警察パロ×能力パロ
※いつもより長いです
※最後の無理矢理感半端ない
⚠キャラ崩壊注意⚠
設定
🇯🇵→🇺🇸の先輩
🇺🇸→🇯🇵の後輩
🇬🇧→🇺🇸の兄で🇯🇵の同僚
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資料「能力課」
仕事内容
一、他の課が対応出来ない大きな事件を担当し解決する。
二、能力を使って市民の安全を守る。
三、「担当地区」の住民を必ず守る。
担当地区について
「担当地区」とは、能力課の1人から2人で管理する地区である。
注意事項
①担当地区の住民は必ず守ること。傷つけることは許さない。
②住民の為、安全のために自身の能力を使うこと。
③もしこれらを破った場合は、能力課を去ることになる。
※”もしも担当地区の住民が犯罪を犯していた場合は、他の住民を守るためとして、怪我を負わせる、殺すことを許可する。”※
※現在その事例は無い。
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日本視点
🇯🇵🚓「…ここかな、通報があったのは。」
僕らは今、先程通報があった場所に来ている。……今のところ異常は見られないけど、通報者がいないのが気がかりだ。…帰ったのか?
そう思考を巡らせていると、新人警察官のアメリカ君が呟いた。
🇺🇸🚓「…結構……街中、っすね。」
🇯🇵🚓「…まあね。僕の担当地区は人どおりが少ない場所は珍しいし。」
質問なのかは分からないけど、僕はその呟きに答えた。
……僕の担当地区が街中なのは、単純に能力が弱いから。…だったら逆に人が少ない方がって思うかもしれないけど……それで住民を傷つけることになったらシャレにならないから、ね?
🇺🇸🚓「そうなんすねー……。」
🇯🇵🚓「アメリカ君も覚えておいてね、ここは僕と君で管理するんだから。」
🇺🇸🚓「あ、りょーかいですっ!」
そそくさとメモをとる後輩くん。……いいね、育てがいがある。
そんなことを思っていると、ピタッとアメリカ君の手が止まった。
🇺🇸🚓「………そういえば先輩、俺まだ先輩の能力聞いてないんすけど……」
🇯🇵🚓「…あれ、そうだっけ。じゃ、教えちゃおっかな。」
🇯🇵🚓「僕の能力は、相手の能力をコピーする能力だよ。」
🇺🇸🚓「コピー……すか。強そうっすね!」
🇯🇵🚓「あはは、よく言われるよ。でも、コピーってのはオリジナルより火力はでないからさ。 」
🇯🇵🚓「あまり期待しない方が良いよ。」
🇺🇸🚓「…そ、そうなんすか……。」
🇯🇵🚓「…で、君の能力は?」
🇺🇸🚓「あ、俺は読み取る能力です。」
🇯🇵🚓「…え?何を? 」
🇺🇸🚓「読み取れるものは全部っす。」
なんにもない風にアメリカ君は言う。
🇯🇵🚓「……僕よりすごくない?」
僕は単純に褒めた。……なんか、僕の能力がちっぽけに見えるくらい。
🇺🇸🚓「…そんなことないっすよ。」
けれど、アメリカ君はそれを否定し、視線を落とした。帽子とサングラスが彼の顔を上手く隠し、表情は見えないけれど、きっと苦しい顔をしているんだろう。
🇺🇸🚓「……俺、この能力で結構苦労してきたんで。」
🇺🇸🚓「……ま、今はこのサングラスがあるんで大丈夫なんすけどね!」
アメリカ君はそう言い先程とは違い明るく振舞った。…なんか、悪いことした気がする。まだ新人で若い子なのに……。
🇯🇵🚓「……そうなんだ…なんかごめんね、嫌なこと聞いちゃったかな。」
🇺🇸🚓「!?え、大丈夫ッすよ先輩!別に俺気にして――」
瞬間、空気が変わった。
🇯🇵🚓「ッ…!…アメリカ君、気をつけて。」
禍々しく、重い空気が辺りを漂う。一瞬でも気を抜いたら、倒れてしまいそうだ。
……こんな時に限って『オオモノ』。……最悪だ。
🇯🇵🚓「…アメリカ君、本部に連絡を。」
🇺🇸🚓「…、連絡済みです。」
僕はアメリカ君に指示したが、それを彼はやっていたようだ。さすが僕が育てている子。
幹部A「よぉ、警察さん。…あぁ、しかも能力課じゃねえか。今日はツイてるな、兄弟。」
幹部B「……そうですね。」
…何がツイてるだ。冗談も程々にしてほしいな。君たちが僕らを呼び出したくせにね?
