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その日は4人で夕食を取る事にした。
ローストビーフやシチューパイ、鳥の丸焼き、アボカドサラダ、スパゲッティ、ケーキなど、それは豪勢な食事だった。
最近ウチでは、卵焼きとカレーが交互に出てくるので、久しぶりに豪華な食事を満喫できた。
私はマリアーヌさんとはすぐに打ち解け、仲良くなった。
夕食も大盛り上がりして、その日は深夜まてま話し込んだ。
♦︎
翌朝、様々な貴族の馬車がディオクレイヤ様のお屋敷に集まっていた。
お話に聞いていた通り、今日の夜会は大きな物らしい。
正午を過ぎて、15時頃に差し掛かった頃、私たちは夜会の準備をし始めた。
私は白地にピンクの薔薇の花の描かれたドレスを着て、化粧を念入りにして、髪を結い上げた。
出来上がった自分を鏡で見ると、中々悪くないと思った。
「エシャロット、今日のあなたは誰よりも美しい…
でも、少し何か物足りない気がします。」
ゼルゼディス様が言う。
「えっ?
でも、ドレスもお化粧も髪もしましたし…
何が足りませんの?」
「これです。」
ゼルゼディス様は胸ポケットから、小箱を出した。
カパッと開けると、そこにはピンクパールのチョーカーが入っていた。
「ゼルゼディス様…
いつの間に…!?」
私は驚いた。
それに、結構な値段がするはずだ…
「私のへそくりからですから、安心してください。
付けましょうか?」
「えぇ、お願いしますわ。」
ゼルゼディス様の冷たい手が私の首筋をなぞり、チョーカーを付けていく。
何となくドキドキしながらも、チョーカーは無事に付いた。
振り返ってゼルゼディス様に見せる。
「どうでしょうか…?」
「何も言え無いほど、美しいです…」
ゼルゼディス様は満足気にそう呟いた。
「ありがとうございます。
ゼルゼディス様もタキシードお似合いですわ。」
「ふふ…
ありがとうございます。
あなたに褒められれば、それで良いんです。
さぁ、参りましょうか?奥様?」
ゼルゼディス様は右腕を曲げ差し出した。
私は右腕に手を絡み付かせ、ゼルゼディス様のエスコートで夜会のホールに向かった。
「まぁ!
麗しいカップルですこと!」
「美男美女ねぇ?」
「どこの貴族の方かしら?」
などの声が上がった。
良かった、1番高いドレスにして…
ほっとする私。
ディオクレイヤ様は黒のタキシードで、マリアーヌさんは紫のレースのドレスを身に纏っていた。
踊り、飲み、食べ…
その日の夜会はとても楽しかった。
貴族に戻りたいとは思わないが、たまにはこんな贅沢も良いのかもしれない。
そうして、あっという間にディオクレイヤ様達との別れの日が来た。
私はマリアーヌさんにまた来る事を約束して、サルベアントの領地に帰って行った。