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無惨討伐から早一年
今日は大好きな、、、
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今日は無惨討伐から一年 今日は愛する人の命日だ。
もう2度と会えないなんて少しも思わなかった
どうしてだろう。
鬼がいなくなった喜びと共に大切な人を失った悲しみ
俺があの時、あの時、 そばに入れたらな
会うと話しかけてくれたあの優しい声、いつも治療をしてくれたあの姿、空を舞う蝶の様に動く姿、素早くて美しい剣術が何度でも。
また会えたらいいのにな。
今日は特別な場所に来ている
義勇は墓前に立ったそこには 胡蝶家の墓と書いてあった
ここは胡蝶しのぶの墓だ。今日はしのぶの命日
「 寂しいなっ」
「前までは一緒に出掛けたり、任務に行ったり、お互いの屋敷へ行ったり、してたよな。」
「またやりたいものだ。」
…っ
義勇は持ってきた花を供えた 白くて良い匂いの綺麗な花だ。
しゃがみ線香を取り出す。線香は藤の花の匂いの物だ
義勇は今までを思い出し、少し微笑んだ
少し震える手で線香に火をつける、徐々に花の匂いが広がっていった
まるでしのぶが隣にいるみたいだった
線香を供え、数珠を手にかけ目を瞑りながら手を合わせようとしたその時、
手に一匹の蝶が止まった紫色の真鱈蝶だ まるで話しかけるように飛んだり止まったりを繰り返す。義勇は気付き優しく微笑んだ
「今日は来てくれたのかありがとう。嬉しい。」
その言葉を後にまた手を合わせて目を瞑った
しばらく経った、目を開けると
そこにはいつも通りのしのぶがいた 隊服を着て、肩身の羽織をかけ、優しい笑顔で微笑んでいる。一個変わったところがあるのは蝶の髪飾りだ。
蝶の髪飾りは俺としのぶの関係を唯一知っている炭治郎が渡してくれた。
今日は供えようと丁度持って来ていたのだ
義勇はハッと目を見開きしのぶに駆け寄った
義勇はしのぶを抱きしめた。今までにない強さで、
しのぶが「義勇さん少しきついですよ。」
その言葉で義勇は少し力を弱めた。
2人は久しぶりの再会に嬉しさで胸が高鳴っていた。
義勇は急に体制を整えて、しのぶの頭を撫でた。
そして、義勇は持ってきていた蝶の髪飾りをつけてあげた。
しのぶは嬉しそうな笑顔になって 口を開いた。
しのぶは「大好きですよ、今もこれからも」「また会いに来てくださいね」と言ったと同時に消えた
義勇は突然のことに目をまるくした。
だけど義勇にはわかる本当にしのぶが来たんだと、まだ微かにしのぶの温もりが残っていて髪飾りもしのぶが持って帰ってくれたから。
義勇はしばらくその場に止まった、
蝶がまだひらひら飛んでいた
義勇はまだしのぶがいると思い今までの伝えたいことを今すぐ伝えることにしたのだ
しのぶ言いたいことがある
今全て伝える もう無惨がいなくなって一年が経った、
しのぶのおかげで炭治郎も助かった、ありがとう
最近は宇髄や炭治郎が屋敷に遊びに来る、
不死川とも話せるようになったんだ、最近はおはぎを一緒に食べるようになって、よく出かける、これもしのぶのおかげだ。ありがとう。
この前、宇髄から聞いたんだが、しのぶの継子の栗花落と炭治郎が恋仲になったそうだ
宇髄のことだから、事実かは怪しいが、とても仲が良いのは俺もよく見ている
あいつらはお似合いだな。
後、気づいたかもしれないが俺は無惨戦で右手を失った
少し不自由だがよく不死川が来てくれ手伝ってくれるんだ
さっきも言ったと通り最近は仲良くなったものだ、とても嬉しい。
そうだ、俺がもしそちらへ行った時は
俺と改めて恋仲になってくれるだろうか?痣が出てしまったため早くそちらへ行くはずだ。返事はそちらで聞くから少しだけ待っていてくれ。
それまで俺は精一杯生きる。しのぶもそっちで幸せに生活できてるといいな。幸せに。
後これを、
義勇は1つの櫛を取り出した それは紫色の蝶が描いてある櫛だった
しのぶに、似合うと思ったんだぜひ使ってくれ。
義勇は立ち上がり、今日はありがとうまた必ず来ると言い残してその場を後にした
「カチャ」何かが後ろにいる
だけども悪いものでもない、怖いものでもない、それは俺が愛した人だと分かった
ありがとうの一言でそれは消えた
あの優しい匂い、優しい声、また思い出した。
「来年も必ず来る。」と言ってその場を後にした。
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