久しぶりの休日。たくさん寝られて、満足な朝を迎えた。
隣を見ると、俺の恋人が、今もすやすやと眠っている。
綺麗な寝顔を見ていたら触れたい衝動に駆られ、優しく頭を撫でる。
最近伸びてきたふわふわの髪の毛が、犬みたいでとてもかわいくて、ずっと触れていたい。
俺が起きると既に朝食が用意されているのが日課となっているが、こんなに気持ちよさそうに寝ているし、たまには俺が作って待っていようかなと思考を巡らす。
「かわいいなぁ、じんと…」
無意識に声に出てしまった。
「ん〜…………はやとぉ」
「わっ、起こしちゃった?ごめんね、おはようじんちゃん」
「おはよ……いつ起きたの?」
「俺もさっき起きたとこ。たまには俺が朝ごはん用意しようかなとか考えてたんだけど…まだ寝足りないでしょ?もう少し寝る?」
「そっかぁ…ふあぁ、もう起きるよ、せっかくお互いオフなのに寝て一日終わったらもったいないもん」
「なにその発想、かわいいんだけど。じゃあ起きよっか」
「………でもやっぱり俺、もうちょっとはやとにくっついてたい気分かも」
そう言って、仁人は俺の背中に腕を回し、ぎゅうっと抱きついてきた。
こんなに甘えてくるのも、寝起きだからだろう。普段は素直じゃない時の方が多いのにな。
「そんなかわいいことされたら、ずっとこのままこうしてたくなっちゃうんだけど?」
「それもいいんじゃない…?はやとのにおい、俺めっちゃすき、安心するにおい」
俺の胸に顔を埋めてすりすりしてくる仁人があまりにもかわいすぎて、朝からどうにかなりそうだ。
「時間はたくさんあるし、思う存分堪能してくださいよ」
「うん、幸せ〜…今日も隣に勇斗がいるって思えるんだよ」
「もちろん、ずっと一緒にいるからね」
「ほんと?」
「当たり前じゃん、俺がこんなにも大好きな仁人のこと手放すわけないでしょ」
前髪をかき分けて、おでこにキスをする。
ふにゃふにゃと幸せそうにはにかむ仁人が、愛しくてたまらない。
「ほんとにさぁ……そんなかわいい顔、絶対俺以外に見せんなよ」
「もちろん、勇斗だけだよ?ずっと俺のことだけ見てて」
ほっぺにちゅってしてきた。俺の事を求めてくれてるのが伝わってきて嬉しい。
「かわいい…愛してるよ、仁人」
「俺も、愛してるよ、勇斗」
静かな部屋で、俺たちは吸い寄せられるように、唇を重ねた。
愛を確認し合ってのんびり過ごす休日も、幸せでいいかもな。
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