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鋼谷は戦いの後、息を整えながら骸教団の本拠地である暗い地下室を進んでいた。周囲には霊体の残骸が散らばり、かつての教団の勢力が崩れ去ったことを物語っている。しかし、彼の心にはまだ不安があった。カラグの言葉が、頭の中で響いているのだ。
「教祖、ラザルスがまだいる…」
鋼谷は先に進む決意を新たにし、足音を忍ばせながら地下の奥へと向かっていく。薄暗い通路の先には、強烈な霊的エネルギーを感じさせる扉が立ちはだかっていた。彼は息を呑み、扉の前に立つ。
「ここが、ラザルスの待つ場所か…」
意を決して扉を押し開けると、そこには広大な空間が広がっていた。中央には、台座の上に座る黒いローブを纏った男がいた。彼の周りには、青白い光に包まれた霊体が控えている。その姿は威圧感があり、鋼谷は一瞬で彼がラザルスであることを理解した。
「よく来たな、鋼谷。待っていたぞ。」