テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
第1話 サラエボ事件
そうだね、何から話せばいいかな。
まずはあの戦争かな?
えっと、君たちで言う…第一次世界大戦。
すごく有名だよね。自慢じゃないけれど、僕も参戦してたんだ。まぁ、色々あったんだけど…笑。
きっかけは沢山あるんだ。
まず言えるのは、あの頃の僕たち…えっと、ヨーロッパ州の国のこと。
お互い、ものすごく仲が悪かったんだ。領土問題とか外交面、民族問題もあったかな。
面白いでしょ?今はEUだの、国際協調だの言ってるのにさ。
そんな感じで、ドイツもロシアも、イギリスもフランスも、関係がギスギスしていたんだ。
もちろん、僕とオーストリアも。
それと、ここでは当時の国名で呼ばせてもらうね。
ドイツはドイツ帝国、ロシアはロシア帝国。オーストリアはオーストリア・ハンガリー帝国…長いなぁ。二重帝国で。
ちなみに、トルコやブルガリアも参戦してくるんだよ。同じくそれぞれ、オスマン帝国、ブルガリア王国って呼ばせてもらうね。
さて、主要国はこのくらいかな。後半、アメリカが参戦してくるけど、それはまた後で。
なんとなく、雰囲気は分かった?
うん、半分くらい分かってくれれば大丈夫。
戦争が本格的に始まったのは、1914年6月28日。
二重帝国は、併合していた国・セルビアを訪問していた。でも、セルビアは前から併合に対して不満を持っていたし、この訪問自体も屈辱でならなかったみたい。
だから、撃った。
予期していなかった銃撃だったんだろうね。二重帝国、驚いてたしブチ切れてたなぁ。
それで、二重帝国もセルビアに宣戦布告。
このままなら、両国間だけの戦争で終わっていたんだ。
けど、戦争ってもっと複雑。
セルビアは元々、スラブ系民族で構成された国だったんだ。だから、あの国にも助けを求められた。
どこだと思う?
そう、ロシア帝国。
二重帝国とは、良くも悪くも普通の仲だった。
だから、互いに手が出しづらかったのもあって、少し気まずい感じ。
同じスラブ系民族からの助け、それも南下政策に関わる位置の国。
助けない訳がないでしょ?
え?イギリス・フランス・ドイツはどこかって?それも、少し複雑なんだよね。
ロシアは元々、フランスと露仏同盟を結んでいたんだ。で、 フランスはイギリスと英仏協商を結んでいた。
まぁ色々あって、この三国で三国協商っていう関係が出来上がったんだ。
対して、二重帝国はドイツ帝国に近づいたの。互いに隣同士だし、関係も深かったからね。
そこに僕が介入したの。
ま、場違い感はあったけどね。笑
こうして、イギリス・フランス・ロシア帝国—三国協商と、ドイツ帝国・二重帝国・僕–イタリア王国—三国同盟が出来上がったのさ。
あ、それと。
実はこの時、僕は二重帝国と仲が悪かったんだ。
未回収のイタリアって知ってる?
そうそう、イタリア人が沢山住んでいるのに、二重帝国の領地になってる地域。
おかしいだろ?だって、住んでいるのはイタリア人なのに、二重帝国の領土なんだ。
だからさ。
僕はね、交渉したんだよ?
でも、彼が聞く耳を持たなかったから。
コメント
3件
うらぁー!さん、第2話読了しました📖 国の擬人化…?イタリア🇮🇹が“僕”として第一次世界大戦の背景を語ってくれるスタイル、めちゃくちゃ新鮮でした。歴史の教科書では“同盟”とか“協商”って言葉だけで終わっちゃうところを、国の関係を人間関係みたいに描写してて、すごく引き込まれました。未回収のイタリアの件、切ないですね…。続きでどう動くのか気になります🌙