テラーノベル
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こんにちは、ねこもみじです
初、ノベル連載やっていきます!
注意
・青桃
・エセ関西弁
・御本人様とは関係ありません
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今いる場所から逃げ出したい。
気づけば、いつもならば徒歩通で仕事に向かっているはずなのに反対方向に足を運んでいた。
一言で言えば「疲れた。」ただそれだけだが、その中には膨大な疲労やらが蓄積されている。
空は皮肉にも快晴、同僚が言ってたっけ、「今日は晴れてるから仕事日和だー」なんて意味不明なこと。
俺は仕事は好きな方だった。ひとつの事に夢中になれている気がしたから。
でも、何時からだろう。同じことを繰り返す毎日が退屈と思えるようになってしまったのは。
今いる場所を全部捨てて、一から何かがしたくなった。行くあてもなくただある道を突き進む。
都会のはずなのに歩いていく度周りの景色が緑へと化していく。
ぽけー、と放心状態でただ足を動かすことだけに意識を持っていく自分に何だか生気がなくなった気さえした。
「……あれ、ここ何処だ」
進んでいた道が石畳になり、足を止め上を見上げる。
目の前に広がる、小さな神社。
小さくて、でも小綺麗にしてある、付近には大木が何本も植えてあっていた。
「…マップにも出てこないとか、どこの田舎まで来たんだよ」
スマホのマップアプリに検索をかけても位置情報がまるで出ない。
これはとんでもないところまで来てしまったようだ。
「もーどうしよ」
「……取り敢えず入ってみるか」
一礼をして、恐る恐る神社への鳥居へと足を踏み込んだ。
「にしても凄いな、ここ」
境内はとても広く、狛犬だっている。都会とは言い難いほど自然豊か、まさに神の領域。と言うべきか。
有名な神社だったのだろうか、でも不自然な程に人が居るような気配はない。
こんなに広いのに郡司や巫女が居ないだなんてあまりにも可笑しい。
もしかしてここは何かしらがあって人が居なくなった廃神社だったり……それなら綺麗なままなわけないか。それとも今日は休みとか、……いや、今日は平日だ。
なんて探偵じみた考察をしながら本坪鈴がある階段に座って涼んでいた。
「…お参りした方がいいのかな」
神社に入って、何も無しに帰るのは罰当たりかと思って、取り敢えず財布から五円玉をとって賽銭箱に入れた。
パン、パン、と2回叩いて礼をする。
願う事は…__幸せになれますように。
咄嗟に思いついた願いごとなんて…
「叶うわけないよなぁ」
もういいや、帰ろ__
「叶うかもしれへんよ?」
「…は?」
何処からか落ち着いた声が聞こえてきた。
ここに居るのは俺一人のはずだが…もしかして誰かいた?
辺りを見回すも誰も居ない。じゃあこの声は…?
「こーゆーのは上も見てみらんといけんで」
クスッと本宮の瓦屋根へと視線を向けると、逆光していてよく見えないが何かがいた。
「よっと、」
ふわりと瓦から降りてきたそいつは黄金色に光る髪飾りのようなものを付けていて、しかも今の時代には似つかわしくない装束。そして極めつけはなんと言っても猫耳。
「…あんた誰……ですか、」
「俺?えーっと、」
こほん、とわざとらしく咳払いをする。
「初めまして、俺は君だけの天神様だよ」
#2 「逃避行」
コメント
31件
初コメ失礼します!今までの作品も読ませてもらいました!とても素敵な作品ばかりで面白かったです!これからの新連載も楽しみに待っています😊 コメントとにかく短すぎてすいません😭
ねこもみじちゃんのノベル連載待ってました😭😭😭ねこもみじちゃんの小説大好きだから、ついテンション上がっちゃたよ(( 儚い感じの雰囲気文章だけで出せるのすごすぎない??天才すぎて泣ける🥲✨続き気長に待ってます!!
なんかめちゃくちゃ続き気になるじゃんか👀👀 ねもちゃんの書くノベルの雰囲気好き🫶 連載楽しみにしてる!!🥹