コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
私こと、春野みくりは、しがない社会人だ。社会人2年目になるが、ほぼ毎日叱られている。時刻は午後9時。丁度繁忙期の為、残業で遅くなってしまった。
みくり「はぁ…」
思わず溜め息が出てしまう。最近ゆっくりお風呂に入る時間が無いからか、いつもより疲れっぽい。怠い身体をなんとか動かし、帰路に着く。午後9時という事もあってか、人通りが少ない。チカッ、チカッと電灯が瞬く。唯でさえ暗い薄明かりが、更に暗くなってしまった。暗い夜道の先を見て、思わず身震いしてしまう。早く帰ろう…。そう思い立ち、交差点を渡ろうとしたら…
ドンッと強い衝撃と共に、鈍痛が走る。目の前には青い軽自動車がへこんでいた。思わず体制を崩してしまう。ひとまず立ち上がろうと手をつくと、鋭い痛みを感じた。手を見ると、細かく砕かれたガラス片が突き刺さっている。
みくり「…っ!?」
あまりの痛みに顔を歪め、足がすくんでしまった。フラっと重りのついた身体に引きずられる様に倒れてしまう。ドクッドクッという血の音と、誰かの叫び声を、朦朧としながら聞いていた。