王都に到着し、スパイを引き渡した後に通されたのは、ブルーの絨毯が階段へと伸びる謁見の間で、整列する兵士たちの間を抜け、玉座の前で膝をつく。
「ご苦労だった」
静かな部屋に響くのは国王の声。その声はどこか憂いを帯びている。
「とても残念なことだ。我が国にスパイが紛れていようとは」
嘆く声が、力なくか細い声にも聞こえ、ふとダージが口にしていたことを思い出す。
(ここ最近は人前に姿を見せていないようだし――)
身体の具合でも悪いのだろうか?
「我が国はただただ平和を願っているだけだというのに……」
そう言葉を詰まらせた王だったが、次の瞬間には覚悟を決めたような面持ちで立ち上がる。
「しかし、こちらが大人しくしていれば、罪のない国民の命が脅かされてしまう!今回、イリスで起きた事件で*************
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