財布も持って、ナイフも持って、携帯、ゲームも鞄に詰めて、俺たちの家から飛び出した。
小刻みに震えている弟の手を握り、俺らは走り出した。
でも恐怖心は不思議と無い。脳内の興奮作用が働いているおかげかもしれない。
「俺たちにとって“邪魔”なものは全部壊していこう?」
あの写真も、あの日記も、今となっちゃもういらない“もの”だ。
人殺しとダメ人間の弟(竜胆)と俺(蘭)の旅だ。
夜通し走り続けた。この狭い狭い世界から逃げるように。
家族もクラスのヤツも友達も、何もかも全部捨てて竜胆と二人で。
「遠い遠い誰もいない場所で二人で死のうよ」
(人殺しなんてそこら中湧いてるじゃんか…)
「竜胆は何も悪くないよ……」
コメント
1件
そうだ!邪魔なものはチチンプイプイ居なくなれぇ