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レンは写真部で、放課後はカメラを手に校内を歩き回るのが日課だった。ある日、体育館でバスケ部の練習を撮っていたレンは、レンズ越しにコウの姿を捉えた。汗に濡れた髪、鋭い動き、仲間と笑う瞬間。シャッターを切るたび、レンの心臓が少し速くなった。 「レン、俺の特集でも撮る気?」練習後、コウがタオルで汗を拭きながら近づいてきた。
「バーカ、ただの練習風景だよ」レンはカメラを下ろし、誤魔化すように笑った。
コウはレンの肩に軽く手を置き、「じゃあ、今度俺だけ撮れよ。カッコいいとこ、ちゃんと残せ」と冗談めかして言った。でも、その手が離れる瞬間、コウの指がレンの肩に少し長く触れた気がした。
「…なんだよ、その目」レンがコウの真剣な視線に気づき、ドキッとした。
「なんでもねえよ」コウは慌てて目を逸らし、体育館の出口に向かった。心の中で、自分の気持ちに戸惑っていた