継乃「…先生、約束覚えてる?」
前野「退院おめでとうハル、覚えてるよ、これ鍵な」
僕は今日で退院する、もちろん殺人をした罪は重く当分は自由に動けない、それでもいい 先生と先生の家に帰れたらそれでいい
前野「俺は仕事で遅くなるけど、スマホ貸すから地図で住所見ろよ」
継乃「うん、ありがとう」
前野「なぁに、寂しそうな顔してんだよ、別にすぐだよお前を引き取る書類書いて許可もらいにいくだけだっつーの」
くしゃくしゃ、とまた頭を撫でる。先生は頭を撫でるのが好きなのだろうか、それならそれで嬉しい、先生に撫でられるのは気持ちが良くて好きなんだ
後之「おい前野、書類多いんだからさっさと書け!付き合うの僕なんだぞ!」
前野「そうだった、またなハル家で待ってろ」
継乃「うん!」
後之「なんで僕がついて行くんだよ」
前野「本当わりーな、」
後之「はぁ…」
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もう前野を恨むのは終わった、ただ思うことがある
今オレは2つの心がある。
何故ナツを選ばなかったのか
もうひとつは
ナツに手を出してたら殺す
なんてな
ナツは妹ポジ?を満喫してるって言ってるし継乃ハルも前野アキも後之ナツも”あれ”に脅かされることも無く生きている
後之「今はこのハッピーエンドを信じるか」
前野「?なんか言ったか?」
後之「なんも言ってねぇよついにじじいにでもなったか」
前野「だとするとお前もじじいだろ!?」
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海が見える道を歩く。夕日が海に隠れ始めていた
数秒眺め先生の家へと向かった。 この景色は先生と一緒に見たい
あれから少し歩き大きい家に着いた。
継乃「でかぁ…」
思わず言葉がこぼれる
貰った合鍵はずっと握っていたから暖かくなっていた、鍵穴に刺し回しカチャ、と音がなりドアノブを引いた。
継乃「お、お邪魔します」
誰の気配もしない家で靴を揃えゆっくりと入る
継乃「先生、本当に本が好きなんだ」
すごい大きい本棚にぎっしり入っている本を眺める。先生が日本語訳しか見た事がないという本が目に入る、その本を手に取り壁側に座りページを開く。
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時計の音とページをめくる弟、一定の呼吸の音だけがする。
カチ、キィ、ガサガサ
玄関からたくさんの物音が聴こえた「ただいま、ハル?居んの?」という声が聴こえ本を丁寧に戻し玄関に走る。
継乃「先生!」
前野「うおっ!抱きつくなよ、危ねーぞ」
継乃「おかえり、先生」
前野「あ…た、ただいまハル」
継乃「荷物持つよ」
前野「サンキュ…あっ!」
前野「まだハルの部屋できてねぇ!」
継乃「え?部屋?僕は別に床でも…」
継乃「は!?ダメだろ、とりあえず今日は俺のベッドで寝ろ」
前野「先生はどこで寝るの?」
前野「ソファー、とかか?」
継乃「先生こそダメじゃん!家主がソファーで寝てどうするの 」
前野「うーん…じゃあ一緒に寝るか」
継乃「えっ」
前野「嫌だったか?」
継乃「嫌なんかじゃない!逆に嬉しい」
前野「正直な奴だな、とりあえず夜飯にするぞか」
継乃「うん!」
これが僕の知らなかった”愛”
先生が”愛”を教えてくれるから何かが足りなかった僕が少しずつだけど満たされていく気がする。
ありがとう先生、好き、大好き、もっと愛して愛されて
前野「何ソワソワしてんだよ、キスご所望か」
継乃「な、なんでわかっ」
前野「恋愛初心者のお前はわかりやすいんだよね」
向かい合って座っていた先生が立ち上がりこっちに歩いてくる先生に僕は「えっえっ」と声を漏らしながら箸を落とす。
目をつぶると前髪だけが上げられ額にキスをされた後ペシッ、とデコピンをされた
前野「ばーか、マセガキ続きはベッドな」
先生は僕の新しい感情を出すのが本当に得意だ
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2⁄18 END
前野はなんか誘い受け感あるし継乃は隠れドSヤンデレな気がする
コメント
1件
ZENOで小説かいてる人あんまりいないから助かります✨️💘 やっぱ黒赤ですよね!!!分かります🥺 もう好きです😘⌒♡ 次も楽しみにお話まってます!!✋🥰