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翌朝。
K-Tが防音室での練習を終えて出てくると、庭にはすでにカキがいた。
「朝の四時から待ってた!」
「寝ろ」
「弟子入りのためだ!」
「まだ弟子ではない」
K-Tは木剣を一本、カキへ投げた。
「今日、戦う」
カキはすぐに構えた。
マサカゲが記録係を務め、アオノがカメラを起動する。メバルは救急箱を持ち、ミステーは庭の隅で耳を澄ませていた。
「開始」
マサカゲの声と同時に、カキが踏み込んだ。
速い。
昨日までとは違う。足の位置を意識し、視線もK-Tの胸元から離さない。
「おおっ!」
メバルが声を上げる。
カキは一度、攻撃を止めた。K-Tの動きを見る。
しかし次の瞬間、勝てると思った。
「もらった!」
カキが大きく木剣を振り下ろす。
K-Tは半歩だけ横へ動いた。
木剣が空を切る。
その柄をK-Tが叩き、カキの手から木剣を落とす。続けて足を払われ、カキの背中が地面についた。
「終了」
アオノの記録端末に数字が表示される。
「戦闘継続時間、十秒と二秒です」
「十秒!?」
カキは飛び起きた。
「俺、十秒も戦えたのか!」
「そこを喜ぶのか?」
マサカゲが呆れる。
K-Tは木剣を拾い上げた。
「速さが足りないんじゃない」
カキは真剣な顔でK-Tを見る。
「じゃあ、何が足りない?」
「考えが足りない」
カキは言葉を失った。
ミステーが倒れた場所を指でなぞる。
「十秒で負けた。でも、十秒までは立っていた」
「それ、慰めてるのか?」
「事実を置いただけ」
カキは木剣を握り直した。
「次は十一秒だ!」
K-Tは何も言わなかった。
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K-Takasaka
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コメント
1件
「十秒も戦えた」って喜ぶカキ、いいなあ。でもK-Tの「考えが足りない」は核心を突いててグサッときた。ミステーの「十秒で負けた、でも十秒までは立っていた」も効く。まだ3話だけど、この世界の強さの基準とか修行の価値観が少しずつ見えてきて、続きがすごく気になります。