなかった」

?「そう、。もう一度聞くよ。ルイくんはどうしたい??」


辛い思いをさせたくない。天馬くんが僕を必要としてくれるなら、。


🎈「生きて、彼に会いたいっ、」

?「〜っ!よかった!」


割れた破片が輝き出す。


🎈「え、!?」

?「まだ、力がなくってツカサくんの夢にしか現れることが出来ないけどっ、」

🎈「ど、どうなって、」

?「少しだけ力を貸すね。」


道の中心に突如扉が現れる。


?「、よーし。できた。」

🎈「これは…」

?「この扉の先はツカサくんの夢の中。実際に起きれてはないんだけど、彼とお話できるよ。」

🎈「ほ、ほんとに、」

?「うん!ルイくんには幸せになってほしいから!」

🎈「〜っ。ありがとう。」

“「せんぱい、」”

?「ほら、ツカサくんが呼んでるよ。」


小さな少女が背中を押してくる。この扉の先には天馬くんがいる。


🎈「……ありがとう、ミク。」

🎤「え?」


僕は思いっきり扉を開けた。

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