🇯🇵🚓「……君たちは何をしに来た?…神出鬼没な君らが、ご丁寧に『連絡』するとは…よっぽどの事があると見ていいね?」
幹部A「あぁ、俺らにとってはよっぽどの事だな。」
幹部B「…最近新人の警官が配属されたと耳にしまして。…お察しの通り、力の程を拝見しに来たのです。」
🇺🇸🚓「……え、俺の……?」
アメリカ君はそれを聞いて驚いた顔をしている。そんな彼に、僕は相手に聞こえないように近くで、そして声を小さくして聞いてみた。
🇯🇵🚓「…君、相手の未来を読み取ること……なんて、できたりする?」
🇺🇸🚓「……え、…?」
案の定、君はもっと驚いた顔……いや、焦りが混じった顔で僕の方を見てきた。
……なんで焦ってるのかは分からないけど。
🇺🇸🚓「み、らい…?」
🇯🇵🚓「もしできるなら、見て、僕に小さな声で伝えて。あとは僕の能力で全部何とかするから。」
それだけ伝えて、僕はアメリカ君から離れた。
幹部A「…お?作戦会議は終わったか?」
🇯🇵🚓「あぁ。 待たせたね。…まずは僕がお相手するよ、じゃないと彼のいい所が活かせないからさ。」
幹部A「…へーぇ……おもしれぇじゃねぇか。…楽しみが増える、ッなぁ!!」
相手は僕に殴りかかってくる。……さぁ、準備は整った。あとは君だけだ。アメリカ。
【君ならやれるよ、僕が保証する。】
そう、アメリカ君に向けて念じてみた。
すると後ろから、声が聞こえた気がした。
🇺🇸🚓(…ずるいっすよ、先輩。)
「…右。」
頭の中で声が響いた。これはアメリカ君の声。それに従って 僕は相手の拳を左に避けた。
幹部A「チッ…!」
…ナイスだね、アメリカ君 。成功してる。流石僕の子!(((
…けど。
幹部B「……あいつか。」
もう1人が動き出したみたいだ。…最悪のことも、考えておかないと。
アメリカ視点
……さっきから、頭が痛い。多分、能力を制限無しで使っているからだと思う。……サングラスを外すのは、やめといた方が良かったかもな……。おかげで周りの情報がバンバン頭に入ってくる。
……相変わらず、嫌な能力だ。
さて、次は……
🇺🇸🚓「って、うわっ!?」
急に目の前にあいつ(幹部B)がっ!?
幹部B「…あなたですね、兄弟のことを”視ている”のは。」
🇺🇸🚓「…っは…、?」
幹部B「少々面倒ですので、やめていただけますか?」
そう言い相手は回し蹴りをしてくる。
俺はそれを何とか避ける……が、かなり厳しい。先輩の方も見ることができないし……それに、俺の能力は戦闘向きじゃない。
なにか、いいアイデアは……
🇺🇸🚓「……あ。」
……別に、視るものを1つに絞る必要はないよな。”2人同時”に視ればいい。さっきの男の見た目は覚えてる。もう1人の男も目の前にいる。
🇺🇸🚓「……ハハ…なんだ、案外楽勝じゃんか。」
幹部B「…頭でも壊れたのですか?早いですね。」
…こいつの言うことは無視して、俺はさっき見た先輩と戦っている方を思い浮かべた。そして、能力を発動させる。
🇺🇸🚓「…ッう、ぐッ!?」
瞬間、酷い頭痛に見舞われた。…が、ここでくたばるわけにはいかない。何とか持ちこたえた。
幹部B(……能力の使いすぎによる反動…)
幹部B「……ということは、今がチャンスですね?」
その隙に、あいつは俺に攻撃をしてくる。俺は下を向いていた頭を上げ、相手をみた。
その時、頭の中で今見た全ての情報が一気に駆け巡った。
🇺🇸🚓「……ぁ、…」
……あぁ、もう全部……
わかった。
🇺🇸🚓「…左、上、右。」
頭の中に浮かぶ映像を読み取って、言葉にする。それと同時にこっちの相手とも殺り合う。…とても、面倒臭い。
幹部B「……ッ、あなた、正気なんです?2人同時に能力を使用するとか。」
🇺🇸🚓「下、左…。 」
幹部B「……聞こえてなさそうですね。」
幹部B(…聞こえていても、返答なんてできないでしょうが。)
……相手がなにかほざいている…………うるさいな。先輩の方に集中出来ない……。
俺は拳銃を取りだし、相手に向けて放った。
幹部B「……!!!」
幹部B(なッ……!)
🇺🇸🚓「……。」
放った弾は、相手の脇腹に当たった。…当然なんだけど。俺にはみえた。そこに撃っても、こいつは死なないことが。
……相手はもう動けないし、縛っておこうか。
🇺🇸🚓「……右、右、上…」
幹部B(…こいつはこの状況でも未来を見てるのかっ、クソッ……!)
🇺🇸🚓「…左、下、し、た…、?」
ポタ、ポタ…
🇺🇸🚓「………?」
先輩に未来を伝えていると、どこからか”赤い液体”が垂れてきた。…これは……血?それに、目…から、流れて……?
