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あの夏、幽霊となりました。

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あの夏、幽霊となりました。

3 - 《二日目》

2022年05月21日

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私は蒼が言っていた後悔について考えた。


その日いくら考えてもわからなかった。


でも一つだけ思い当たることがあった。


「佳菜子たちへの…復讐?」


復讐?そうかやってみよう!


そう思って学校へ向かった。





「あれ?」


教室に入っても佳菜子たちの姿が見当たらない。


遅刻かな…と思いつつホームルームまで待ってみることにした。


キーンコーンカーンコーン…


チャイムが鳴ったけどまだ来ない。


先生が入ってきた。


「悲しいお知らせがある。花田 絵梨が一昨日の夜、自殺で死んだそうだ。」


佳菜子たちはだから居なかったのか。


「関係のあるもの、なにか知っているものは後で個別にくるように。以上」





私は校長室へ向かった。


「君らかね、自殺を仕掛けたのは。」


校長先生だ。わかってくれるかな…


「えー?そんなことありませーんww 第一に証拠がないじゃないですかぁー」


漫画なら、うっ…ってセリフがありそうなくらい、先生たちの顔は青かった。


証拠…無理だ…


そう思った時、ガンッという音が鳴り響いた。


ーバンッならわかるけど、ガンッって何?!


そう思って振り向くと…


ー蒼?!


蒼だけ私が見えているらしく、視線がこっちを向いたがすぐに、


「桜間 絵梨はお前らのせいで死んだんだよ!」


ー蒼っ!


「ちょっと、水那さん、静かに。証拠は?」


ーそうだよ!蒼!!証拠!!


「証拠ならここにあります。お好きにどうぞ」


…っ!


皆の顔つきが変わった。


そこには私をいじめている佳菜子、箏音、小夏の姿が写っていた。


「えっ、これを何処で…」


佳菜子が崩れ落ちる。


「なんでわかったの…」





屋上へ向かう。


飛び降りた時と同じような涼しい風が吹いたのを感じ、少し怖くなる。


それを掻き消すように、さっきの事を思い出して笑う。


ーざまあみろ。復讐って楽しい!


「って、私が復讐したんじゃないじゃん!!」


「君はいつもどーりうるさいな。」


振り返ると蒼がいた。


「あ、ありがとう。」


「何が?」


ふざけてるのかと思い、蒼を睨みつける。


でも蒼は平然とした様子だ。


私は馬鹿馬鹿しくなって、


「さっきの佳菜子たちのこと。」と言った。


「あぁ。それか。」


蒼は普通に返事をしたが、その目は少しも笑っていなかった。

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