TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

テラーノベル(Teller Novel)
シェアするシェアする
報告する

宿に着き、風呂や夕食を済ませる。今日の試合をテレビで見ようという話になり殆どのメンバーは大部屋に集まっていた。1人を除いて。


摩浪「ふぅ…」

赤木「おーい」


声を掛けられ後ろを振り向くと、赤木さんが立っていた。バルコニーは寒いから上着のポケットに手を突っ込んでる。


赤木「外寒いなぁ。中戻ってテレビ見よーや」

摩浪『俺はもう少しここにいます。ミーティングの時間になる前には戻るので』

赤木「風邪引いたら信介にドヤされんで」

摩浪『それもそうですね』


俺と隣で空を見上げながら話す赤木さん。でもすぐに俺の方を見てくる。


赤木「一緒にテレビ見よ」

摩浪『テレビに映ってる自分を見たくないんです』

赤木「何で?」

摩浪『……自分が好きじゃない好きになれないから』

赤木「もう……。そんな事言わんの」


ポケットから手を出し、俺の顔をもきゅもきゅしてきた。久々にやって貰えたから嬉しい。


赤木「俺は摩浪のこと……ちゃんと、、」

摩浪『?』

赤木「あ、すまん。やっぱ何でも無い」

摩浪『えぇ…』

赤木「すまんて笑」


俺の頭を撫でながら髪の毛を優しく整えてくれる。時々頬に手が当たるから、ピクッって反応して反射的に目閉じちゃうし肩も動いちゃうんだ。


赤木「可愛ええな」

摩浪『だって…』

赤木「敏感なトコはいつになっても変わらん」

摩浪『アンタが触るからでしょカァ』


俺の顔がちょっとだけ熱を帯びた感覚がした。いつまでも俺の頬を指だけで、ゆっくり触れてくる彼から目を逸らしてしまう。恥ずかしくなって顔を逸らしても両手で包んで無理矢理自分の方を向かせる。この繰り返し。


摩浪『いつまでやるんですか、このやり取り』

赤木「ええやん」

摩浪『俺を連れ戻しに来たんじゃないんですか?』

赤木「そうやったな。なら戻ろか」


また手を繋がれ大部屋に戻る。あったかい彼の手をずっと繋いでいたいと思ってしまった。俺の歩幅に合わせて隣をゆっくり歩いてくれる。彼の優しさに何度も助けられたし救われた、そして、癒された。この優しさが後2ヶ月ちょっとで終わってしまうと思った時、少し寂しくなってきた。


赤木「おーす。戻ったでー」

北「おかえり」


いつの間にか部屋に着いてた。殆どがテレビを見ていて気づいて無かったけど何人かは俺と赤木さんの所にきてくれた。


角名「どこ行ってたの?」

摩浪『バルコニーです』

銀島「寒かったやろ。俺のジャージ羽織っとき」


そう言うと彼はジャージを肩にかけてくれた。さっきまで銀さんが着ていたから温もりが残ったままで俺の冷えた体に温もりが伝わってくる。


黒須「全員おるなー。ミーティングすんで」

大見「摩浪は昨日と同じ感じで頼むわ」


コーチに促されテレビの横に座り指示を待つ。


黒須「明日の相手は東京代表、音駒高校」

侑「聞いたことないガッコウやな」

摩浪『音駒はレシーブレベルがとても高いチームです。“守りの音駒”と言われるほどです』


今日の音駒の試合映像を流す。


北「全員が丁寧なレシーブするんやな」

摩浪『ですね。エース級に強いスパイカーはいませんが、この安定した守備で相手を翻弄します』


そして俺はある1人の人物の映像に切り替える。そこに映っているのはセッターさん。


治「プリン食べたいなぁ」

角名「何でだよw」

治「だってプリン頭やん。このセッター」

摩浪『2年孤爪研磨さんですね』

侑「細っこいなぁ。摩浪ほどやないけど」

摩浪『何で俺基準なんですか』


「1番細っこいから」と言われた。まぁ他に比べれば細いかもだけどそこまでかな?


摩浪『さて、侑さんに問題です』

侑「え、唐突すぎん!?」

摩浪『この試合を見て気づいたことをどうぞ』


俺が問題を出すと侑さんだけじゃなく他の人達もテレビをよく見る。


侑「セッターが動いとらんな」

摩浪『正解です』

治「これやと誰に上がるかギリまで分からんな」

摩浪『あともう1つ。彼の視線のフェイントに注意です』

角名「視線の?」


パソコンを操作し孤爪さんのセットアップの映像に切り替える。振り向くとか、そういう動作がほとんどない分彼はよく目を動かしている。


角名「うわっ、めんどいヤツ」

摩浪『ライトに上がると思ったらレフトでしたってなるやつですね』


選手一人一人をよく見るとやはり厄介。特にミドル3人は高くもっと厄介。


大耳「ここの1番、烏野の眼鏡に似とるな」

摩浪「ネチネチブロック」

角名「あと2人は?」

摩浪「1年灰羽リエーフと犬岡走。どちらも翔陽の速攻を何度も止めたブロッカーです」

侑「翔陽くんを何度も?怖いわぁ」

摩浪『特にこっちの犬岡はスピードとバネが半端ないらしいので』

侑「それも翔陽くん情報?」

摩浪『はい』

銀島「でも何で烏野10番が音駒の事知っとるん?」


銀さんの質問に「確かに」と言わんばかりの表情をしている稲荷崎メンバー。


摩浪『烏野の先代の監督さんと音駒の監督さん繋がりらしいです。それに両校共、数年前に春高出場経験がありますから』

侑「はぇー」

摩浪『春高予選前の夏休みは梟谷グループの合宿も参加してるとか』

赤木「ならお互いのこと知ってて当然か」


納得した様子。話しが少し逸れてしまったが音駒の話しに戻す。


摩浪『話を戻しますが、この3人の高さ注意。特に犬岡はスピードもです』

黒須「ミドル対角は1番と11番か?」

摩浪『ですね』

尾白「てことは7番は入ってこん?」

摩浪『交代で入ってくる可能性は十分にありますね。灰羽か黒尾さん、または別の誰か』


でも、ここで犬岡が来るかどうかはわかんない。でも高さだったらこっちも負けない。誰が来ようが関係ないから。














ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

皆様、お久です

すみません書き換えました💦

漫画を読み込んで読み込んでどうしようかなって考えまくった結果、こうなりました。試合は原作とは違うかもですし強引で無茶でしょってなる部分も多々出てくると思いますが、楽しんでいただけるように頑張ります(ง •̀_•́)ง

あ、前にも書きましたがテスト合格です!

では(っ’ヮ’c)<バァァァイバァァァァァァァィィィイです

狐もどき君〈Part4〉

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

145

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
;