🇺🇸🚓「……なんで…?」
「それは、能力を使いすぎたからですよ。」
🇺🇸🚓「…えっ…?」
誰かの声が後ろから聞こえた。そう思ったら、次は俺の目を手で隠された。
「ついでに、ここにいる全員の能力、消しちゃいましょうか。」
「能力の強制解除。」
後ろの男が言った瞬間、俺の体は力を失ったように下から倒れた。そして、俺自身にも疲れや体中の痛みが現れる。
🇺🇸🚓「ぅ゛……」
「……はぁ、余程無理をしたようで。…まったく。」
無様に倒れた俺を、しゃがんでジッと見つめる男。その後もなにか喋っていた気がするが、その頃には意識を失っていた。
後日
アメリカ視点
俺は今、病室にいる。…数日前の能力の使いすぎが原因でな!……それにしても暇なんだ。俺の今の状態は、目に包帯が巻かれていて、何も視覚からの情報が入ってこない。しかも能力も使えない。つまり!景色も食事もテレビも楽しめない状態ってわけだ!最悪だな!
🇺🇸🚓「……はぁ…俺頑張っただけなのに……」
「それはいい事ですが、もう少し加減というものをしてほしいですね。」
🇺🇸🚓「げ、その声は兄貴……」
🇬🇧🚓「こら、ここでは敬語を使いなさい。」
こいつはイギリス。…一応、俺の兄。前の戦闘で全員の能力を消したのはこいつだ。
🇺🇸🚓「チッ…てか、頑張ることに加減も何も無いと思いまーす。」
🇬🇧🚓「…はぁ…そういうことではなく、自分の体のことも少しは考えなさいと言っているんです、私は。」
🇺🇸🚓「………。ムスッ」
知らねーよ!遠回しに言うなこのクソ兄貴!
🇬🇧🚓「……まあでも、…よく頑張りましたね。」
🇺🇸🚓「…………」
🇺🇸🚓「………っえ…?」
……嘘だろ?あの兄貴が、俺の事を褒めて、ましてや撫でるなんて……ありえない……!!!!
🇬🇧🚓「……なんですか急に硬直して。」
🇺🇸🚓「だッ、だって、あの兄貴が俺の事褒めるとかっ……!明日、雪でも降るんじゃねえの!?」
驚きを言葉にすると、兄貴は呆れたようにため息をついた。
🇬🇧🚓「…ふざけてるんですか?私だって褒める時は褒めます。…嬉しいくせに、素直じゃないですね。」
🇺🇸🚓「………。は?」
🇬🇧🚓「…さて、私はあなたとは違い仕事が沢山あるので。そろそろお暇しましょう。」
🇺🇸🚓「…あ、ちょっ、まてっ……!」
俺は止めるが、そんな俺の声は聞かず、バタンと音を立てて兄貴は病室を出ていってしまった。
🇺🇸🚓「〜〜~っ!!もう、なんなんだよっ!/」
あいつ心の中読んだのかよ!?くそがっ、!!
俺は頭まで布団を被って横になった。顔の暑さを隠すために。元々暗い視界がもっと暗くなったが、それでも顔の暑さは無くならなかった。しばらくして、俺はそのまま眠ってしまった。
日本視点
ガラガラ…
🇯🇵🚓「アメリカくーん、お見舞いに来たよー…って、寝てる…。」
仕事が終わったから来たけど、遅かったか……。
🇯🇵🚓「また寝顔を見るだけか……タイミングが悪いね。」
寝顔と言っても、目は見えないんだけどね(笑)
そう言って僕は近くの椅子に腰掛けた。
🇯🇵🚓「……こういうのって、君が起きている時に言わないといけないのかもしれないけどさ。」
🇯🇵🚓「…………ごめんね。」
病室に僕の声が響いた。
…アメリカくんがこうなってから、ずっと謝ろうと思ってた。僕の指示がなければ、君はこうならなかったから。
🇯🇵🚓「……結構、無理…させちゃったよね。」
イギリスから少しだけ聞いたんだ、君が自分の能力にトラウマを持ってるってこと。だからサングラスをかけて能力を制限してたのに……
🇯🇵🚓「……でも、君が能力を使ってくれたから、僕は安心して戦えた。」
🇯🇵🚓「…………だから、ありがとう。」
🇯🇵🚓「……、これから、僕の…」
🇯🇵🚓「僕の、バディとして、よろしく…してほしい、です」
……なんて、聞こえてないけど…………。
🇯🇵🚓「……また君が目覚めた時に言うね、アメリカくん。……じゃあ…また来るね。」
僕が椅子から立ち、病室を出ようと動いた時。
🇺🇸🚓「……せんぱい。」
🇯🇵🚓「……え」
アメリカくんが話しかけてきた。え、もしかして全部聞こえてた……?
🇺🇸🚓「……」
🇯🇵🚓「……?あ、もしかして寝言……」
なんだ、良かった………。全部聞いてたら恥ずかしかった……。
🇯🇵🚓「……ふふ、いい夢見てね、アメリカくん。」
僕はそう言い残して、病室から立ち去った。