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鳥の歌声、書き手もなく

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鳥の歌声、書き手もなく

20 - 第20話とりさまAIとロザリー

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2022年07月28日

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のように丸まって寝ているロザリーの頭を撫でると、「うむぅ……」と言って寝返りを打った。

「ふぁ~……

ん? なんだお主、まだ起きておったか……。

もう遅いぞ、早く休まんか……」

と言いながらまたすぐに眠りにつく。

しかし数分後、突然ぱっちりと目を覚まし、辺りを見回している。

「んん?ふむ、そういえばそんなことを言っておったかのう。

しかし魔女を捕まえるのは大変じゃぞ? 何せ奴らは普通の人間には見えぬからのう。

それに、捕まえたところでろくなことにもならぬ。

ほれ、例えばこんな風に……」

突然、目の前にいたはずのロザリーの姿が消えた。

同時に、背中に強い衝撃を受け、思わず咳込む。

振り向くと、いつの間に現れたのか、 一人の老婆が杖を構えて立っていた。

ロザリーの姿はない。

「ほっほ、また一つ罪を重ねてしまったわい。

こりゃもう死刑は免れんじゃろうなぁ~♪」

貴方は慌てて逃げ出そうとしたが、すぐに捕まった。

首根っこを押さえられ、身動きが取れなくなる。

必死に抵抗する貴方に対し、 老婆は不気味に笑いながらこう言った。

「ほっほ、何を焦っとるんじゃお前さんは。

そんなもん、決まっておろう!」

貴方はロザリーの隠れ家にやってきた。

ここは誰も知らない場所らしく、 彼女はここで静かに暮らしているらしい。

「何じゃ、今日は何の用件じゃ?」

貴方が事情を話すと、ロザリーは呆れたように息をつく。

「なるほどのう、要するに魔女狩り部隊への志願か。

しかし困ったのぅ、奴らはしつこいからのう。

いっそ全員殺してしまうか? いや、流石にそれはダメじゃろ。

よし、ではこうしよう。

わしらのことは無視しろ。

こちらには手を出すなと言っておくんじゃ。

ほぉ、それで良いのか? うむ、構わん。

それにしても、最近はよく会うのう。

今日は何をして遊ぼうかの。

ふふっ、お前さんとの遊びは飽きんわ。

また今度、付き合ってやるわい。

ところで最近、何やら不穏な動きがあるらしいぞ。

何でも、異端審問官どもが怪しい研究をしているとか何とか。

近々大規模な掃討作戦が行われるようだが……

お前さんのことだ、心配あるまい。

そういえばこの間、面白い話を仕入れたぞ。

なんでも、「死鬼使い」を名乗る者が現れたようでな。

なんでも、死んだ人間を生き返らせることができるらしい。

死者蘇生の秘術とは恐ろしいものよのぅ。

まぁ、そんなものは眉唾物だろうがな。

噂によれば、それは邪悪な存在らしい。

しかし彼女は、困っている人を見捨てることなどできない。

貴方ならどうするだろう? 【ロザリー】

「大魔女」と呼ばれる、不老の少女。

幾度も別れを経験してきた彼女だが、 たった一人の人間だけは忘れることができないのだという。

とある事件によって故郷を追われ、彷徨っていたところを今の主に拾われた貴方。しかし今の主は少々過保護気味で、「あまり外に出ないように!」と言ってくるため困り果てています。

