テラーノベル
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結局、リュウジの大きな白い腕の中で、身を捩らせてよがっていた。
二人はキスをしながら、リュウジの部屋へ、雪崩れ込むように入ってきた。
「んんっこんなすごいマンションに、一人で住んでるの?」
「そうだよ、来れて嬉しい?」
「んんーっ」
サイドテーブルの明かりがついている以外は真っ暗なことも、お互いの熱い吐息と、キスと、抱擁に夢中で、気づかないくらいだった。
そのままリュウジは、サンゴの体を抱き上げ、キスをしながら寝室に入った。そして、全ての服を脱がせて、彼も裸になった。
「きゃああ!!だめえ!」
リュウジのキスが首元や胸元に落ちてくる。真っ白な手や指で、全身の気持ちいいところに触れられて、サンゴは身を震わせていた。
「ええ?なら、やめる?」
しゅんとしたワンちゃんのような表情が、可愛らしくて胸の奥がくすぐったい。
「やだあああ」
「もう。なんで、こんな可愛すぎるんだ!」
白いシーツの上で、二人はお互いの熱くなる肌を思い切り抱きしめあっていた。
リュウジの腕や、指や、掌が、サンゴの身体のすべてを欲しているように、優しく肌を滑る。その温かな感触に、どこか愛おしい気分になって、胸の奥まで熱くなる。
「あああん、気持ちいいリュウきゅんの肌!!」
「ううう……サン、そんな煽らないで……やばいって」
シーツの擦れる音も、キラキラした髪が揺れるのも、そこにある全てが柔らかく、温かく、世界中が美しくて愛おしい。
「サン!ああ。サン!なんて綺麗なんだ」
その滑らかな肩も、細い体も、腰も。
リュウジはすべてに頬や唇を擦り寄せて、味わい尽くす。
彼はサンゴの甘い身体のそのものに、すべて自分のニオイを染み込ませたかった。獣のような行為なのに、何だか胸がいっぱいで、胸の奥がずっと温かくて幸せで、世界で一番サンが大事だと言う気持ちで涙が止まらなくなりそうだった。
「しゅき!しゅきいい」
「あああ、もう、その声。ぶっ飛ぶ」
彼は、何かに急かされているかのように、彼女の体に入っていった。身体を貫かれる快感で、サンゴは全身を震わせていた。
「リュウきゅん!!」
「普段、可愛くても、お上品な感じなのに!!なんでこんな乱れるんだ?」
「しゅきいいい」
「あああもう!我慢できない!」
身体の奥から痺れる快楽は、何だかとてもいやらしいというよりも、生きる心や、好きな気持ちのすべてのようにしか感じられなかった。
「リュウ!!」
「サン好きだよ!!!」
二人で何度も絶頂に達した後も、その肌から片時も離れたくなかった。そのまま二人は、何度もキスをして、抱きしめたまま、涙が止まらなかった。
ーーーーーーー
「少し、落ち着いた?」
「うん」
サンゴを後ろから抱きしめているリュウジは、またさらに強い力で抱きしめて、彼女のうなじにキスしていた。
「もうこのまま、俺にもらわれてね」
「ええ?」
「このままうちに住んで、サンゴの部屋を作ってもいいし、行き来でもいいし」
「もう、何言ってるのよ」
「もうそのまま、籍入れちゃおう」
「……まだ新入社員のくせに」
「俺、株の方が儲かってるし大丈夫」
「もー!株とか籍とか。そんな軽いこと言ってたらダメなんだから!!株とか、誰にも教えちゃダメなんだよ?お母さんに習わなかったの?」
「お母さんにって……ははは」
「本当に世間知らずなんだから……全く……」
サンゴの深いため息を聞いて、リュウジは声を漏らして笑った。
「ふふふ。母も会いたがってるけどさ、今度、まずはここで二人でご飯食べようね」
「料理得意なの?」
「うーん、実家の頃からお願いしてる家政婦さんが、フレンチ上手なんだ」
「ええ?!」
「週一で作り置きしてくれてるから……」
リュウジの言葉を聞いて、サンゴの中で全ての線が繋がった。
「あああ!だからか。そんな嘘みたいな超高級な暮らし方してたら、知らないわけだよね?コンビニ弁当もメロンパンも……逆にテリーヌ食べさせてくれるってわけだ」
「そんな……ダメだった?」
「ははは、なんか、異次元すぎておかしくって」
腕の中で、一人で勝手に納得しているサンゴの表情が可愛くて、リュウジはそっとサンゴの頭にキスをした。
「サン、可愛い、サンが世界で一番可愛いくて、好きだよ」
「へへへ。ありがと」
「サン、愛してるよ」
「私も」
リュウジのキスに、サンゴもゆっくり頬を撫でた。
「いつ海にデート行こうか?」
「明日は?……って、着替えないしなあ」
「明日はまだ、うちでサンのこと抱っこしてたいな」
「そんなずっとひっついてたら、飽きられちゃいそうで心配だな……」
「五年も待って、頑張った俺に、そんなこと言う?」
「そっか……ふふふ。ありがとね」
「サン的には、まだ知り合って半年くらいのよく知らない奴かもしれないけど……」
「確かに……全然素性も知らなかったくらいだけど」
「けど?」
「俺たち、きっと楽しいよ」
「ふふふ。そうだね」
それから、二人で。どこまでもどこまでも、地球や、生きとし生けるもの、宇宙や、アンドロメダ星雲や、チリやホコリや、太陽を赤く見せてくれるような存在や粒子にまでも感謝して、この幸せを噛み締めて、ゆっくりと次の日の昼過ぎまで、ゆっくり眠った。心地よい、真っ白のシーツの上で。
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コメント
1件
わあ……第18話、すごく甘くて熱いお話でしたね。リュウジの「サン、好きだよ」っていう台詞の重みが、ずっと心に残ってます。二人の世界が完成したみたいな終わり方、すごく幸せな気持ちになりました。泉屋乃苺さんの描写、読んでいてドキドキしました🤍