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💗視点
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バレンタイン当日
その日はラッキーな事に全員での仕事だった
新曲のジャケット撮影と円盤に収録される特典映像の収録を一気に進める
忙しい身だからね
すれ違って、前後するかなぁって思ってたんだけど、当日に直で渡せるって何か良いじゃん
蓮と俺の色で仕上げたラッピング
中身はトリュフ風チョコのココアパウダー2個、粉糖2個、サッカーボールに見立てたヤツが2個入ってる
簡単レシピだけにお手軽
だけど、俺なりの愛情がきちんと入ってます
「美味しくなぁれ」ってやっときました♡
味見したけど、もともと美味しいチョコパイ使ってるんだから間違いなかった
現地集合って事で、収録スタジオに到着すると駐車場の奥から楽しそうな声が聞こえくる
車から降りてすぐに気付いたその楽しそうな声に、招かれるように駐車場の奥へ行くと、第二駐車場なのかな?
だだっ広い空間で、ラウ、こーじ、蓮の年下組がサッカーボールで遊んでいた
サッカーボール!!
むふふ(๑✧∀✧๑)
何かタイミングが神がかってるよね〜
「お〜い」
楽しそうな年下組に向かって両手で大きく振ると
「あっ、さっくん、はよ〜」
「おはよ〜」
こーじとラウも大きく手を振ってくれた
蓮は手にしたサッカーボールをこーじの方に転がすと、こっちに走ってくる
「ラウ、パスの練習しようや」
「いいよ」
なんか微笑ましいなぁ
球技でなきゃ俺も参加したいんだけど
俺が蹴るとボールが行方不明になりそうだからな
「佐久間くん、おはよう」
ただの挨拶をしに、にっこにこで駆けつけてくれる蓮にきゅんきゅんして、抱きつきたくなるけど我慢!!
でも、今がチャンス?
いや、ダメか
今、渡しても袋ないもんな
「佐久間くん?」
何の反応もないのを訝しんで、顔を覗き込んでくる
今日もイケメンだな、おい!!
大好きだ!!!
「何でもないよ。おはよ」
「うん。あのさ、今日――――」
「2人共、あぶないかも!!」
蓮の声に被せて、ラウの声が響く
「えっ」
思わず左右確認
が、敵は上からやってきた
こーじが思いっきり蹴りあげたボールがかなりの高さまで上がり、弧を描いて落ちてきた模様
「ウソでしょッ」
太陽と被るボールに目が眩む
後ろに下がろうとして、つるんと滑った俺はそのまま…
「佐久間くん!!」
咄嗟に蓮が倒れかけた俺を支えようと俺の腕を掴んでくれたけど、減速しただけで俺は鞄を下敷きに倒れ込んだ
ぐしゃっと嫌な音がした
箱を潰した感触に、サーッと血の気がひいていく
「ごめん!!」
ボールを蹴りあげたこーじが大慌てでやってきた
倒れ込んだままの俺の目の前で、膝をついて両手を合わせる
「ごめん、ほんまごめん!!怪我ない?」
「ん、大丈夫、大丈夫」
本当に怪我はない
重傷なのは鞄の中身の方だ
ひょいっと引っ張り上げられて立つと、いつの間にかこっちに来てたラウと蓮が服の汚れを払ってくれる
「クリーニング代、請求してや」
涙目わんこなこーじに思わず笑ってしまう
「大丈夫だって」
気にすんなって、こーじの頭をぽんぽんしてやる
捨てられた犬みたいな顔されちゃうとさ
お兄ちゃんとしては何でも許してやりたくなるのよ
俺を狙った訳でも
悪気があった訳でもないしね
ただ、タイミングが悪かっただけ
「本当に大丈夫だからね」
何度も言い聞かせて、俺はその場を立ち去った
早く鞄の中身を確かめたかったから
スタジオに向かいながら鞄を覗く
半分ぺしゃんこになった箱
綺麗なラッピングも台無しで
「やっぱりかぁ」
中身も無事な訳ないよな
手直し出来るならって思ったけど
まぁ、あれだ
手作りと言っても
超、超、超簡単レシピだもん
いつでも作れるし
でも…慣れない事ってするもんじゃないなぁ
わくわくしていた分
がっかり度合いが凄くてヘコむ
あの時、蓮に渡してたら無事だったかも、とか思うとやりきれない
俺は控え室ではなく
ふらふらと非常階段の方へ向かった
集合時間にはまだ充分あるし、自分の機嫌は自分でとらなければ!!