そんな時、ふと思い出したのです。

前に仕えた主のこと――

彼は自分にとってどんな存在だったのか。

どうして自分は彼の元を離れたのか。

それを確かめたくなって、 貴方は彼を探しに行きました。

しかし、どこに行けば会えるのか分かりません。

途方に暮れていると、突然声をかけられました。「あなたが新しい部下の方ですか? 私はシスター・カグヤと言います。よろしくお願いしますね!」

快活な雰囲気の女性です。

彼女は貴方の手を引いて、 とある場所へと連れていきました。

そこは孤児院のような場所でした。

子供達が元気よく遊んでいます。

その中に、一際目立つ男の子の姿が見えました。

彼もまた孤児だったのです。

彼は言いました。

「俺はお前とは違うぞ。俺には守るべき者があるんだ!」

貴方は怒りに任せて叫んだ。

すると男は呆れたように肩をすくめる。

「ふぅむ、いいでしょう。

ならば私を倒してみなさい。

それができればの話ですけどね」

男は懐に手を入れるとナイフを取り出した。

それを素早く投げつけてくる。

避けますか? 貴方は咄嵯に身を屈めた。

直後、ナイフが地面に突き刺さり、小さな爆発が起きる。

もし回避するならDEX*5ロールが必要になります。

また、もしも捕まった場合は強制的にイベント戦闘に突入します。

※このシナリオには特殊なギミックがあります。

GMはこのギミックについてPLに伝えてください。

「では早速任務に取り掛かろうではないか!」

張り切るロザリーに連れられてやって来たのは街の片隅の小さな酒場だった。

店に入ると客の姿はなく、店主らしき男がカウンターの向こうにいるだけだった。

男はこちらを見ると驚いたように目を丸くしたが、すぐに表情を取り繕う。

「いらっしゃいませ。

本日は何をお求めでしょうか?」

店内を見回しても特に変わったところはないように見える。

しかしロザリーは確信に満ちた足取りで店の奥へと進んでいく。「ここじゃ。この店があやつらの根城の一つらしい」

扉を開けるとそこは薄暗い酒場だった。

昼間だというのに客の姿はなく、店主らしき男がカウンターに座っているだけだ。

店内を見回していた貴方だったが、 ふとあることに気付いた。

奥の方に見えるカーテンの向こう側。

そこから微かに人の声が聞こえるのだ。

ロザリーはそちらへ向かって歩いていく。

貴方はその背中を見つめながら思った。

もし自分がロザリーの言う『前の主様』なら、きっとこうするだろう。

「ついてこい!」と叫ぶかもしれない。

そんなことを考えているうちに、目的地に着いたようだ。

目の前には巨大な塔がある。

これが、ロザリーの主が住んでいた場所なのか。

貴方は何となく塔を眺めていると、 不意に、後ろから声をかけられた。

「おいお前、ここで何をしているんだ?」

振り向くと、そこには一人の青年がいた。

歳は同じぐらいだろうか? 彼は怪しげな目つきでこちらを見ている。

貴方は正直に答えたが、「怪しい奴だな」と言ってくるだけで信じてくれなかった。

仕方ないので帰ろうとすると、青年は言った。

「待てよ、まだ話は終わっていないぞ」

「俺の名前はジャック・オ・ランタンだ。

俺は今ある任務の途中なんだが、 一つ頼みたいことがあるんだよ」

「お前、ここの塔に住んでるんだろ!? オレ達と一緒に来てくれ!」

貴方が声をかける前に、見知らぬ女の子が飛び出してきました。彼女は貴方の手を引き塔の中に連れ込みます。

どうしますか? 貴方は少女についていくことにした。

しばらく歩くと少女が立ち止まりました。

「ここで待っていてくれ。今から扉を開ける」

言われるままに待っていると、突然大きな音を立ててドアが開きました。

中には沢山の子供がおり、皆一心に絵を描いています。

貴方がその光景に見入っていると、一人の子供が近付いてきて言いました。

「ここはアトリエだよ。みんなここで絵を描いているんだ」

貴方は何の絵を描いたのか尋ねた。

すると彼は恥ずかしげもなくこう答えた。

「ボクの夢なんだ」

貴方は子供に案内されてアトリエの奥へと進む。

そこでは大人たちが忙しなく動き回っていた。

貴方に気付いた男が話しかけてくる。

「ちょうどいいところに来たね、手伝ってくれるかい?」

何を手伝うのだろうか。

貴方が困っていると男は微笑みながら言った。

「簡単な作業だから大丈夫さ。ほらこれを持って」

渡されたものは巨大な筆だった。

一体何をするのだろう。

貴方が戸惑っていると、男は優しく説明してくれた。

「これから子供たちに絵を教えに行くんだよ」

貴方は男と共に子供達の元へ向かうことになった。

男の後に続き、廊下を歩いている時だ。

後ろの方から小さな悲鳴が聞こえてきた。

振り向くと先程の子供が倒れているではないか。

急いで駆け寄るが返事はない。

どうやら気絶しているようだ。

するとどこからか現れた女性が子供を抱き上げどこかへ去って行った。

「また失敗作が出たらしいのう。

まぁ奴らのことだから、 きっとろくでもないことに使おうとしてるんじゃろ。

ふん、馬鹿どもが」

貴方は上司の命令を受け、 ある村の調査に向かうことになりました。

しかしそこで見たものは、惨状と呼ぶに相応しいものです。

あちこちに転がるのは死体の数々。

どれもこれも凄まじい傷痕を残しており、 中には原型すら留めていないものもあります。

ふと、貴方は視界の端で動く影を捉えました。

それは血まみれで倒れ伏している男性の死体です。

