「はぁ…」
俺はリージョン。又の名をジョーイ。
この霧の森に来てから何年も経つベテラン!ってのは冗談で、実は結構サバイバーから馬鹿にされてるキラーだ。
俺たちはそんなに奴らと似てるのか?と思う事は多々あるが、それでも努力してやっと最近無慈悲を取れた。
あの時は本当に心が舞い踊ったが、同時にある問題が俺の中で生まれた。
-こんなサバイバーみたいな体型だからダメなのか?-
俺がもしも背が高くて、力もあって、頭も良くて、カッコいいキラーになってたらどれほど嬉しいか…。
俺たちのチームのリーダーであるフランクは
『俺たちは俺たちなんだよ。例え周りと違ってても、ユニークでクールじゃねぇか!』
って言ってたっけ…。クールか…俺はそんなクールな功績も見た目も何も無い。
フランク、あんたが居なかったら、俺は今も元の世界で誰かの財布を盗る日々だっただろう。
あんたやジュリー、スージーとここに来れたことには感謝してる。でもそれと同時に俺にもプレッシャーが掛かってしまうんだ…。
リージョンは4人で一つのキラー。
一人でもちゃんとしていなければ、それはリージョンとは言えない。
「もしかして、本当にサバイバーになっちゃったりしてな」
そんな事を呟きながら、お気に入りのミックステープを聴く。
少しの癒しにでもなればと思ったが逆効果だった。昔を思い出してしまった。
深夜の倉庫に忍び込んで、壁にスプレーで落書きしたり、フランクと一緒にスマイリーのバッヂを作ったり…ここに来る前は本当に楽しかった。
俺がこうなのも、全て俺のせい。
こんなだらしない性格に体型じゃ、ますますリージョンは崩れて行く一方だ…。
明日、少し早起きしてランニングにでも行こう。
少しの変化が出ればそれで良いと思いながら、今日も俺はいつまでも続く儀式に出た。
コメント
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これから楽しく読ませていただきますね✨