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雨音に消えた言葉雨が嫌いだ。
頑張ってセットした髪は湿気で台無しになっちゃうし、大雨だったら交通機関も止まったりしてしまう。
それに隣で一緒に歩いている私の好きな人の声が少し、聞こえにくいから。
他愛もない話を雨のようにぽつ、ぽつとする。
好きな人っている?
聞きたくない一言を聞いてしまった。
これでいる、と言われ私じゃなかったら私は…私の想いは叶わない…のかな、
『いるよ、雨に濡れててもすごくかわいくていつも優しい子。で…俺の横にいる人』
…横にいる人…私…!?
なわけない。
ぽつぽつと降っている雨の中、震える声で「…本気?」と聞いた。
私はいつも窓際に座って読書してるタイプの人間。クラスの中心の人にいる人に見向きもされてないはずで、
これは夢だろうと思った。
それか罰ゲームで告白か
そう思った。でも、これが夢ならば。都合のいい夢ならば少しは楽しんでもいいのだろうか、
雨音だけがやけに大きく聞こえ、心臓がうるさい。
私たちはぽつぽつと降っている雨に濡れながら、付き合った。
その次の日。
私の学校人生が変わった。
話しかけられることが増え、私を理解してくれる人がいることに、私は嬉しくなった。
クラスの中心に入り、そこで集団行動が大切なことを知った。時には他の人に合わせ、合わされることを知った。
窓際にいる人達にも気を配り、私のいいところを磨いたり、悪いところを直したり。
人間面がすごく育ったように私は感じた。
好きになった相手があなたでよかった。
嫌いだった雨も、あなたの近くにいけるから、
雨が少し好きになった。