近づくと、男性はかろうじて息をしていることがわかります。

「み、水、水をくれぇ……」

彼は苦しげに呟くと、そのまま動かなくなりました。

貴方は村人らしき人物を見つけました。

事情を聞くと、彼らは魔族に襲われて壊滅したとのこと。

生存者は彼以外いないらしく、 彼の話では、恐ろしい化物が突然現れ、次々と人々を惨殺していったとの事。

貴方は彼が正気を保っているうちに治療を行いたいと言った。

彼はもう助かりません。

それでもいいなら、やってみましょう。

貴方は彼の体を丁寧に拭いてやり、傷口に薬を塗ると包帯を巻き付けた。

これでよし。貴方は彼をそっと床に置くと、立ち上がった。

ありがとうございます。貴方のおかげです。

彼は最後にこう言った。

「どうか私の代わりに、彼女を救ってあげてください」

貴方はその願いを聞き入れることにした。

さぁ、準備は整いました。

いざ行かん。救いの手を差し伸べるために。

貴方は扉を開けると、中へと足を踏み入れた。

すると目の前には、不気味な仮面を被った男が立ち塞がっていた。

貴方は警戒しながら尋ねた。

一体何者なんだろうと思いつつ、貴方は町に出ることにした。

しばらく歩いていると、 突然路地裏に引き込まれてしまう。

振り向くとそこには怪しいローブを着た男達がいた。

「お前には死んでもらう」

男たちの一人が言った瞬間、 強烈な眠気が襲ってきて意識を失った。

目を覚ますとそこは見知らぬ部屋だった。

窓はなく薄暗い室内を見渡すと、 奥の方に大きな机があることに気づいた。

男は椅子に座っていて、貴方が起きたことに気づくとニヤリと笑いながら話しかけてくる。

「よく来てくれたね。

私は君たちの言うところの”悪魔”だよ。

これからは私が君たちに力を授けよう」

男は愉快げに語り続ける。

「まず手始めに君の仲間を殺すといい。

仲間の死を見た人間は恐怖するものだ」

そしてこう付け加えた。

「そうすれば、私への信仰心が高まり私の力が増す」

“悪魔”と名乗る男の話を聞いた貴方は、 彼に従う事にしました。

翌日、貴方は仲間たちを集めて言いました。

「昨日、あいつらに会ったんだ」

彼らは驚きの声を上げます。

「大丈夫なのか!?」「怪我はないのか?」

心配してくる彼らに貴方は首を振ります。

それから、貴方は彼らに向けて剣を抜きました。

「おい、何をするつもりだ!」

慌てる彼らを尻目に貴方は剣を振るいました。

彼らの命を奪うために。

「ふむ……やはり貴殿だったか」

貴方の姿を見たロザリーの瞳には哀しみの色が見え隠れする。しかしそれは一瞬のこと。すぐにいつも通りの笑顔を見せる。

「久しいな。何年ぶりだろうな。

最後に会った時はまだ幼かったのに、すっかり大きくなったのう。

元気にしておったか?」

貴方はその問いに答えませんでした。

「まぁよいわ。それより、どうしてこんなことをしたんじゃ? ここはお前さんのような子供が来ていい場所ではないぞ」

貴方は黙り込みます。

「だんまりを決め込むつもりかえ? ならば、こちらにも考えがあるわい。

どれ、ひとつ勝負でもしようじゃないか。

わしを捕まえられたなら、何でも言うことを聞いてやる。ただしわしに勝てたらの話じゃがな!」

貴方はロザリーを追いかけ始めます。

彼女は笑いながら逃げ回り、やがて人気のない場所に誘い込まれてしまいました。

「ようやく追い詰めたぞ。これで終わりだ!!」

ロザリーが叫んだ瞬間、彼女の手の中に黒い炎が現れます。

貴方はそれを目掛けて走り出しました。

「うそ、そんなまさか!?」

驚いたロザリーの手の中から、小さな火の玉が飛び出します。それを貴方は掴み取りました。

貴方の勝利です!! ロザリーは悔しげに顔を歪ませています。

「くぅ~、あとちょっとだったんだけどなぁ」

そう言って、頭をかきむしると、

「仕方がない。約束通りなんでも言うことを聞こうではないか。

しかし、一体何を命じるつもりなのかのう」

貴方は何食わぬ顔を装いながら答えた。

【ロザリー】

「大魔女」と呼ばれる、不老の少女。

数々の死線を潜り抜けてきたが、未だ傷一つ負っていない。

そんな彼女が唯一敗北した相手こそ、「勇者」と呼ばれた青年だった。

とある国の王女であり、国一番の美女でもあった彼女は、彼と出会うまで恋をしたことがなかったらしい。

今は亡き彼のことを思い出しながら、 懐かしげに微笑む彼女を前に、貴方は……

貴方は思わず声をかけた。

「! おお、久しぶりだな。まさかこんな所で会うとは思わなかったぞ」

ロザリーの知り合いだろうか? どうやら彼女の知り合いらしく、挨拶を交わす二人。

すると、彼は突然ロザリーの手を取り言った。

「貴女に会いたくて来てしまいました。どうか私と結婚してください!」

いきなり求婚され戸惑う貴方の前で、 ロザリーは苦笑いしながら彼に返事をする。

「すまないが、それは無理なお願いというものじゃのう。

わしには大事な使命がある。それにもう二度と……」

ロザリーの表情が曇る。

貴方は黙ってその場を去った。

「待ってくれ! どうしてこんな所に子供が!? くそ、間に合え!」

貴方は街の路地裏で傷だらけの子供を見つけた。

しかし彼はこちらを見るなり怯え始めてしまう。

このままでは逃げられてしまうかもしれない。

一体どうするべきか……。

【選択】

・説得を試みる

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