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れかっちの所に出てる和野千鶴の過去だよ、長めだよ気をつけて
私は和原家に生まれた。割と名家?って呼ばれるおうちだったらしいね。生まれた時から琴、三味線、書道、華道、茶道何でも覚えてきた。もう感覚も忘れちゃったけど、お祖母様に厳しく言われたことだけ覚えてる。
お母様とお父様は私が生まれたあと交通事故で死んだらしい。残ったのはお祖母様とたくさんの使用人たち。でも、お祖母様は私の事嫌いだった。
「魔法が使える、ですって?」
私が魔法少女だったから。
魔法少女は魔法が使える、普通の人間とは違う。きっと誰かを傷つける。そうすれば家の名前に傷がつく、とでも考えたのかな。私は誰とも遊べなかった。
「千鶴ちゃん!今日は一緒に遊ぼうよ!」
「あ!う__」
「お嬢様、お稽古の時間です。」
「え?も、もう?まだもう少し先じゃ……」
「お祖母様がお時間を早められました。もう行かなければなりません。」
「……はい。ごめん、そういうことだから……」
「あ、うん!また遊ぼうね!」
その子と遊ぶ機会は、二度と訪れなかった。
いつだったか、女の子がこっそり入って遊びに来てくれていた。私も、その子と遊びたくて家を抜け出したりしていた。
その日は雨で、お稽古も全て中止だった。雨の湿気で滑る廊下を歩いていたら、不意にあの子が来ていることに気づいた。私の家は山の上に立っていて、そこそこ険しい山道を通らなければならない。もちろん、崖もある。
その子が柵を登ろうとした瞬間、柵が外れた。傘も持たずに急いで走った。あと先も考えず柵から一緒に飛び降りた。
あぁ、どうしよう。私ここで死ぬのかな。でもそれもいいかもな、もう疲れちゃったし。そういうネガティブな思考が頭をよぎった。
崖から飛び降りても、私たちは奇跡的に生きていた。私は生まれてからそこそこ頑丈だったし、私がクッションになったからその子も無事だった。でも最悪なのは、このタイミングで
私の岩石生成魔法が発動したこと。
巨大な岩石が、空から降ってきて
そのまま、私たちは
奇跡的に私は足の骨折だけで済んだ。
でも一緒にいた女の子は。
「下半身、不随?」
「うん、もう……動かせないって」
血の気が引いて、冷たくなるのを感じた。私のせいで、私があの時魔法を発動してしまったせいで。この子は受けられる幸福を受けられなくなったのだと。何度も何度も謝った。彼女は笑って許してくれた。でも、裏で何度も泣いていたのを、私は知っている。
許されなかったのはお祖母様の方だった。お見舞いに行ったあと、帰ってきてお祖母様にぶたれたことはよく覚えている。
「何をしているのですか。」
「……」
「お稽古を抜け出して遊び歩いて、その上他人を傷つけて。」
「お前など、もう和原家の人間ではありません。即刻出ていきなさい。」
「二度と、和原を名乗るな。」
その後、荷物をまとめて出ていった。もう二度と戻らないし、戻る気もないけれど。お祖母様には申し訳ないことをしたと思った。その後、名乗る苗字を和野に変えた。一文字同じ文字が入ってることは申し訳なかったけど、思考が纏まってなかったから。あとはミコさんに拾われて、トントン拍子で魔法の練習をして。あとはみなさん知って通り。
魔法は今でも得意じゃない。使おうとするとあの時の光景がフラッシュバックする。でも、それを感じさせたら、また怒られてしまう。
「千鶴?岩ずっと持ってどうしたの、さっさとやっちゃいなよ。」
だから
「うん!今やる〜!」
明るい、和野千鶴で居なくっちゃ!
なんかもう訳わかんねぇぞオラ。
昔は実は和原千鶴だった和野千鶴です。
割とショックで記憶があやふやだし、魔法を使おうとしてもそんなにダメージ入らないけど、ごく偶にフラッシュバックしてめちゃくちゃダメージが入ります。
魔法のコントロールができないのも、魔法を使わないようにしていたからっていう設定を今考えた
ちなみに幼少期から魔法の練習してればこんな事態にはなりませんでした。悲しいね!!!!
コメント
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思ったより悲惨だった、可哀想