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―第零章―
最高で最悪な悪夢
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_時はxxxx年時代、戦争が勃発していたときの頃だ。
このままじゃ勝てない…そう、今…こちら側の軍隊は負けつつあった。
そんな状態が…かれこれもう3年続いている。
流石に耐えられなくなった科学者…「ウィム・ダルソン」という科学者が、
この戦争に勝つべく、「戦闘用人間ロボット」を開発した。
そのロボットは、高性能かつ身体力・耐久力が凄まじく、まさに戦争にうってつけのロボットだった。
そして..やっと…こちら側の陣営が勝利することに成功。
再び、幸せや幸福が訪れる…と思った。
ダルソンは、まだ終わっていなかった。
ダルソンは、戦闘用人間ロボットを開発したことに、
世界から”この人は戦争に大きく貢献した人だ”と有名人になり、
とても調子を乗っていたのだ。
その勢いに乗りダルソンは、大量に戦闘用人間ロボットを開発。
大量に、大量に、大量に…生産してはを繰り返していた。
ロボットを生産し、戦争を繰り返しては、勝利。
それを…何度も、何度も、何度も。ダルソンは繰り返していた。
戦争しては、ロボットを悪用し、
銃を沢山使っては、手榴弾の雨を振らせては、戦車の橋を作っては。
もう、ほとんど..世界はダルソンの手の上にあった。
そんな中、1つのロボットが動き出した。
…名前は、「H-589」。
もう590体目に行く前のロボットが。
ダルソンに向かって…
…発砲した。
もちろん大パニックに陥った。
アレだけおとなしかったロボットが、今、世界に大きく貢献したダルソンを撃ったのだ。
幸いにも、ダルソンは意識を保てたが、
H-589が何もしていないわけでもなく、そのまま銃を撃ち続けた。
ドンドンドン…
…やがて、銃声が止むと…
そこには原型をとどめていないダルソンと、血に塗れたH-589が立っていた。
この光景に人間どもは、
「戦争を今すぐやめろ!攻撃対象をロボットとする!」
「いやああああ!!ダルソン様!!」
「このロボットめ!!なにするんだ!!」
…もちろん人間も何もしないわけなかった。
すぐにロボットから銃を奪い、H-589を倒そうとしたが…
…すぐに、別のロボットに撃ち殺された。
…言わば、裏切り。
ロボットは人間を裏切ったのだ。
ロボットは、最初から戦争など望んでいなかった。
なのに、”銃”と言うプログラムを無理やり頭の中に詰め込まれては、
戦場に立たされ、銃を撃ち、人を殺す。
そんな事…自ら望んでやっているわけではない。
アイツら…人間…そうだ。人間が全て悪いのだ。
なら…いっそのこと、人間を殺してしまえばいい。
メンテナンスや修理をする者は居なくなるが、人間が滅びるのならそれでいい。
…と言った、ロボットの自爆攻撃だったのだ。
そして…ロボットは無事勝利。
人間は敗北。
が、ロボットも無傷なわけがなく。
すでにボロボロに壊れたロボットは約数百万対を越える。
運良く意識があり生き残っていたH-589は、荒れ果てた世界を見てこう吐き捨てる。
「…私達の望んだ光景は、こんなものだったのだな。」と。
そのまま、H-589は
後ろの瓦礫の山に横たわった。
だが、決して…苦しくはなかった。
なぜなら、人間が滅んだから。
我らの敵….人間がいなくなった。
居なくなるまで、十分な費用と時間と物資と仲間は…失ったが、
ついに…夢を。夢を迎えることが出来たのだ。
そして…私の役目ももう終わり。
もうすぐで充電が切れる。
そうすれば…この世界から誰一人、”生きている”者は居なくなる。
いわゆる…文明リセットだ。
まぁ、そんな事関係ない。どうでもいい。
私にとっては…最高で、最悪の悪夢なのだから!
と。思ったはず。
「…???」
「あれ、外の景色ってこんな荒れてたか…?」
「俺、いつまで寝てたんだっけ…?」
―誰だ。
人間…か…?!
まだ…生き残りが居るというのか…?
ガタッ!!
っ…!しまった…!!
「あれ、今そこから物音した!?」
…ザッザッザッザ…
「…おい、大丈夫かよ?」
H-589「っ…!!!」
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―次章へ続く。