テラーノベル
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練習が一段落し、コートの端に転がってきたボールを柚希が拾い上げた。
両手で抱えて歩いていくと、陽先輩が汗を拭いながら近づいてくる。
「ありがとう、瀬戸さん」
何気ない一言と、爽やかな笑顔。
それだけで、胸がどくんと大きく跳ねた。
「……いえ」
小さく答えるのが精一杯だった。
陽先輩は軽く頷くと、仲間のもとへ戻っていく。
その後ろ姿を見つめながら、柚希は手に残るボールの感触を強く意識していた。
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