「和華はこの五人とははじめましてだな。紹介しよう」
「この桃色の狐面を着けて黒のワンピースを着ているのが、にゃぽん様に仕えている、鈴華だ」
「よろしくね、和華ちゃん。にしても可愛いなぁ!」
そう言って、鈴華さんはキャーキャーと奇声を上げながら抱きついてきました。
「鈴姉さん、初対面の方にそれたどうかと思いますよ」
溜め息交じりの声でそう注意したのは緑の陸軍の軍服を着た人がそう言いました。なんだか、風堂さんみたいだな、って思っちゃいました。
「和華、鈴姉さんが失礼をしました。しっかり言いつけておきます。私、大日本帝国陸軍様、海軍様、航海軍様の御三方に仕えています。炎帝、と言います」
膝を着て謝る仕草も、自己紹介の方法も風堂さんにとっても似ていました。
炎帝さんは、優しい顔付きの男性で、愛姉さんの話によると、風堂さんに色々と教えた人でもあるそうです。
「はいはい、次私だから、兄さんはどいてね〜」
炎帝さんと同じ陸軍の軍服を着ている女性が慣れた手つきで炎帝さんを和華の前から退けました。
「和華ちゃん可愛い!私は大日本帝国陸軍様に仕えてる、陸華だよ。仲良くしてね」
陸華さんはそう言って、お花みたいな優しくて、カワイ(可愛い)笑顔を見せてくれました。
「次は俺ね!俺は大日本帝国海軍様に仕えてる、炎海だよ。よろしくね!」
炎海さんはお日様みたいな明るい表情で和華と握手しました。
炎海さんは、お日様みたいで、温かくて、青木さんみたいな人でした。
「炎海兄さん、うるさい。馬鹿?」
溜め息交じりの声でそう言ったのは、鈴木さんが教えてくれた航空軍の軍服を着た人でした。
さり気なく“馬鹿?”と言うのは、鈴木さんみたいです。
「僕、大日本帝国航空軍様、仕え る、空炎。和華、いい子」
空炎さんは、そう言いました。物凄く分かりにくいけど、口角を少し上げて。愛姉さん曰く、空炎さんは、怒ったり、悲しかったりしない限り片言だそうです。
「和華、よかったらパラオと共に日本国へ来ないか?良ければ私達と共に暮らそう」
愛姉さんはそう言いながらふんわりと笑いました。
「愛姉さん達と一緒」
炎帝さん達はそわそわして和華の返事を待っ ていました。
「和華でいいなら、一緒に行きたいです」
「良かった」
そう言った六人の表情は心底幸せそうでした。
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