「それは・・・ち・・・違うの・・・生理痛がひどい時にも効果があって・・・」
私は額から汗が噴き出した、咄嗟に言い訳を考える、彼と出会ってから身に着けた技だ
「そりゃこんなもの飲んでいたら子供なんか出来ないよな?いいかげんにしろよ、どうしてそういつまでも子供みたいに我儘なんだ」
「ご・・・・ごめんなさい」
咄嗟にささやいた、頭の中ではSOSの警光灯が素早く回転している、ここから逃げた方がいいのかもしれない
「俺が子供が欲しいの知ってて、お前は俺の気持ちを踏みにじって、心の底では嘲笑ってたんだな 」
彼はこれまでと同じようにどんどん気が立っていって、我慢の限界に来ているみたいだ
怒りがいったん決壊を起こすと、それはまるで雪崩のように一気に崩れ落ちる
その合図のように、彼がソファーテーブルを蹴り上げた
ガッシャーンという音と共にテーブルがひっくり返る
「お願い!ものを壊すのはやめてっっ」
私も半狂乱になって叫んだ
「なんでもかんでも手を抜きやがって、今回だけは我慢の限界だ!! 」
「キャッア!」
私は髪を掴まれてリビングへ引きずられた、私も我慢の限界だった
「私だって一生懸命やってるのよ!なのにあなたは少しも認めてくれないわ!」
「俺に口答えするな!」
「私を殴りたければさっさと殴ればいいじゃない」
決して挑むような口ぶりではなかった、かといって怖気ついてもいなかった、私はもう疲れ切っていた、なのに彼は私が彼を裏切っているとののしり続けた
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