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sideゼルゼディス
楽しかった旅行も終わり、私達はいつもの穏やかな日々を取り戻していました。
しかし、私には1つだけ不安な事がありました。
それは…
私達が夫婦になって1年が経とうとするのに、キス以上に進展が無いという事です。
エシャロットは…
その辺どう思ってるんでしょうか…?
そもそも!
そもそもですよ!?
私は彼女に愛の告白をしましたが、彼女はどうなんですか!?
私は仕方なく結婚した貧乏魔導士のままなんですか?
それとも、前世の猫のみゅうのままなんですか?
そんなの嫌です!
天使)彼女の気持ちを確かめなくては…!
悪魔)いいや、そんなの後回しでも良いじゃないですか!
キス以上の事を私はしたいのです。
私の心に天使と悪魔が囁き合います。
私は一体どうすれば…?
大体こんなボロ屋敷だからダメなのかも?
私はキッチンでカレー研究会をしているエシャロットに話しかけに行きました。
「ねぇ、エシャロット…?」
「あーん、失敗しましたわ!
チーズナスカレーが上手くいきませんの!
あら、ゼルゼディス様なんですの?
今忙しくって…」
「ちょっと話があるのですけど…」
私は勇気を振り絞って言います。
「なんですの?
ちょっと今手が離せませんから、言ってくださいな。」
彼女はナスを切りながら答えます。
「私の事…
どう思っているんですか?」
「は…?
どうって?
ゼルゼディス様は私の旦那様で魔導士様で…」
「そんな事聞いていません!
私はあなたに愛の告白をしましたよね?
へ、へ、返事を下さい…!という事です…!」
私は勇気を搾り出して言います。
「…そ、そ、そんなの!
考えたら分かりますわよ!
ゼルゼディス様の馬鹿!」
エシャロットは言いました。
えぇぇぇぇぇ!?
考えたら、分かる!?
分からないから聞いているんですけど!
「全然分かりませんよ!」
私は心の中で半泣きになりながら言います。
「そんな質問は今更ですわよ。
私たちはもう夫婦ですのよ?
ゼルゼディス様が天然だから…」
その言葉に私はイラッとしました。
「天然で鈍感はあなたの方でしょう!
私がどれだけ自分の気持ちを抑えているか…!
もう良いです!」
あぁ…
こんな事が言いたい訳じゃ無いのに…
私の発言は売り言葉に買い言葉です。
「えぇ、今忙しいから、また後で話しましょう…」
「いいえ、もう話さなくて結構ですよ!
よく分かりましたから!
どうせ私は猫もどきですよ!」
私はリビングのドアを音を立てて閉めました。
「そんな事言ってませんわ…!」
そんなエシャロットの声が聞こえますが、私の心には何も入ってきませんでした。
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