ジャケット撮影なんだからちゃんと笑顔でいたいもんね
階段の隅っこに座り込んで、鞄から半分潰れた箱を取り出してみる
「これはあげらんないよなぁ」
今から買いに行くか、帰りにどっか行こうって誘うか――――
「何があげられないの?」
不意に背後から声がして「うぉッ」変な声が出て、非常階段に木霊した
「なんか様子、変だったし。用もあるからついて来ちゃった」
そっと近付いて、俺の隣に座り込む
視線は俺の手の中
嫌だ
何、このベタな展開ッッ!!!
ロマンスの神様の計らい?
このまま黙っててもしょうがないから
「作ったんだけど…」
「えっ!!」
白状すると、むっちゃ驚かれた
テレビ仕様か?って思うぐらいに
「そんな驚かなくてもいいじゃん」
むぅっと顔をしかめる
これでも頑張ったんですよ
「頂戴よ」
差し出された手
そこに乗せるのに躊躇う
だって潰れちゃってるから
見て、分かるはずなのに
「ほら、早く」
凄く嬉しそうで、俺は仕方なく蓮の手に乗せた
黒とピンクのラッピングに、どこかご満悦な様子の蓮は
「開けていい?」
子供みたいな顔で聞いてくる
こうなったらもう楽しむしかないか
「いいよ」
蓮はリボンを手解き、黒とピンクの2枚重ねで包んだ包装紙を剥がした
「これもとっとくね」と折り畳んでリボンと一緒にポケットに入れる姿を見てると、なんか幸せな気分だ
世の女性陣はこんな気持ちでバレンタインにプレゼントを贈るのだろうか
ぱかっと箱を開けると、想像通り、6個中4個が潰れてしまっている
生き残ったのは粉糖をまぶしたヤツだけ
中央に置いたサッカーボールを模したチョコはべちょりと潰れ、原型がない
それでも
「サッカーボール?」
蓮には何を作ったかわかったらしい
「うん。パンクしちゃったけどね」
「確かに」
ふはっと笑った蓮は、チョコを摘まむとポイッと口に放り込んだ
ゆっくりと味わって「旨い!!」
笑顔がキラキラして見えて、俺は恥ずかしくなって手で顔を覆ったまま顔を伏せた
そんな風に言って貰える代物じゃないよ
旨いのはロッテさんの企業努力のおかげ
それでも、ポイッポイッと次々に口に入れては嬉しそうに笑うから
「蓮、大好きだよ」
俺は指の隙間から蓮を伺いつつ、気持ちを口にする
「うん。俺も」
そっと俺の方に顔を寄せて「大好き」
口にした言葉と共にチョコの甘い匂いがした
大事なのは気持ち
どんなに簡単なモノでも
例えはそれが買ったものでも
相手の事を想って、考えて、選んだモノならきっと伝わるから
「そう言えば、用って?」
ボールが飛んでくる前にも蓮は何かを言いかけていたっけ
「ん。大介をデートに誘いたくて」
佐久間くんから大介にかわるのは2人きりの時だけ
「俺も作れば良かったんだけど、時間なくて。ごめんね」
「蓮も考えてくれてたの?」
「当たり前でしょ。俺だって大介に気持ち贈りたいよ」
別にどちらか一方が贈らなくてもいい
気持ちが伝われば、それでいい
「今夜、デートに行きませんか?」
来月もまた
お互いを考えながら気持ちをお返ししよう
「もちろん」
俺は笑顔で答えた
この日のジャケット撮影は
「いい顔してるねぇ」
て、たくさん褒められました
蓮のおかげだね♡
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ちゅーすらしないバレンタインエピソードですが。チョコより甘い空気が伝わりますように☆ミミ(*-ω人)
私はちょいと風邪をひいてしまいまして💦
これが限界(*T^T)
熱下がったら、皆様のステキ♡バレンタインエピソードの数々を見てきたいと思います
てか、寝てろって話ですね(笑)
それでは皆様、ハッピーなバレンタインをお過ごし下さいませませ
コメント
4件
甘い甘いバレンタインのお話、ありがとうございました✨めめの為に頑張るさっくんが可愛かったです🩷 体調大丈夫でしょうか?💦お大事にしてくださいね
