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朝焼けに染まる町の広場。ギルドの掲示板には一枚の張り紙が大きく貼られている。
「予算削減のため、ギルド業務を縮小します。」
フィンが張り紙を見て絶句する。
「おい、これ、どういうことだよ!? ギルドが縮小って…俺たち冒険者、どこで仕事を取るんだ!?」
「縮小どころか、もう廃業寸前ってことね。」ローザリンドが冷静に分析する。
「この世界の経済が完全に破綻しかけてるってことよ。」
「経済とか急にリアルな話持ち出すな!」フィンが頭を抱える。
「なんでファンタジー世界でこんな現実的な問題に直面しなきゃならないんだよ!」
「これもきっと、脚本家が予算不足で話を動かせなくなったせいね。」ローザリンドが肩をすくめる。
ギルドの奥、ホコリまみれの事務所。ギルドマスターが頭を抱えている。
「悪いな、君たち。重い声で言う。
「今月の予算が下りなかったんだ。このままだとギルドは閉鎖だ。」
「それ、どういう仕組みなんですか?」ドーベンが手を挙げる。
「この世界、通貨も物価も曖昧な設定のはずですが。」
「だから曖昧なままで予算が削られたんだ!」
「視聴者の想像に任せるってやつだ! でもその結果、私たちが苦しんでいる!」
「メタい発言やめてくださいよ!」フィンがツッコむ。
「俺たち、これでも真面目に冒険してるんですから!」
「お願いだ、君たち。ギルドを救うために資金を集めてくれ! これが最後の依頼だ!」
ローザリンドが腕を組んでため息をつく。
「資金調達って…具体的にどうすればいいの?」
「選択肢は2つだ。」指を2本立てる。
「1つ目は、モンスター討伐で報酬を稼ぐ。2つ目は、カジノで大勝負に出る。」
「えぇぇぇ!? カジノ!?」フィンが驚く。
「それ、ただのギャンブルじゃねぇか!?」
「確実性は低いが、時間がないんだ!」涙目で訴える。
「仕方ないわね。」ローザリンドが槍を肩に担ぐ。
「やるわよ、フィン、ドーベン。」
「俺たちがこの世界の経済を救うなんて、誰が想像した?」フィンがぼやきながらも頷く。
煌びやかなカジノに到着した一行。豪奢なシャンデリアが光を放つ中、フィンがテーブルに座る。
「俺に任せとけ!」フィンが自信満々でカードを手に取る。
「こう見えて、ギャンブルのセンスには自信があるんだ!」
「前回、モンスターとのじゃんけんで負けたのに?」ローザリンドが冷たく言う。
「いや、あれはモンスターがズルしたんだって!」
一方、ドーベンは静かにスロットマシンを操作している。
「これが最適解です。運を計算すれば、勝利の確率を最大化できる。」
「スロットに計算なんてあるの?」フィンがツッコむ。
カジノでなんとか資金を稼いだ一行がギルドに戻る。
「やった! これでギルドを救える!」感涙にむせぶ。
「でも、これで私たちの冒険も継続できるのかしら?」ローザリンドがふと不安げに言う。
フィンが拳を握りしめる。
「大丈夫だ! 俺たちはどんな状況でも、この世界を面白くしてみせる!」
「…そのセリフ、視聴者に媚びすぎよ。」ローザリンドが苦笑する。