テラーノベル
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それから数日、カキはひたすら木剣を振った。
朝、昼、夕方。暇さえあれば庭へ出て、同じ動きを繰り返す。
しかし、練習を重ねるほど、動きは荒くなっていった。
「もっと速く!」
カキが木剣を振り下ろす。
「もっと強く!」
また振る。
「カキ、いったん休もう」
メバルが声をかけるが、カキは止まらない。
「俺はKさんに勝つんだ!」
その瞬間、木剣の柄が手から滑った。
カキの手のひらには、いくつもの豆ができていた。
メバルはすぐにカキの腕をつかむ。
「もう終わり。手当てするよ」
「嫌だ!」
「カキ!」
「俺は弱いままなんだ! Kさんは何をやっても勝つ。俺がもっと練習しないと――」
「練習と無茶は違うよ」
メバルの声が静かになる。
そこへK-Tが現れた。
カキは手を隠した。
「問題ない!」
「それ、問題がある人の言い方だよ」
メバルとK-Tの声が重なった。
K-Tはカキの手を見ると、木剣を拾った。
「振ってみろ」
「今?」
「片手でいい」
カキが木剣を振る。痛みで動きがぶれた。
K-Tはすぐに木剣を取り上げる。
「お前は、俺の真似をしている」
「それが悪いのか?」
「悪い」
K-Tはカキの構えを直した。
「お前は速い。反応も早い。だが、力を入れすぎる」
「俺の速さを使う?」
「使え。俺になるな」
K-Tは、カキが大きく振りかぶる前に踏み込む動きを教えた。
派手ではない。だが、カキの勢いを殺さずに相手との距離を詰められる。
カキは何度も繰り返した。
夕方、K-Tは短く言った。
「前よりはいい」
カキは目を見開いた。
「今、褒めた?」
「褒めてない」
「絶対褒めた!」
K-Tは背を向けた。
その口元が、ほんのわずかに緩んだように見えた。
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コメント
1件
ああ〜っ第4話もアツすぎた!!🔥🔥 カキくん、練習で手に豆作るとかガチすぎて泣ける…「Kさんに勝つんだ!」の執念がヒシヒシ伝わってきて、こっちまで力入っちゃったよ😭👍 でも「練習と無茶は違う」ってメバルちゃんが止めてくれてホッとした〜。 何よりK-Tさんの「俺になるな。使え」がエモすぎてやばい…!自分を超えろってことだよね?? 最後の口元緩むシーン、絶対褒めてるやつじゃんか〜!🥺💕 次も絶対読む!!待ってるよ!!